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閣法第65回国会 第100号成立

土地改良法の一部を改正する法律案

昭和47年法律第37号 土地改良法の一部を改正する法律
提出昭和46年3月19日 内閣
付託参議院 農林水産委員会
衆議院 農林水産委員会
成立
昭和47年法律第37号
審議会議 15回・発言 1,209(政府答弁等 531)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院農林水産委員会

  1. S46.5.21趣旨説明・補足説明農林水産委員会 30162
  2. S47.3.16質疑農林水産委員会 336
  3. S47.4.4質疑農林水産委員会 5203
  4. S47.4.5質疑農林水産委員会 6127
  5. S47.4.6質疑農林水産委員会 7185
  6. S47.4.11参考人招致農林水産委員会 832
  7. S47.4.13質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 9107
  8. S47.4.14採決・委員長報告・附帯決議本会議 2163

参議院農林水産委員会

  1. S47.4.20趣旨説明・補足説明農林水産委員会 8178
  2. S47.4.25質疑農林水産委員会 939
  3. S47.4.27質疑・参考人招致農林水産委員会 1080
  4. S47.5.9派遣委員報告・質疑農林水産委員会 11251
  5. S47.5.11質疑農林水産委員会 12182
  6. S47.5.16質疑・討論・採決・附帯決議農林水産委員会 1478
  7. S47.5.17採決・委員長報告本会議 1547
  8. S47.6.16附帯決議本会議 1

提案理由

倉石忠雄 農林大臣 昭和46年5月21日

土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。

 土地改良法は、昭和二十四年に制定されまして以来、数次の改正を経て今日に至っておりますが、この間、本法に基づく各種の土地改良事業が施行され、農業生産基盤の整備をはかることによって農業の生産性の向上、農業構造の改善等に大きく寄与してまいったのであります。

 他方、わが国農業及びこれをめぐる諸情勢は、近年著しい変化を生じ、これに対応した総合農政の新たな展開をはかることが要請されているのでありますが、との一環として農業生産基盤の整備につきましても、これらの新たな事態に即応して、さらに一そう強力かつ計画的に推進することが緊要となっているのであります。また、最近における、土地改良事業の実施面について見ましても、従来には見られなかったような広範な地域を対象とする大規模かつ基幹的な土地改良事業を推進する必要が生じてきているほか、都市化の進展に伴い農村における土地及び水の農業上の利用とその他の利用との競合が増大してきているなど、現行の土地改良制度が農業あるいは農村の実情と必ずしもそぐわない面も生じてきているのであります。

 このような情勢の変化に対応しつつ、今後の農業生産基盤の整備を計画的かつ効率的に進めるため、このたび土地改良制度の全般についてその改善合理化をはかることとし、この法律案を提出した次第であります。

 次にこの法律案の主要な内容について御説明申し上げます。

 第一は、換地を伴う土地改良事業における農用地以外の土地の取り扱いに関する改正であります。すなわち、圃場整備事業等を実施するに際し、その実施地域内に介在する農用地以外の土地をこの事業に取り込み、事業の合理的な推進をはかることができるようにいたしますほか、共同利用施設用地、公共用地、工場用地等が新たに必要な場合にはいわゆる創設換地等の手法により、その区域内の土地をこれらの新たな用途に充てることができることといたしたのであります。

 第二は、土地改良事業の総合的実施のための改正であります。現行土地改良法は、数種の土地改良工事を行なう場合には、その種類ごとに別個の計画を定めて別個の事業として実施することといたしておりますが、最近におきましては、一体的な計画のもとに各種の工事を組み合せた総合的な土地改良事業を実施する必要が生じておりますので、これらの工事をあわせて一個の土地改良事業として施行することができることといたしました。また、土地改良事業計画の概要を公告して関係農業者等の同意を得る前に関係市町村長の意見を聞かなければならないこととし、農業振興地域整備計画に基づく施策等との調整に資するよう配慮いたしました。

 第三は、農業振興地域整備計画の達成上必要があるときは、市町村が国営または都道府県営の土地改良事業の施行を申請する道を開いたことであります。この場合、農業者がこれらの事業の実施を申請する場合と同様関係農業者等の三分の二以上の同意を得て申請することができることとしたほか、特に基幹的かつ先行的な施設の建設の事業につきましては、関係農業者等の同意を得ないでも、関係市町村の議会の議決を経る等の手続によりその実施を申請する制度を設けることといたしております。

 第四は、農業用用排水施設等の利用関係の調整に関する規定を整備する改正であります。農村における都市化の進展等に即応し、農業用用排水施設等につきまして、農業的利用とその他の利用との間の円滑な調整をはかるため、新たに国営土地改良事業で造成された施設については水道事業その他の公共的事業を行なう者との共有とすることができることとしたほか、下水道等と兼用することが適当となった施設の管理等に関する関係地方公共団体等との協議、農業用用排水路に排出される廃水の差しとめ等に関する規定を設けることといたしております。

 第五は、農地保有合理化法人に土地改良事業の実施資格等を付与するための規定の整備であります。すなわち、さきの農地法の改正により新たに制度化されました農地保有合理化法人につきましては、今後農業構造の改善をはかる上にその事業に期待するところ大でありますので、この農地保有合理化法人に、新たに土地改良事業の実施資格を付与する等土地改良事業と農地保有合理化促進事業とを有機的に関連づけて運営することができるようにいたしております。

 以上のほか、土地改良事業の受益地が一定期間内に農業外の用途等に供された場合にその土地改良事業に投下された公共投資を回収する制度を設けるほか、土地改良区の役員の選出及び経費の賦課、換地計画の定め方等現行土地改良制度の各般にわたり所要の改善整備を行なうことといたしております。

 以上がこの法律案の提案の理由及びその主要な内容であります。

 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

第65回国会衆議院農林水産委員会議録第30号22頁(昭和46年5月21日)〔倉石忠雄農林大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 農林水産委員会昭和47年4月13日

最近におけるわが国農業をめぐるきびしい情勢の下において、その体質改善を図るため、農業基盤整備事業の果たすべき役割が一層重要となっている現状にかんがみ、政府は、早急に土地改良長期計画の改定を行ない、土地利用の動向、農業生産の地域指標、農産物の需給動向、農村の環境整備等に十分配慮しつつ事業の計画的な推進に努めることはもとよりであるが、特に、本法の運用に当っては、左記各項のすみやかな実現に遺憾なきを期すべきである。記

一土地改良事業の促進を図るため、国庫補助体系の簡素化、国庫負担の拡充、補助率の引上げ、採択基準の引下げ及び借入金の貸付け条件の緩和等所要の措置を講ずること。特に米の生産調整により土地改良事業に支障を生ずることがないよう必要な措置を講ずること。なお、土地改良事業における地方公共団体の役割が高まっている現状にかんがみ、その負担につき、すでに対象になっている起債の枠拡大と一般起債等についても所要の措置を検討すること。

二土地改良事業の総合化、農業振興地域整備計画に係る事業の市町村申請等新方式の創設に即して、今後の各事業につき、一貫施行、同時施行等を採用することにより事業の早期完成をはかる措置を検討すること。なお、市町村特別申請事業の実施に当つては、事業実施にそごを生じないよう関係農民の意向を十分尊重すること。

三農業用水及び施設の他用途への転用を認めるに当っては、農業における水利用に支障を生じないよう留意することはもとより、農業水利の歴史的特性を考慮し、水利権、施設管理権等が不当に侵害されないよう特段の配慮を行なうこと。また、農業用用排水施設について、急激な都市化の進展に対処するため、農業用用排水が地域の生活用用排水としての性格を併せ有していることにかんがみ、事業費負担の公平を図りつつ用排分離等の事業を積極的に推進すること。この場合において、特に施設利用に関する権利関係を明確にし、農民の施設利用の権利が不当に侵害されないよう積極的な措置を講ずること。

四創設換地により生みだされた土地を工場用地等として使用させる場合には、公害防止等に万全の措置を講じ、周辺の農業経営に悪影響を及ぼすことのないよう十分配慮すること。なお、換地について、事務の円滑化のため、換地技術者の研修等による資質の向上、人員の確保、処遇の改善等の措置を講ずるとともに登記の促進を図ること。

五土地改良事業団体の公共性にかんがみ、その地位向上のため積極的にこれが整備育成対策を講ずるとともに、特に、排水施設、防災施設等公共的施設を維持管理する土地改良区等に対しては、その受益の態様が広汎にわたることを考慮して農民負担の軽減を図るため、国の助成等積極的な措置を講ずること。

参議院 農林水産委員会昭和47年5月16日

土地改良法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は都市化・工業化等農業をめぐる厳しい内外の情勢変化に対応し、国際競争に耐えうる農業の確立のため、土地と水の総合的利用の調整を図り、土地改良長期計画を改定し、長期展望に立つ農業基盤整備事業の総合的実施とその積極的推進を図るとともに、特に左記事項について検討し、速かにその実現に努むべきである。記

一土地改良事業の促進に当たつては、農業振興地域の整備に関する法律等の地域開発計画の中で、土地基盤整備と農村の環境整備等を位置づけ、スプロールを防ぎ優良農地を確保することを旨とし、国庫補助体系、融資体系の改善簡素化、特に国庫補助率の引上げ、償還条件の緩和等農業経営の発展と農民負担の軽減を図るよう努めること。なお、地方公共団体の負担にかかる土地基盤整備事業費に対し、起債等の所要の措置を検討すること。

二都市化、工業化に伴う農業用用排水の汚染と公害を防止するため、事業費負担の公平を図りつつ用排水を分離し、管理規程の整備、施設利用に関する権利関係の明確化等積極的な施策を講ずること。

三干拓は、必要に応じて多目的利用計画とし、農用地の造成を中心として構造政策上明確に位置づけ、その農用地として計画されたものの他用途への転用、計画の変更等は極力これを押えるとともに、他用途への土地の譲渡については農用地等の配分を受ける者の負担の軽減になるよう努めること。なお、適正な地域開発計画に基づき周辺地域の公害防止等に特に留意し積極的に農業の発展に貢献するよう配慮すること。

四農業用水の他用途への転用を認めるに当つては、慣行水利権、施設管理権が不当に侵害されないよう配慮すること。

五国有の土地改良施設について共有の規定が置かれることとなるが、県有の土地改良施設についても同様の措置を検討すること。

六土地改良事業団体の公共性にかんがみ、その整備育成を図り、換地技術者等の養成確保、処遇改善の措置を講ずるとともに、換地事務が渋滞しないよう登記の促進を図ること。

七排水施設、防災施設、農道等公共的性格をあわせ有する土地改良施設を維持管理する土地改良区等に対しては、その維持管理費について国の助成等のみちを開く措置を検討すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501100)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。