通商産業省設置法の一部を改正する法律案
衆議院 内閣委員会
昭和45年法律第52号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
宮澤喜一 通商産業大臣 昭和45年3月5日宮澤でございます。よろしくお願いいたします。
通商産業省設置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
改正の第一点は、鉱山保安局を改組し、公害保安局とするとともに、同局に公害部を設置することであります。
御承知のとおり、近年、公害、保安問題は、一部地域の問題でなく、全国的な問題となっており、国民生活を守る上でその早急な解決が必要とされております。
この事態に対処して通商産業省としては、昨年七月に決定した新通商産業政策の基本的方向でも明示しておりますように国民生活の質的充実をはかるため公害の防止と保安の確保に万全を期することとし、これを今後の通産行政の重要な柱の一つとしております。
当省では、これまで公害行政は、企業局立地公害部が、保安行政は、鉱山保安局、化学工業局保安課等が主となって担当してきておりますが、公害保安行政は、国民の健康と安全を確保するという共通の目的を持ち、その行政内容も類似した面が少なくありません。たとえば、最近の安中製錬所、神岡鉱山等の鉱害問題の例に見られますように、鉱物の製錬、掘採に伴う大気汚染、水質汚濁等が周辺住民に与える影響が問題とされるに至っており、鉱山保安行政の中で公害の防止のための行政需要は急激に高まっております。
鉱業活動に伴う排出物や騒音、振動、悪臭の影響のしかたは、大気、水等を媒介とする点で一般の公害と同様であり、その規制の技術も共通であります。したがって、鉱山保安行政の中で公害の防止対策の重要性が増加するに伴い、現在の一般公害行政の知識経験を鉱山保安行政に活用するとともに坑内外について行なってきた鉱山規制の技術等を公害行政にも応用するなど両行政を一体化し総合的に行なうことがぜひ必要となってきております。
そこで、この際、省内の公害保安行政担当部局を公害保安局として一本化し、公害保安行政を総合的に実施できるよう行政体制を整備拡充することにより、いわゆる生産行政部門に対する影響力を一段と強め、公害保安行政強化の要請にこたえたいと考える次第であります。
改正の第二点は、企業局の立地公害部を廃止することであります。
新しい公害保安局には、公害行政を担当する公害部を設けることとしており、現在の企業局立地公害部は、立地行政のみを担当することになりますので、同部は廃止することとしているものであります。
以上が、この法律案を提案する理由及びその要旨でございますが、改正点は、いずれも必要最小限度の事項でありますので、何とぞ御審議の上、御賛同くださいますようお願いいたします。
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第63回国会衆議院内閣委員会議録第2号9頁(昭和45年3月5日)〔宮澤喜一通商産業大臣発言・発言番号17〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106301002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。