農用地開発公団法案
参議院 農林水産委員会
昭和49年法律第43号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- S49.2.27趣旨説明・補足説明農林水産委員会 14181
- S49.3.5質疑農林水産委員会 1633
- S49.3.6質疑農林水産委員会 17237
- S49.3.12質疑農林水産委員会 19225
- S49.3.13参考人招致・質疑農林水産委員会 20351
- S49.3.26質疑・修正案趣旨説明・採決・修正案・附帯決議農林水産委員会 24301
- S49.3.28採決・委員長報告・附帯決議本会議 2139
参議院農林水産委員会
- S49.4.2趣旨説明・補足説明・質疑農林水産委員会 14121
- S49.4.5質疑農林水産委員会 15117
- S49.4.12質疑農林水産委員会 16173
- S49.4.25修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議農林水産委員会 18119
- S49.4.26採決・委員長報告本会議 1953
- S49.6.18附帯決議本会議 1
提案理由
倉石忠雄 農林大臣 昭和49年2月27日農用地開発公団法案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
最近における農畜産物の需給の動向等にかんがみ、国民食料の安定的な供給の確保を基本とした諸施策の展開が重要な課題となっており、このため、国内で生産が可能な農畜産物について、極力その供給体制を整備していくことが急務となっております。
このような課題に対処するためには、未利用、低位利用の土地が広範囲にわたって所在する地域において、畜産を基軸として、近代的な農業経営群による農畜産物の大規模かつ濃密な生産団地を拠点的に創設、育成することを内容とする農業開発を推進していくことが必要であると考えております。
このため、特に、農用地の造成のほか、関連する土地改良施設、畜舎その他の農業用施設の整備等を総合的かつ計画的に行なう新しい事業実施方式を設けるとともに、これらの事業を一元的に実施する機関として農用地開発公団を設立することとした次第であります。
他方、昭和三十年発足以来、先進的な大型開発機械の活用を通じて農用地の開発に寄与してまいりました農地開発機械公団につきましては、最近の民間における機械の装備、技術の水準等を考慮いたしまして、この際これを解散せしめて、同公団に蓄積された技術及び経験を活用する見地から、新公団にその権利及び義務を引き継ぐことが適当と考えている次第であります。
以上が、この法律案の提案の理由でありますが、次に、その主要な内容につき御説明申し上げます。
第一に、公団の業務といたしましては、さきに申し述べました公団の目的を達成するため、農畜産物の濃密生産団地を建設するのに必要な農用地等の造成、土地改良施設、畜舎その他の農業用施設の新設または改良を行なうほか、これらの事業とあわせて農業用施設の譲り渡し及び農機具、家畜等の売り渡し等の業務を行なうことといたしております。
第二に、公団の業務の実施につきましては、都道府県から区域を特定して申し出があった場合に、農林大臣が事業実施方針を定め、これを公団に指示することとし、公団は、事業実施方針に基づいて事業実施計画を作成し、関係権利者の同意、農林大臣の認可等所要の手続を経て事業を行なうことといたしております。
なお、農業用施設の譲り渡し及び農機具、家畜等の売り渡しにつきましては、業務方法書に基づいて実施することといたしております。
第三に、公団事業のうち、農業生産基盤整備関係の事業に要する費用につきましては、公団は、国の助成部分を除いたものを都道府県に負担させることができることとし、都道府県は、直接または市町村を通じて、受益者からその負担金の全部または一部を徴収することができることといたしております。
その他、公団の組織、財務、会計、監督等につき所要の規定を設けております。
なお、解散する農地開発機械公団との関係につきましては、新公団は、職員の雇用関係を含めて、一切の権利及び義務を承継し、また、当分の間農地開発機械公団の現行業務を行なうことができることとして、そのため必要な経過規定等を定めることといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及び主要な内容であります。
何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願いいたします。
第72回国会衆議院農林水産委員会議録第14号27頁(昭和49年2月27日)〔倉石忠雄農林大臣発言・発言番号177〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。農用地開発公団法案に対する附帯決議(案)政府は、国際的農畜産物の需給ひつ迫の動向等に即応して可及的すみやかに国内自給態勢の確立をはかるため、積極的に農用地の開発を推進することとし、本法の施行に当つては、左記事項の実現に努めるべきである。記
一公団事業の開始前にその対象区域における事業参加資格者の意向が十分反映するよう適確な措置を講じるものとし、さらに適正な営農類型を策定して受益農民の完全な合意を得るよう努めること。
二公団の行う農用地造成事業を推進するため、その対象区域内の事業参加資格者と使用収益権者の間の円滑な調整につき、都道府県知事による適切なあつせん、調停等が行われるよう指導するとともに、必要があるときは農地法の未墾地買収等の適用を検討すること。
三農用地開発の土地取得を円滑にするため、農地保有合理化法人等の先行取得及び資金の確保等各般にわたる措置を強力に講ずること。
四公団の行う事業の適正を期するとともに、事業の推進及び事業完了後の施設の維持管理及び営農に至るまで、国、地方公共団体及び農業団体等が一体となつて受益者等に対して濃密な助成、指導が行えるよう体制の整備確立をはかること。
五公団の行う事業は、その効果を早期に発現させるため、短期間に完工させるとともに、農民負担の軽減のため国庫補助率の引上げ、財政資金の貸付条件の緩和等につき今後とも努力すること。
六農地開発機械公団から引き継がれる公団職員の処遇については、すみやかにその給与が他の政府関係機関と均衡するよう措置するとともに定員外職員の定員化等に努めること。なお、公団の役員機構は極力簡素なものとすること。
農用地開発公団法案に対する附帯決議(案)政府は、最近における世界的食料需給のひつ迫等に対処して、食料自給体制の確立のための諸施策を策定し、併せて乱開発を防止し国土の有効利用を図るため、農地法等に基づく転用規制を厳正に実施して優良農地の確保に万全を期する一方、未利用地等を積極的に農用地に造成するとともに、本法の施行に当っては、左記事項の実現に遺憾なきを期すべきである。記
一公団事業用地を確保するため、農地保有合理化法人等の先行取得及び資金確保の措置を推進し、林野の開発規制、草地利用権の設定等諸制度の活用を図るとともに、入会権等の権利関係の円滑な調整に努めること。
二公団事業の実施に当っては、その効果を十分発揮させるため、できるだけ工期を短縮するよう措置すること。
三公団事業の採択は、地域に応じた弾力的運用を行うとともに、営農類型の策定に当っては、事業対象地域の特性に応じ、事業参加資格者等地元の意向を十分反映して画一的になることのないよう措置すること。
四各地域における農家経営の安定を図る見地から、公団事業の国庫補助率、財政資金の貸付条件等につき今後とも改善に努めること。
五公団事業が未利用、低位利用地域を対象としていることにかんがみ、すみやかに生活及び生産・流通に必要な道路網等の公共用施設の整備に努めること。
六濃密生産団地がその本来の機能を十分発揮するよう事業完了後の施設の維持管理及び営農に関し、十分な指導、助成等の必要な措置を検討すること。
七農地開発機械公団から引き継がれる公団職員の処遇については、すみやかにその給与が他の政府関係機関と均衡するよう措置するとともに、定員外職員の定員化その他労働条件の改善等に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201048)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。