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国会審議›第72回国会›閣法第77号
閣法第72回国会 第77号成立

消防法の一部を改正する法律案

昭和49年法律第64号 消防法の一部を改正する法律
提出昭和49年3月11日 内閣
付託参議院 地方行政委員会
衆議院 地方行政委員会
成立
昭和49年法律第64号
審議会議 9回・発言 553(政府答弁等 242)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院地方行政委員会

  1. S49.4.5趣旨説明地方行政委員会 24157
  2. S49.4.9質疑地方行政委員会 25132
  3. S49.4.11質疑地方行政委員会 26112
  4. S49.4.12質疑地方行政委員会 27264
  5. S49.4.23質疑・附帯決議・採決地方行政委員会 28141
  6. S49.4.25委員長報告・採決・附帯決議本会議 2654

参議院地方行政委員会

  1. S49.5.9趣旨説明地方行政委員会 1172
  2. S49.5.14質疑・採決地方行政委員会 1246
  3. S49.5.15委員長報告・採決本会議 2132

提案理由

町村金五 自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官 昭和49年4月5日

ただいま議題となりました消防法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。

 最近における産業経済の発展及び科学技術の進歩に伴い、火災の原因及び態様は、ますます複雑多様化してまいっております。特に、新しい建築構造、建築材料、生活用品等の出現により、火災発生時における消火及び避難を困難とする事例が増大しており、また、最近において、百貨店、旅館、病院等の火災による人身事故が頻発していることも御承知のとおりであります。

 こうした事態に対処するため、今回消防法を改正し、火災時における人命の安全を確保するため、百貨店、地下街、複合用途防火対象物、旅館、病院等多数の者が出入する防火対象物については、既存のものについてもスプリンクラー設備その他の消防用設備等の設置を義務づけるとともに、消防用設備等の維持管理及び防火管理体制の強化をはかることとし、あわせてパイプライン施設等の規制につき所要の措置を講じようとするものであります。

 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。

 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。

 第一は、消防用設備等の規制に関し次の三点について強化をはかろうとするものであります。

 第一点は、既存の防火対象物における消防用設備等の規制の強化であります。今回百貨店、地下街、複合用途防火対象物等の特定防火対象物における消防用設備等については、常に新しい基準に適合するように設置され、維持されなければならないこととし、別途建築基準法の改正による防火、避難に関する規制の強化と相まって、特定防火対象物における人命の安全をはかってまいりたいと存じます。なお、この改正規定は、特定防火対象物のうち、特に百貨店、地下街及び複合用途防火対象物については昭和五十二年四月一日から、その他の特定防火対象物については昭和五十四年四月一日から施行することとしております。

 第二点は、消防用設備等の検査に関する規定の新設であります。防火対象物の所有者等が消防用設備等を設置したときは、消防機関が行なう検査を受けなければならないこととして、消防機関が当該設備等の適正な設置を確認することにいたしました。

 第三点は、消防用設備等についての点検及び報告に関する規定の新設であります。今回防火対象物の所有者等が消防用設備等につき定期に点検をし、その結果を消防機関に報告するよう義務づけることといたしました。なお、多数の者が出入する防火対象物のうち規模の大きいものについての点検は、消防設備士等に行なわせなければならないこととしております。

 第二は、防火管理制度の強化についてであります。

 従来防火管理者が行なうべき防火管理が適正に行なわれていない事例が見受けられることにかんがみ、このような場合には、消防機関が防火対象物の管理について権原を有する所有者等に対し、防火管理を適正に行なうよう命ずることができるようにしようとするものであります。

 第三は、パイプライン施設等につい三次の二点について所要の措置を講じようどするものであります。

 第一点は、パイプライン施設の許可権限者の区分についてであります。現在、危険物施設を設置しようとする場合は、消防法に基づく市町村長または都道府県知事の許可が必要なことになっておりますが、パイプライン施設の特殊性にかんがみ、二以上の市町村の区域にわたって設置されるパイプライン施設のうち、二以上の都道府県にわたるものの許可については自治大臣の、その他のものの許可については都道府県知事の権限に属するものとするとともに、関係規定の整備をはかることとしております。

 第二点は、パイプライン施設その他の危険物施設の保安規制の強化についてであります。保安規制強化の一環として、パイプライン施設その他の危険物施設については、新たに緊急時の措置として市町村長等が施設の使用停止を命ずること並びに所有者等が事故発生時に応急措置を講ずる義務及び関係機関への通報義務についての規定を設けることとするとともに、一定規模以上のパイプライン施設については、所有者等は事故時の応急措置について、あらかじめ関係市町村長と協議しておくこととするほか、市町村長等の行なう定期の保安検査を受けることを義務づけることといたしました。

 そのほか、罰則の強化その他規定の整備をはかることとしております。

 以上が、消防法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

第72回国会衆議院地方行政委員会議録第24号1頁(昭和49年4月5日)〔町村金五自治大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 地方行政委員会昭和49年4月23日

政府は、最近における火災その他の災害の実態にかんがみ、消防体制の近代化と消防力の充実強化をはかるため、左の諸点につき、すみやかにその実現を期すべきである。

一高層建築物、地下街、複合用途建築物等多数の者が出入する施設について、火災予防および火災時における人命安全に万全を期するため、防火管理体制の強化、避難施設の充実および救助体制の整備強化をはかるとともに、防火管理上の違反および消防用設備等の設置義務違反については、強力な是正措置を講ずること。なお、既存の不適格防火対象物に対する消防用設備等の遡及適用の猶予期間における防火体制については、消防機関による指導を強化すること。

二石油コンビナート地帯等における火災等の災害を防止するため、事故防止責任に関する企業の自覚を徹底させ、事故発生防止措置と自衛消防力の強化を推進するとともに、あわせて予防行政の徹底を期するため、専門的知識を有する消防関係職員の確保および現地消防機関に対する技術指導体制の強化をはかること。なお、石油コンビナート地帯等災害発生源の所在する市町村に対しては、十分な補助措置を講ずること。

三自家用パイプライン等消防法適用のパイプライン施設の設置ならびに災害発生時における応急措置等については、公共の安全を確保するため、万全の対策を講ずること。

四地震による被害の防止と軽減をはかるため、消火体制、避難体制および情報の収集伝達体制の整備強化を促進すること。

五交通事故をはじめとする各種災害の増大に対処するため、救急車の増強等救急搬送体制の一層の充実をはかるとともに、救急医療機関の拡充等救急医療体制の強化をはかること。

六消防施設等整備費補助金の拡充強化および消防費にかかる地方交付税措置の充実をはかること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201077)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。