農用地開発公団法の一部を改正する法律案
衆議院 農林水産委員会
昭和63年法律第44号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- S63.4.13趣旨説明・補足説明農林水産委員会 6256
- S63.4.19質疑・討論・附帯決議・採決農林水産委員会 7238
- S63.4.22委員長報告・採決・附帯決議本会議 1844
参議院農林水産委員会
- S63.4.26趣旨説明・補足説明農林水産委員会 96
- S63.4.28質疑農林水産委員会 10142
- S63.5.10質疑・討論・附帯決議・採決農林水産委員会 11148
- S63.5.11附帯決議・委員長報告・採決本会議 1668
提案理由
佐藤隆 農林水産大臣 昭和63年4月13日農用地開発公団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
農用地開発公団は、昭和四十九年に設立されて以来、国内の農畜産物の供給体制を整備するため、未利用、低位利用の土地が広範囲にわたって所在する地域において、農畜産物の濃密生産団地を建設する業務を実施し、農畜産物の安定的供給と農業経営の合理化に寄与してきたところであります。
しかしながら、近年、農畜産物需給が総じて緩和基調に転ずる等、公団の業務をめぐる諸事情に変化が見られるところであります。
他方、我が国農業は、農畜産物需給の不均衡に加え、経営規模拡大の停滞、生産性向上の立ちおくれ等の諸問題に直面するとともに、農畜産物の生産コストの低減に対する強い関心が内外から寄せられるなど極めて厳しい状況下にあり、我が国農業の健全な発展を図るためには、その体質を強化し、生産性の向上と農業構造の改善を可能な限り促進することが急務となっているところであります。
これらの課題に対処するためには、基礎的条件である農業生産基盤の整備を図ることが不可欠でありますが、その重要性が一層高まっていることから、特に、農用地等の存在の状況などに照らし農業生産基盤の整備を急速に図ることが必要かつ効果的と認められる農業地域内において、農用地及び土地改良施設の整備等を総合的かつ集中的に実施することが必要であると考えております。また、自然条件の特殊性に起因して農業生産を著しく阻害する障害が生じている農業地域内において、その障害を除去するために必要な特定の土地改良施設の整備を急速に実施することが必要となっております。
このため、特に、このような課題に対処することを目的として、農用地の整備及び保全を主体とした新たな事業実施方式を創設し、この業務を現行の農畜産物の濃密生産団地の建設の業務にかえて公団に実施させることとし、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、法律の題名を農用地整備公団法に改めるとともに、公団の名称を農用地整備公団に改めることとしております。
第二に、公団の業務といたしましては、さきに申し述べました公団の新たな目的を達成するため、農用地の改良または保全のために必要な区画整理等の事業と土地改良施設の新設または改良の事業とを一体として総合的かつ集中的に行う業務及び農業生産を著しく阻害する障害を除去するために必要な特定の農業用用排水施設の新設または改良の事業を急速かつ計画的に行う業務に変更することとしております。
第三に、公団の新たな業務の実施につきましては、都道府県から区域を特定して事業実施の申し出があった場合に農林水産大臣が事業実施方針を定め、これを公団に指示することとし、これに基づいて公団は、事業実施計画を作成し、事業参加資格者の同意、農林水産大臣の認可等の手続を経て、事業を行うこととしております。
第四に、公団の新たな業務のうち農業生産基盤整備関係の業務に要する費用につきましては、公団は、その一部を都道府県に負担させることができることとすることとしております。
なお、公団は、現行の農畜産物の濃密生産団地の建設に関する業務については、継続中のもの及び調査中のものに限り実施することができることとするほか、海外農業関発に関する調査等の業務については、従来どおり実施することとしております。
このほか、公団は、当分の間、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を原資とする収益回収型の無利子貸付制度を活用して、土地改良施設の整備等に関する業務を行うことができることとしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第112回国会衆議院農林水産委員会議録第6号28頁(昭和63年4月13日)〔佐藤隆農林水産大臣発言・発言番号245〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。農用地開発公団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)最近の農業を取り巻く内外の厳しい諸情勢に対処してその体質強化を図るため、農業基盤整備事業の促進は喫緊の課題となっている。よって政府は、本法の施行に当たっては左記事項の実現を図り、公団事業の円滑かつ効率的運営に遺憾なきを期すべきである。記
一事業効果の早期発現を図ることを旨とする公団事業の特性が十分発揮されるよう、必要予算の確保に努めること。
二公団事業の実施に当たっては、地域の実情等に応じ適切な整備水準が選択される方式の徹底及び管理経費の縮減等に努め、受益者負担の軽減を図ること。また、従来事業の完了地区で償還が困難になっている者に対しては、その実情に応じ円滑な償還ができる適切な措置を講ずるよう努めること。
三公団事業の推進に当たっては、地元関係者の意向等を踏まえ、長期的視点に立った地域農業の確立、農業構造の改善等に資するよう十分配慮すること。また、事業完了後における営農等に対しても、国、地方公共団体及び農業団体が一体となって濃密な指導、助成等を行う体制を整備すること。
四公団事業の円滑な推進に資するよう、必要な技術者等の要員確保とその身分の安定に努めるとともに、新事業の実施に対応しうる業務体制を整備すること。
最近における我が国農業をめぐる厳しい内外情勢に対処してその体質強化を図るため、農業基盤整備事業を促進することは極めて重要な課題となっている。よって政府は、本法の施行に当たっては次の事項の実現を図り、農業の将来展望を踏まえて公団事業の円滑かつ効率的運営に遺憾なきを期すべきである。
一事業効果の早期発現を図ることを旨とする公団事業の特性が十分発揮されるよう、必要な予算の確保に努めること。
二公団事業の実施に当たっては、地域の実情、受益者の意向等に応じた適切な整備水準の選択が可能となる方式を確立するとともに、管理経費の縮減等に努め、受益者負担の軽減を図ること。また、従来事業の完了地区で償還が困難になっている者に対しては、その実情に応じ円滑な償還ができる適切な措置を講ずるよう努めること。
三公団事業の推進に当たっては、地元関係者の意向等を踏まえ、長期的視点に立った地域農業の確立、農業構造の改善、農村地域の活性化等に資するよう十分配慮すること。また、事業完了後における営農等に対しても、国、地方公共団体及び農業団体が一体となって濃密な指導、助成等を行う体制を整備すること。
四公団事業の円滑な推進に資するよう、必要な技術者等の要員確保とその身分の安定に努めるとともに、新事業の実施に対応しうる業務体制を整備すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111201035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。