核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 科学技術振興対策特別委員会
参議院 科学技術振興対策特別委員打合会
昭和54年法律第52号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院科学技術振興対策特別委員会
- S53.4.7趣旨説明・質疑本会議 2030
- S53.4.20趣旨説明・質疑科学技術振興対策特別委員会 1026
- S53.5.10質疑科学技術振興対策特別委員会 12221
- S53.5.11質疑科学技術振興対策特別委員会 13316
- S53.5.25質疑科学技術振興対策特別委員会 14327
- S53.6.1参考人招致科学技術振興対策特別委員会 16129
- S53.6.8質疑科学技術振興対策特別委員会 17269
- S53.10.18質疑科学技術振興対策特別委員会 2329
- S54.2.22質疑・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決(修正)・修正案科学技術振興対策特別委員会 3101
- S54.2.27委員長報告・討論・採決(修正)・附帯決議本会議 1029
参議院科学技術振興対策特別委員会・科学技術振興対策特別委員打合会
- S54.3.16趣旨説明科学技術振興対策特別委員会 54
- S54.3.16趣旨説明・質疑本会議 938
- S54.3.30質疑科学技術振興対策特別委員会 6123
- S54.4.13質疑科学技術振興対策特別委員会 7234
- S54.4.25質疑科学技術振興対策特別委員会 8314
- S54.4.27質疑科学技術振興対策特別委員会 9167
- S54.5.9質疑科学技術振興対策特別委員会 10185
- S54.5.11参考人招致科学技術振興対策特別委員打合会 1114
- S54.5.25質疑科学技術振興対策特別委員会 11168
- S54.5.30質疑・採決・附帯決議科学技術振興対策特別委員会 1253
- S54.6.1附帯決議・委員長報告・採決本会議 1673
提案理由
熊谷太三郎 科学技術庁長官 昭和53年4月7日核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
原子力の開発利用は、わが国におけるエネルギーの安定供給に重要な役割りを果たすものでありますが、その円滑な推進を図るためには、原子力発電所からの使用済み燃料を再処理し、計画的かつ安全に処分するとともに、回収されたウラン及びプルトニウムをリサイクルさせて使用することにより、限られたウラン資源を有効に利用することが不可欠であります。この再処理は、いわば核燃料サイクルのかなめともいうべきものでありまして、エネルギー資源に乏しいわが国にとっては、とりわけ重要な意義を有するものでございます。
このような観点から、核燃料サイクル確立の一環として、原子力の平和利用と安全の確保を図りつつ、使用済み燃料の再処理を計画的に推進する体制を確立するとの基本的考えのもとに、これまで動力炉・核燃料開発事業団において、東海村に、わが国初の再処理施設の建設を進めてまいりました。本施設につきましては、一年半にわたる慎重な試験を重ねた結果、米国との間の交渉を経、昨年九月から使用済み燃料を用いた試運転に入っているところであり、本年秋には本格的な操業に入ることとなっております。
もとより、この再処理施設のみをもって、今後のわが国の再処理需要に対処することは不可能であります。したがいまして、当面は、やむを得ず海外への再処理委託と本施設によって対処することといたしておりますが、それ以降のわが国の再処理需要に適確に対処していきますためには、今後、動力炉・核燃料開発事業団等における技術と経験の蓄積の上に立って、新たな再処理施設の建設を進めていくことが不可欠であります。
加えて、再処理施設の建設には十年以上という長期間を要することを考え合わせますと、その建設準備に一刻も早く着手しなければならない時期に立ち至っておるわけであります。
現在、再処理事業につきましては、動力炉・核燃料開発事業団及び認可を受けた場合の日本原子力研究所に限りこれを行うことができることとなっておりますが、前述のような諸情勢に対処し、新たな再処理施設の建設にわが国の総力を結集して当たり得るよう、再処理事業を行うことができる者の範囲を拡大いたしますとともに、それに伴って、再処理事業の規制の一層の充実強化を図る等の措置を講ずる必要があります。
一方、国際核燃料サイクル評価、いわゆるINFCEの開始等、核の不拡散をめぐる世界の情勢はとみに厳しさを増しつつありますが、わが国としましては、原子力の平和利用と核の不拡散は両立し得るとの基本理念に立脚し、使用済み燃料の再処理とプルトニウムの利用を計画的に推進し得る体制を確立し、もってわが国の自主的な核燃料サイクルを確立するとの基本的な考え方を国際的にも強く貫いてまいる所存であります。
次に、本法案の要旨を簡単に述べさせていただきます。
第一は、動力炉・核燃料開発事業団及び日本原子力研究所以外の者も、内閣総理大臣の指定を受けた場合には、再処理事業を行うことができることとすることにより、再処理事業を行うことができます者の範囲を拡大することであります。
第二は、再処理事業者は、再処理施設について内閣総理大臣の使用前検査及び定期検査を受けなければならないこととする等、再処理事業の規制に関しその充実強化を図るとともに、関係規定の整備を行うことであります。
以上が、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
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核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第84回国会衆議院会議録第20号1頁(昭和53年4月7日)〔熊谷太三郎科学技術庁長官発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一再処理を中心とした核燃料サイクルに関する自主技術の早期確立を図るというわが国の基本的立場を国際的に貫くよう最大限の努力を傾注すること。
二再処理工場の立地にあたっては、環境及び住民への影響等に最大の考慮を払いつつ、地元の理解と協力を得るよう努めること。
三再処理工場の建設及び運転のために自主技術の開発を推進し、動力炉・核燃料開発事業団において蓄積された技術と経験を十分活用すること。
四再処理事業の実施における安全の確保及び核物質の防護に万全の措置を講じ、特に、環境に対して危険度の高い放射性物質の放出は、微量の場合も厳重に監視すること。
五再処理工場から発生する放射性廃棄物特に高レベル放射性廃棄物の処理処分等に関する調査研究を推進し、安全な処理処分方法の早急な確立を図ること。
政府は、本法の施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一核拡散を防止しつつ原子力の平和利用を推進するとのわが国の基本的立場を国際的に貫くよう最大限の努力を払い、使用済燃料の再処理を中心とした自主的な核燃料サイクルの確立に努めること。
二いわゆる第二再処理工場の運転開始までには十年以上という長期間を要することにかんがみ、施設の建設等にあたっては、この間の内外の諸情勢の変化等に配慮しつつ、原子力委員会及び原子力安全委員会の意見を十分に尊重して慎重に対処すること。
三再処理事業の実施にあたっては安全基準の整備等によって安全の確保に万全の措置を講ずるとともに、再処理工場の運転についても周辺環境への影響等に十分留意して行うこと。
四再処理工場の建設及び運転のために自主技術の開発を推進し、動力炉・核燃料開発事業団において蓄積された技術と経験を十分活用するとともに、技術者の養成、訓練に努めること。
五再処理工場から発生する放射性廃棄物の処理処分の技術に関する研究開発を一層推進すること。
六再処理事業の実施にあたっては、平和目的に限るとの基本方針を堅持し、国内保障措置の一層の充実を図ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108401042)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。