郵便法の一部を改正する法律案
参議院 逓信委員会
昭和46年法律第76号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院逓信委員会
- S46.2.16趣旨説明逓信委員会 35
- S46.2.16趣旨説明・質疑本会議 747
- S46.2.17質疑逓信委員会 4150
- S46.2.24質疑逓信委員会 673
- S46.2.25質疑逓信委員会 7132
- S46.3.10派遣委員報告・質疑・派遣委員意見聴取逓信委員会 8288
- S46.3.11質疑・採決逓信委員会 9145
- S46.3.16委員長報告・討論・採決本会議 1754
参議院逓信委員会
- S46.2.24趣旨説明・質疑本会議 636
- S46.3.18趣旨説明逓信委員会 611
- S46.4.13質疑逓信委員会 9239
- S46.4.15質疑逓信委員会 10224
- S46.4.22質疑逓信委員会 1194
- S46.4.27派遣委員報告・質疑・討論・採決・附帯決議逓信委員会 12219
- S46.4.28委員長報告・討論・採決本会議 1122
- S46.5.21附帯決議本会議 1432
提案理由
井出一太郎 国務大臣 昭和46年2月16日ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案の提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
この法律案は、郵便事業の運営に要する財源を確保するため郵便料金を改定するとともに、新しい役務を弾力的に提供する道を開く等利用者に対するサービスの改善及び事業の能率化をはかるために所要の規定の改正を行なおうとするものであります。
まず、郵便料金の改定について申し上げます。
郵便料金は、昭和四十一年に改定されて今日に至っておりますが、最近における諸経費、特に年々一〇%をこえる人件費の上昇のために、事業財政は昭和四十五年度において相当の不足を生じている状況でございまして、このまま推移いたしますときは、昭和四十六年度以降において収支の不均衡がますます大きくなることが予測されております。また、増加する郵便物を円滑に送達し、郵便業務の正常な運営を確保するためには、大都市及びその周辺を中心に、必要な要員を確保し、局舎、施設を拡充し、事業の近代化、機械化をさらに推進することが急務であります。
これらの問題を解決し、郵便に負託された社会的な責務を達成するため、かねて郵政審議会にその方策を諮問しておりましたところ、旧臘、答申を得ましたので、その趣旨を体し、業務の正常な運営を確保し、郵便事業の収支の均衡を維持するため、郵便料金を改定するほか、その他所要の改正を行なうことといたした次第であります。
料金改定のおもな内容といたしましては、第一種郵便物は、定形郵便物については二十五グラムまで十五円を二十円に、定形外郵便物については五十グラムまで二十五円を四十円に改め、また、通常はがきにつきましては七円を十円にいたしたいと考えております。
次に、この法律案におきましては、郵便料金関係の規定の整備を行なっております。
その一は、郵便料金に関する規定を明確にしようとするものであります。すなわち、郵便料金は、郵便事業の能率的な経営のもとにおける適正な費用を償い、その健全な運営をはかることができるに足りる収入を確保するものでなければならない旨の規定を新たに設けようとするものであります。
その二は、封書、はがきなどの第一種及び第二種郵便物は、国がその送達を独占しているものであり、また、郵便物の大部分を占め、国民生活に密着したものでありますから、その料金はこれまでどおり法律で定めることとし、その他の郵便物、すなわち、新聞、雑誌などの第三種郵便物、通信教育、農産物種苗、学術刊行物などの第四種郵便物及び小包郵便物は、その内容となるものが他の手段でも運送、集配をすることができる性格のものでありますので、法律で基準を定め、そのワク内で、その決定を省令に委任することといたしております。また、書留、速達などの特殊取り扱いの料金は、その利用が利用者の選択にゆだねられている特別のサービスの対価であって、特別料金ないし付加的料金でありますので、その決定を省令に委任することとしております。
なお、これらの省令に委任される料金は、郵政審議会に諮問した上決定いたすこととしております。
第三に、この法律案におきましては、需要に即したサービスを弾力的に提供し得る道を開くこととしております。
現在では、サービスの種類、料金等すべて法律事項となっているため、新しい役務の提供にはそのつど法律改正の手続を要しますので、この点を改め、第一種郵便物のうち一定の条件を具備するものについては、省令で料金を軽減する道を開き、また、特殊取り扱いについても省令で新しい取り扱いができるようにするものでありまして、これによってサービスの改善を行なうとともに、事業経営に弾力性を与えようとするものであります。
以上のほか、この法律案におきましては、利用者に対するサービスの改善をはかるために、速達郵便物を転送するときは、速達料を徴することなく速達の取り扱いで転送することとし、また、料金還付の範囲を広げ、さらに、事業の能率的な運営をはかるために、あらかじめ区分するなど一定の要件のもとに差し出される郵便物に対して適用される料金減額制度について、減額率の限度を百分の十から百分の十五に引き上げる等の改正を織り込んでおります。
なお、この法律案の施行期日は、本年七月一日を予定しておりますが、第一種及び第二種郵便物につきましては、これらが最も国民生活に密着したものであることにかんがみまして、その料金の改定の時期は、明年二月一日といたしております。
以上、提案理由及び主要な内容を申し上げましたが、今後さらに事業の近代化を推し進め、郵便の送達速度の安定をはかることにより、国民各位の信頼を回復するよう懸命の努力を傾ける所存でございます。
何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
第65回国会衆議院逓信委員会議録第3号2頁(昭和46年2月16日)〔井出一太郎国務大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行にあたり、とくに左記各項の実現に配意すべきである。
一郵便事業の正常な運営を確保するため、正常な労使関係の樹立に今後とも格段の努力を払うこと。
一すみやかに郵便の「標準送達速度」を公表するとともに、これが励行につとめること。
一郵政審議会の任務のいよいよ重要性を加えつつあることにかんがみ、その機能を強化するため必要な措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501024)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。