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閣法第71回国会 第75号成立

農林中央金庫法の一部を改正する法律案

昭和48年法律第44号 農林中央金庫法の一部を改正する法律
提出昭和48年2月27日 内閣
付託衆議院 農林水産委員会
参議院 農林水産委員会
成立
昭和48年法律第44号
審議会議 16回・発言 2,268(政府答弁等 1,005)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院農林水産委員会

  1. S48.4.4趣旨説明・補足説明・質疑農林水産委員会 13172
  2. S48.4.18質疑農林水産委員会 17283
  3. S48.4.19質疑農林水産委員会 18180
  4. S48.4.24質疑農林水産委員会 19271
  5. S48.4.25参考人招致・質疑農林水産委員会 20271
  6. S48.5.8質疑農林水産委員会 22144
  7. S48.5.9質疑・討論・採決・附帯決議農林水産委員会 23290
  8. S48.5.10委員長報告・採決・附帯決議本会議 3224

参議院農林水産委員会

  1. S48.6.5趣旨説明・質疑・補足説明農林水産委員会 10162
  2. S48.6.7参考人招致農林水産委員会 1142
  3. S48.6.14質疑農林水産委員会 12176
  4. S48.6.15質疑農林水産委員会 1395
  5. S48.6.19質疑農林水産委員会 1475
  6. S48.6.21質疑農林水産委員会 15189
  7. S48.6.26質疑・討論・附帯決議・採決農林水産委員会 16143
  8. S48.6.27附帯決議・委員長報告・採決本会議 2358

提案理由

櫻内義雄 農林大臣 昭和48年4月4日

 次に、農林中央金庫法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。

 農林中央金庫は、大正十二年に産業組合中央金庫として設立されまして以来、幾多の変遷を経つつ、今日まで五十年にわたり、農林水産業者の組織する協同組合等の中央金融機関として重要な役割りを果たしてきたのであります。

 農林中央金庫の業務の運営は、当初は政府の出資及び債券の政府引き受け等の助成のもとに、組合系統内部へ資金を導入することが中心となっておりましたが、所属団体の事業活動の充実に伴い、次第に所属団体から預金が集中するようになり、その運用のため、所属団体への貸し付けのほか、まず有価証券の取得が認められ、次いで昭和十年代の要請により、所属団体の発達をはかるための施設法人や農林水産業に関連する事業法人に貸し付けを行なうことができることとなりました。これらの資金運用の方途は、特に昭和三十年代に入り、所属団体の預金の量が増大するにつれて、金庫業務の重要な内容をなすに至ったのであります。

 また、出資につきましては、当初資本金の半分を政府が出資しておりましたが、昭和三十五年度以後は、民間資金のみを資本金とする金融機関となり、役員の任命につきましても、昭和三十六年の法改正により従来の政府任命制を改め、理事長及び監事につきましては出資者総会における選任に、副理事長及び理事につきましては理事長の任命によることといたしたのであります。

 その後、農協系統を中心とする信用事業の伸長に伴い、年々農林中央金庫に集積される資金は増大し、昭和四十七年九月末には農林中央金庫の預金残高は約二兆六千七百億円に達するに至りました。他方近年における一般金融情勢は著しく変化しており、系統金融としてもこれに対応するための体質の改善強化をはかる必要に迫られており、また、農林漁業及びこれを取り巻く環境の変化にも対応いたしまして、系統資金の活用につきまして従来のあり方を強化し、かかる変化に対応することが要請されているのであります。

 農林中央金庫は、その存立期間を設立許可の日から五十年と法定されており、その期日が本年十月川に到来することとなっているのでありますが、現下の系統金融をめぐるきびしい情勢に対応し、系統金融の円滑化をはかるためには、系統金融の全国中央機関であります農林中央金庫が果たすべき役割りはますます重要度を増しつつありますので、その存立期間に関する制限をはずすこととするとともに、その業務権能の拡充強化をはかる目地から、本法律案を提出いたした次第であります。

 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。

 改正点の第一は、その存立期間の制限に関する規定を削除して、農林中央金庫の存続をはかることであります。

 第二は、今後の系統金融全体のあり方及び農林中央金庫の業務権能の拡充強化とも関連して、農林中央金庫とその所属団体との一そう緊密な連携を確保するため、理事長が補助機関たる副理事長及び理事を任命するにあたり、出資者総会の同意を得ることとすることであります。

 第三は、農林中央金庫の業務権能の拡充強化をはかることであります。

 その一は、所属団体の経済活動の多様化と農林中央金庫の取引範囲の拡大に対処して、内国為替業務を一般的に行なえるようにするとともに、新たに外国為替業務を行なうことができるようにすることであります。

 その二は、農林中央金庫がその資金を貸し付けることのできる範囲を拡大することであります。まず、新たに、農林水産業を営む者に対して貸し付けが行なえるようにすることであります。これは、系統金融の実情から見て、規模が大きく生産性の高い経営を育成するためには、系統組織全体としてこれらの経営が必要とする資金を円滑に供給する必要があるので農林中央金庫においても単位組合または県段階の連合会の機能を補完して貸し付けが行なえる道を開くものであります。次に、主務大臣の認可を受けて、農山漁村において産業基盤または生活環境の整備の事業を行なう地方公共団体、その他の法人に対し貸し付けができるようにすることであります。これは、系統資金を公共的性格の強い地域開発のための資金に活用できるようにすべしとの要請にこたえようとするものであります。さらに、農林中央金庫に集積した資金の有効な活用をはかるため、主務大臣の認可を受けて経済社会の発展をはかる見地から農林中央金庫が貸し付けを行なうことが適切と認められる法人に対しても貸し付けが行なえるようにすることといたしております。

 その三は、農林中央金庫の業務の円滑な遂行をはかるため、業務実施にあたり必要とされる預金の受け入れ業務、保護預かり業務、その他の付随業務につきまして、所要の整備を行なうことといたしております。

 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

第71回国会衆議院農林水産委員会議録第13号7頁(昭和48年4月4日)〔櫻内義雄農林大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 農林水産委員会昭和48年5月9日

農林中央金庫は、今後も農林水産業者の組織する協同組合等の中央金融機関としての基本的性格を維持しつつ、わが国農林水産業とこれをとりまく諸情勢の変化に対応して、所属団体及び農林水産業の発展のための金融業務を中心に適正に義務を行なう責務を帯びている。今回五十年の時限を解消し一部改正されたが、なお十分とはいえず近い将来農林金融に適するよう抜本的改正を行なう必要があると思考される。よつて、政府は、本法施行に当たつては、同金庫の金融機能が十分に発揮されるようその自主性を尊重しながら左記事項について適切な措置を講ずるべきである。記

一農林水産業者に対する直接貸付については、所属団体の機能を補完する見地から、系統組織の行なう経営指導と関連しつつ相互の連絡調整に十分配慮して行なわせること。

二地域開発資金の貸付に当たつては、当該地域の農林漁業者の意向を十分尊重し、特に農山漁村の振興発展に寄与するものに限定して行なわせるとともに特認法人に対する貸付についてはその対象法人の選定を特に慎重にすること。

三消費生活協同組合に対する貸付については、その融資条件等について所属団体に準じたものとするよう努めること。

四副理事長および理事の任命に当たつては、系統組織の意向が適確に反映されるよう運用面で十分配慮すること。

五自己資本の充実、資金コストの引下げ、事務の能率化等経営体質の改善強化と金融の効率化につきなお一層の努力を行なうこと。

六農林中央金庫の業務に対する従来の指導監督のための諸手続については業務の実態に即し、その簡素化をはかるとともに関連産業、特に総合商社への融資については投機等の行為が行なわれないように努めること。なお、新たな業務については適正な実施を確保するため適切な指導を行なうこと。

参議院 農林水産委員会昭和48年6月26日

案文を朗読いたします。農業近代化資金助成法及び農業信用保証保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、農業近代化資金制度等の制度金融を再検討し、その実効ある運用を図り、農業の新たな役割と進展に対応し、農業の経営改善と資本装備の充実、資金需要の多様化にこたえるため、本法の施行にあたっては、とくに左記事項の達成に努めるべきである。記

一農業の実態に即し、簡易、低利・長期資金の充実を期するため、制度金融の対象施設、貸付利率、償還期限等の融資条件の緩和に努め、さらに資金種類の統合、借入手続の簡素化等により、資金融通の円滑化に配慮すること。

二農業近代化資金の有効な運用により、系統資金の一層の活用を図るとともに、農林漁業金融公庫資金と農業近代化資金の対象分野をたえず吟味しつつ、両資金の性格に対応した改善に努めること。

三農業改良資金については、農業技術の革新、農業後継者育成等の重要性にかんがみ、貸付枠の拡大をはじめ、貸付諸条件につき、改善を図ること。

四農家の過去の負債については、地域または作目によっては農業者の経営を圧迫している事例もみられるので、その実態に応じ、適切な対策を考慮すること。

五新たに信用保険の対象とする農業経営改善資金については、保険の対象を適切な範囲で拡大するとともに、保険料および保証料の適正化を図り、かつまた、今後とも信用保証保険機能の充実強化に努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101075)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。