雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律案
参議院 社会労働委員会
昭和56年法律第27号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
- S56.3.3趣旨説明社会労働委員会 2226
- S56.3.17質疑社会労働委員会 3194
- S56.3.24質疑・附帯決議・採決社会労働委員会 529
- S56.3.24委員長報告・採決・附帯決議本会議 1232
参議院社会労働委員会
- S56.4.9趣旨説明・質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 6224
- S56.4.10附帯決議・委員長報告・採決本会議 1242
提案理由
藤尾正行 労働大臣 昭和56年3月3日ただいま議題となりました雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
雇用関係の給付金につきましては、それぞれの時代ごとの必要に応じ積み重ねられてまいりましたが、その結果、現在においてはその種類が百を超えるという複雑多岐にわたるものとなっており、これらを整理統合し、わかりやすいものとすることが急務となっております。また、今後の重要な課題である高年齢者の雇用の延長の促進、高年齢者、心身障害者その他就職が特に困難な者の雇用機会の増大等を進めていく上で、雇用関係各種給付金がこれらの重要課題に即して十分に活用され効果の上がるものとなるよう、その体系、内容の充実を図ることがきわめて重要となっております。
このような観点から、先般、中央職業安定審議会その他の関係審議会から、今後の雇用関係各種給付金等のあり方について建議等がなされたところであり、政府といたしましては、関係審議会の建議等に基づき、複雑多岐にわたる給付金を統合するとともに、これら給付金等の整備充実を図ることとし、ここに雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律案として提案いたした次第であります。
次に、その内容の概要を御説明申し上げます。
第一は、雇用保険法の一部改正であります。
雇用保険法においては、失業の予防、雇用機会の増大、雇用構造の改善、労働者の能力の開発向上のための事業の一環として各種の給付金制度を設けておりますが、これら給付金の整備充実を図ることとしております。
その一は、雇用安定事業について、高年齢者、心身障害者その他就職が特に困難な者の雇用機会の増大を図るため、それらの者を雇い入れる事業主に対して必要な助成及び援助の事業を行うこととするほか、失業の予防のための事業を整備充実することであります。
その二は、雇用改善事業について、高年齢者の雇用の延長を促進するため、定年の引き上げ、定年に達した者の再雇用等を行う事業主に対して必要な助成及び援助の事業を行うこととすることであります。
その三は、能力開発事業について、労働者の職業生活の全期間を通じてその能力の開発向上を促進するため、段階的かつ体系的な事業内職業訓練計画に基づく職業訓練を行う事業主等に対して必要な助成及び援助を行うこととすることであります。
第二は、駐留軍関係離職者等臨時措置法その他特定の離職者に関する特別法の一部改正であります。
駐留軍関係離職者等の特定の離職者については、その有する能力に適合する職業につくことを容易にし、及び促進するための給付金制度がそれぞれの特別法に基づき別々に設けられておりますが、根拠法を統一し、わかりやすいものとするため、これらの給付金はすべて雇用対策法の規定に基づき支給するものとすることとしております。
第三は、雇用促進事業団法の一部改正であります。
雇用促進事業団の業務について、定年の引き上げ等を促進するため、新たに、高年齢者の作業を容易にするため必要な施設の設置等に要する資金の貸し付けの業務を行うこととしておりますほか、身体障害者雇用給付金制度に基づく助成金制度等の改善に伴い所要の整備を行うこととしております。
以上、雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第94回国会衆議院社会労働委員会議録第2号35頁(昭和56年3月3日)〔藤尾正行労働大臣発言・発言番号224〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。
一労働者の雇用の安定を促進するため、定年延長、労働時間の短縮と週休二日制の実施をなお一層推進し、その早期実現を期すること。
二高齢化社会への移行及び今後の雇用情勢に対応して、特に高年齢者、心身障害者等の雇用を促進し、確保するため、各種給付金制度の一層の充実を図るとともに、施設、設備の整備、改善、職種の開発等により、就労分野の拡大に努めること。
三特定求職者雇用開発助成制度については、今後雇用情勢が極めて悪化した場合、その状況に応じて、対象労働者の範囲、助成内容等につき、さきの中高年齢者雇用開発給付金の実施などの経緯を踏まえ、迅速かつ適切に対応できるよう、緊急時における特例措置について万全を期すること。
四各種給付金の支給の対象、内容、要件等に関する基準の設定に当たっては、関係審議会等を通じて関係労使の意見を十分聞いたうえ、給付金の目的に即して有効に活用できるものとなるよう措置すること。
五各種給付金の整理統合に伴い、給付内容、支給要件等について関係者への周知徹底に努めるとともに、手続を簡素化し制度の積極的な活用を図ること。
六職業生涯を通じて段階的かつ体系的な職業能力の向上が行われるよう、職業訓練関係の各種給付金についても、一層の充実を図るとともに、労働者のニーズに即応した教育訓練機会の確保に努めること。
七日雇失業給付について、段階制の是正等その改善について所要の措置を講ずること。
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。
一労働者の雇用の安定を促進するため、定年延長、労働時間の短縮と週休二日制の実施をなお一層推進し、その早期実現を期すること。
二高齢化社会への移行及び今後の雇用情勢に対応して、特に高年齢者、心身障害者等の雇用を確保するため、各種給付金制度の一層の充実を図るとともに、就業分野の拡大に努めること。
三今後雇用情勢が極めて悪化した場合、その状況に応じて、特定求職者雇用開発助成金の対象労働者の範囲、助成内容等につき、さきの中高年齢者雇用開発給付金の実施などの経緯を踏まえ、緊急時における特例措置について万全を期すること。
四景気の変動に伴う失業予防策としての雇用調整助成金の対象業種の指定基準については、関係審議会の意見を十分聞いたうえ、経済状況の実態に適応したものとすること。
五生涯訓練体制を確立するよう、職業訓練関係の各種給付金についても、一層の充実を図るとともに、労働者のニーズに即応した教育訓練機会の確保に努めること。
六今回の改正による雇用関係各種給付金の具体的な運用基準については、関係審議会等を通じて関係労使の意見を十分聞いたうえ、定めるとともに、関係者への周知徹底、手続の簡素化に努めること。
七日雇失業給付について、段階制の是正等その改善について所要の措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109401023)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。