振動規制法案
参議院 公害対策及び環境保全特別委員会
昭和51年法律第64号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会
- S51.4.28趣旨説明公害対策並びに環境保全特別委員会 77
- S51.5.7参考人招致公害対策並びに環境保全特別委員会 8223
- S51.5.11質疑公害対策並びに環境保全特別委員会 9348
- S51.5.12質疑公害対策並びに環境保全特別委員会 10134
- S51.5.14修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案公害対策並びに環境保全特別委員会 1128
- S51.5.14委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 1949
参議院公害対策及び環境保全特別委員会
- S51.5.19趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑公害対策及び環境保全特別委員会 5241
- S51.5.21参考人招致・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案公害対策及び環境保全特別委員会 674
- S51.5.24委員長報告・採決本会議 1467
- S51.6.11附帯決議本会議 1
提案理由
小沢辰男 環境庁長官 昭和51年4月28日ただいま議題となりました振動規制法案について、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。
戦後わが国の産業経済の発展の成果として、国民生活は目覚ましい向上を見ることとなったのでありますが、その反面、各種の公害が発生し、国民の生活環境等にさまざまな影響を及ぼしているところであります。
これらの公害問題については、政府といたしましても、各種の公害規制法等を中心に対策を進めてきたところでありますが、振動公害につきましては、公害対策基本法において規定する七公害の一つとされているものの、法律上の規制措置が講じられないまま、今日に至ったこともあって、住民からの苦情、被害の訴え等も相当数に上っており、その改善を図ることは重要な課題となっております。
このように国民の日常生活に影響を与えている振動公害に対し、公害対策基本法の精神にのっとり生活環境を保全する観点から、早急に国による一元的な法律上の規制を実施し、振動公害の未然防止を図るべきであると考え、今回この法律案を提出することといたした次第であります。
以下この法律案の主な内容について、その概略を御説明申し上げます。
第一は、工場及び事業場の振動に関する規制についてでありますが、都道府県知事が住居の集合している地域等、住民の生活環境を保全する必要がある地域を指定し、指定地域内における著しい振動を発生する施設を設置する工場及び事業場について、指定地域の土地の利用状況に応じて規制基準を定めて、所要の規制を行うこととしております。そのため、これらの工場及び事業場における特定の施設の設置について、事前届け出制をとるほか、規制基準に適合しない振動を発生することにより周辺の生活環境が損なわれると認めるときは、振動の防止の方法等に関し、改善等の勧告または命令を行うことができることとしております。
第二は、建設工事に伴う振動に関する規制についてでありますが、指定地域内において行われる著しい振動を発生する特定の建設作業について、事前届け出制をとるほか、都道府県知事は、一定の基準に適合しない振動を発生することにより周辺の生活環境が著しく損なわれると認めるときは、振動の防止の方法等に関し、改善等の勧告または命令を行うことができることとしております。
第三は、都道府県知事は、指定地域内における道路交通振動が所定の限度を超え、道路周辺の生活環境が著しく損なわれていると認めるときは、道路管理者に対し当該道路の部分につき道路交通振動の防止のため舗装、維持または修繕の措置をとるべきことを要請し、あるいは都道府県公安委員会に対し道路交通法の規定による措置をとるべきことを要請するものとしております。
以上のほか、市町村長に対する事務委任について定めるとともに、振動規制の実効を期する見地から、振動防止に関する国の援助、研究の推進等について所要の規定を設けることとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概略であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに、御可決あらんことをお願い申し上げます。
第77回国会衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会議録第7号1頁(昭和51年4月28日)〔小沢辰男環境庁長官発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は本法の施行にあたって、次の諸点につき適切な措置を講ずるべきである。
一本法施行の際、すでに施行されている条例については、その地域の実情を尊重し、適切な運営指導を行うこと。
二建設作業について、今後更に低振動工法の研究開発を推進し、環境保全上遺憾なきを期すること。
三特定建設作業を定めるに当たっては、作業の実態を把握し環境保全上遺憾のないよう配慮すること。
四道路交通公害の著しい幹線道路について総合的な対策の確立を図ること。
五道路交通振動に係る要請規定の活用を図り、周辺住民の生活環境の保全上遺憾のないよう配慮すること。
六新幹線による振動について防振技術に関する研究開発を積極的に推進し、関係法令等において振動防止のための規制を講ずるよう努力すること。
七鉄道軌道による振動の実態について更に調査研究を推進し、所要の対策がとられるよう検討すること。
八小規模の事業者に対する配慮の内容を具体的にし、環境保全上遺憾なきを期すること。
九小規模の事業者はその資力、経営内容が脆弱であることにかんがみ、資金のあっせん、技術的な援助等により規制の実効を期するよう特に配慮すること。
十電気工作物及びガス工作物の振動については、電気事業法及びガス事業法に基づく監督を厳しく実施するとともに、地方公共団体との連絡を密にし、その振動規制に遺憾なきを期すること。
政府は、本法の施行にあたつて、次の諸点につき適切な措置を講ずべきである。
一本法施行の際すでに施行されている条例については、その地域の実情を尊重し、適切な運営指導を行うこと。
二建設作業について、低振動工法の研究開発を推進することによつて環境保全上遺憾なきを期することとし、差しあたつては、特定建設作業を定めるにあたつて作業の実態を把握し環境保全上遺憾のないよう配慮すること。
三道路交通公害の著しい幹線道路について総合的な対策を確立し、その実行を図ること。なお、道路交通振動に係る要請規定を十分に活用して、周辺住民の生活環境の保全上遺憾のないよう配慮すること。
四新幹線による振動について防振技術に関する研究開発を積極的に推進し、関係法令等において振動防止のための規制を講ずるよう努力すること。
五鉄道軌道による振動の実態について更に調査研究を推進し、所要の対策がとられるよう検討すること。
六低周波空気振動について、その実態を早急に調査し、対策を検討すること。
七小規模の事業者はその資力、経営内容が脆弱であることにかんがみ、資金のあつせん、技術的な援助等により規制の実効を期すること。
八電気工作物及びガス工作物の振動については、電気事業法及びガス事業法に基づく監督を厳しく実施するとともに、地方公共団体との連絡を密にし、その振動規制に遺憾なきを期すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107701043)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。