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国会審議›第91回国会›閣法第10号
閣法第91回国会 第10号成立

関税定率法等の一部を改正する法律案

昭和55年法律第7号 関税定率法等の一部を改正する法律
提出昭和55年2月5日 内閣
付託衆議院 大蔵委員会
参議院 大蔵委員会
成立
昭和55年法律第7号
審議会議 10回・発言 1,044(政府答弁等 486)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院大蔵委員会

  1. S55.2.13趣旨説明・質疑大蔵委員会 5109
  2. S55.2.15質疑大蔵委員会 653
  3. S55.2.19質疑大蔵委員会 7152
  4. S55.2.20質疑大蔵委員会 853
  5. S55.3.4採決・附帯決議大蔵委員会 915
  6. S55.3.8委員長報告・採決・附帯決議本会議 960

参議院大蔵委員会

  1. S55.3.25趣旨説明・質疑大蔵委員会 683
  2. S55.3.27質疑大蔵委員会 8205
  3. S55.3.28質疑・採決・附帯決議大蔵委員会 9410
  4. S55.3.31附帯決議・委員長報告・採決本会議 888

提案理由

竹下登 大蔵大臣 昭和55年2月13日

ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。

 この法律案は、東京ラウンド交渉の終結、その他最近における内外の経済情勢の推移等に対応するため、関税率及び関税制度について所要の改正を行おうとするものであります。

 以下、この法律案につきまして、その概要を御説明申し上げます。

 第一は、東京ラウンド交渉に関連する改正であります。

 まず、東京ラウンド交渉において作成されました関税評価協定、補助金・相殺措置協定及びダンピング防止協定の実施を確保するため、これらの協定の内容に沿って、関税の課税価格、相殺関税及び不当廉売関税に関する規定の整備等を行うことといたしております。

 また、同交渉において合意された関税率の引き下げについてジュネーブ議定書が作成されておりますが、わが国の場合、実行税率が基準税率を下回っているためにこの議定書だけでは当面関税率引き下げの効果が生じない多くの品目があることにかんがみ、開放的な国際貿易体制の確立等に資する見地から、同交渉におけるわが国の関税譲許品目の一部について、現行実行税率からの段階的引き下げの措置を講ずることといたしております。

 第二は、特恵関税制度の改正であります。

 わが国がすでに多くの開発途上国に対し特恵関税を供与していることは御承知のとおりであります。

 先般、特恵関税供与の要請がありました中国につきましては、特恵関税制度適用の法定要件を満たしており、これまでの事例等に徴してもこれを供与することとするのが適当であると考えられますが、これに伴う国内産業及び既受益国への影響を緩和するため、所要の調整措置を講ずることといたしております。

 また、後発開発途上国からの要請にこたえ、これらの諸国を原産地とする物品に対する特恵関税率を原則として無税とすること等を内容とする特恵関税特別措置を新設することといたしております。

 第三は、その他の関税率等の改正であります。

 まず、昭和五十五年三月三十一日に適用期限の到来する原重油等九百六十二品目の暫定関税率につきましては、国内産業の実情等に応じ、マグネシウムの塊等五品目について所要の調整を行うほか、適用期限を一年間延長することとし、また、暫定関税率表につきまして、その簡明化を図るため、所要の改正を行うこととしております。なお、特恵関税率につきましても、バナナ等三品目につき引き下げを行うことといたしております。

 また、各種の減免税還付制度につきましては、昭和五十五年三月三十一日に適用期限が到来するものにつきその期限を延長するほか、製造用原料品の減免税対象に一部追加を行うことといたしております。

 このほか、輸入禁制品に係る不服申し立て手続等の規定の整備を図るため、所要の改正を行うことといたしております。

 以上、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を申し述べました。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

第91回国会衆議院大蔵委員会議録第5号2頁(昭和55年2月13日)〔竹下登大蔵大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 大蔵委員会昭和55年3月4日

まず、案文でございますが、案文はお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。この決議案は、第一に、今般の関税率の改定は、さきに終結を見ましたいわゆる東京ラウンド関係の関税率の引き下げ、その他後発発展途上国に対する特恵特別措置の導入等によりまして、きわめて広範にわたるものになっており、これによるわが国産業の各分野、特に競争力の弱い農林水産業や中小企業への影響が懸念されるのであります。したがいまして、政府においてはその対策に万全を期するよう求めるものであります。第二といたしましては、ただいま申し上げました広範な関税率引き下げの利益は輸入品価格の低落を通じて消費者に還元されるよう、政府は流通の合理化に努めることであります。第三としては、政府調達の問題であります。御承知のように、東京ラウンド交渉におきまして政府調達に関する協定が作成され、同協定は現在外務委員会において審査中でありますが、その範囲の一部は今後の交渉にゆだねられているのであります。したがいまして、その交渉に当たりましては、政府は、相互主義の原則のもとに、国益を踏まえ、万全の態勢をもって対処することを要請するものであります。最後に、発展途上国に対する経済協力についてであります。さきに申し上げましたように、本法案におきましても、後発発展途上国に対し、その貿易拡大に資するため特恵特別措置を新設いたしているところであります。しかしながら、わが国としては、発展途上国との経済、外交関係はさらに重要性を増すものと思われますので、政府は、途上国への経済協力に特段の配慮をする必要があるのであります。以上が附帯決議の趣旨であります。

参議院 大蔵委員会昭和55年3月28日

政府は、本法施行に当たり、次の事項について留意すべきである。

一関税率の改正に伴う国内産業、とりわけ農林水産及び中小企業への影響を十分考慮し、その対策に万全を期すること。

一関税率引下げの効果が、消費者に十分反映されるよう流通の合理化に努めること。

一政府調達に関する交渉に当たつては、国益を踏まえ、慎重に対処すること。

一発展途上国との経済、外交関係の重要性にかんがみ、これら諸国への経済協力に特段の配慮をすること。

参議院 本会議昭和55年3月31日

—————————————次に、関税定率法等の一部を改正する法律案は、東京ラウンド交渉の終結に伴い、関税評価等三協定を実施するため、関税の課税価格、相殺関税及び不当廉売関税に関する規定の整備を図り、関税譲許品目の一部につき、現行実行税率からの段階的引き下げを行うとともに、開発途上国に対する特恵関税制度の改正、期限の到来する暫定税率並びに減免税還付制度の適用期限の延長、輸入禁制品に係る不服申し立て手続の整備等について所要の改正を行おうとするものであります。委員会における質疑の詳細は会議録に譲ります。質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、本案に対し附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。—————————————次に、所得税法の一部を改正する法律案は、給与所得控除について、給与収入千万円を超える部分の控除率を五%に引き下げるとともに、利子配当所得等について総合課税へ移行するため、少額貯蓄等利用者カード制度を設けるなど、所要の改正を行おうとするものであります。次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案は、特定設備等の特別償却、証券取引責任準備金などの企業関係の特別措置並びに登録免許税の軽減措置等についてその整理合理化を行うとともに、円滑な宅地供給等に資するため、現行の土地税制における基本的な仕組みを維持しつつ、長期譲渡所得に対する課税を緩和する等の措置を講ずるほか、少額公債の利子非課税、自動車重量税率の特例等についてその適用期限を延長する等の措置を講じようとするものであります。〔議長退席、副議長着席〕委員会におきましては、参考人の意見を聴取するなど両案を一括して質疑を行いましたが、その詳細は会議録に譲ります。質疑を終わり、両案一括して討論に入りましたところ、日本社会党を代表して片岡勝治委員、公明党を代表して矢追秀彦委員、日本共産党を代表して佐藤昭夫委員、民社党を代表して中村利次委員より、両案に対しそれぞれ反対、自由民主党・自由国民会議を代表して細川護煕委員より両案に対し賛成する旨の意見が述べられました。討論を終わり、両案について順次採決の結果、両案はいずれも可否同数となりましたので委員長これを決し、いずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、両案に対し附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。以上御報告申し上げます。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109101010)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。