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国会審議›第120回国会›閣法第16号
閣法第120回国会 第16号成立修正あり

罰金の額等の引上げのための刑法等の一部を改正する法律案

平成3年法律第31号 罰金の額等の引上げのための刑法等の一部を改正する法律
提出平成3年2月8日 内閣
付託参議院 法務委員会
衆議院 法務委員会
成立
平成3年法律第31号
審議会議 9回・発言 626(政府答弁等 261)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院法務委員会

  1. H3.2.22趣旨説明法務委員会 4210
  2. H3.3.8質疑法務委員会 5266
  3. H3.3.12質疑・採決・附帯決議法務委員会 694
  4. H3.3.12委員長報告・採決・附帯決議本会議 1855
  5. H3.4.11参議院回付案同意・参議院回付案本会議 2347

参議院法務委員会

  1. H3.3.26趣旨説明法務委員会 4131
  2. H3.4.2質疑法務委員会 5234
  3. H3.4.9修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案法務委員会 6188
  4. H3.4.9附帯決議・委員長報告・採決(修正)本会議 1654

提案理由

左藤恵 法務大臣 平成3年2月22日

罰金の額等の引上げのための刑法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明いたします。

 刑法その他の刑罰法規に定められた罰金及び科料の額等につきましては、昭和二十三年に制定され、同四十七年に改正された罰金等臨時措置法によることとされておりますところ、同法が改正された昭和四十七年から見ましても既に約十九年が経過し、この間、消費者物価は約二・五倍に、労働者賃金は約三・五倍に上昇しております。このような状況のもとで、刑法その他の刑罰法規に定める罰金及び科料の額等を現行のままにとどめておきますことは、これら財産刑の刑罰としての機能を低下させるばかりでなく、刑事司法の適正な運営を阻害するおそれも少なくない状況に立ち至っているのであり、罰金及び科料の額等を現在の経済事情に適合したものに改定することは緊急の課題となっているものと認められるのであります。この法律案は、以上のような事情を考慮いたしまして、刑法等に定める罰金及び科料の額等を原則的にその二・五倍に改めることとし、あわせてこれに関連する手続的な整備を行おうとするものであります。

 これに関する改正の要点は、次のとおりであります。

 その一は、刑法を改正して、罰金の寡額を一万円に、科料の額を千円以上一万円未満に引き上げた上、刑法の罪について定める罰金の多額を原則的に現行の二・五倍に改定し、ただ多額が低い一部の罪に関しては多額の最下限を十万円まで引き上げるなどの措置をとることとしております。なお、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律についても同様の手当てをすることとしております。

 その二は、刑事訴訟法を改正して、同法に定める罰金及び過料の多額を十万円に引き上げることとし、あわせて勾留及び逮捕が制限される罪の基準となる罰金の額、公判期日における被告人の出頭義務及びその免除の基準となる罰金の額並びに略式命令が許される罰金の限度額等をそれぞれ二・五倍に改定するほか、未決勾留日数に関する一日の法定通算の基準となる罰金額を四千円に引き上げることとしております。

 その三は、罰金等臨時措置法を改正して、刑法ほか二法の罪以外の罪で罰金多額が二万円に満たないものについては一律にこれを二万円に、罰金寡額が一万円に満たないものについては一律にこれを一万円に引き上げるほか、命令への罰金の委任の限度額についても二万円に引き上げるものとしております。

 最後に、条例に罰則を設ける際、定め得る罰金の最高限度につきましては、昭和二十二年以来十万円で据え置かれてきた経緯も考慮いたしまして、これを百万円に引き上げることとし、地方自治法の関係規定を改正することとしております。

 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上がこの法律案の趣旨であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

第120回国会衆議院法務委員会議録第4号30頁(平成3年2月22日)〔左藤恵法務大臣発言・発言番号208〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)

附帯決議

衆議院 法務委員会平成3年3月12日

政府は、次の諸点について格段の努力をすべきである。

一逮捕・勾留等の限界罰金額における刑法等三法の罪とその他の罪との間の区別を早期に解消し、一元化を図ること。

一罰金が選択刑として定められていない財産犯及び公務執行妨害罪に罰金刑を導入することを検討すること。

一罰金刑に限らず他の刑罰を含め、現行刑罰の適正化を図るとともに、尊属殺重罰規定の見直し、刑罰法令の現代用語化等について検討すること。

一行政罰則の適正化を図るとともに、その見直しを検討すること。

参議院 法務委員会平成3年4月9日

罰金を含む財産刑については、法定刑の定め方、刑の量定の方法、執行の合理化等各般にわたり、更に検討を加える必要があるが、政府は特に、次の諸点について格段の努力をすべきである。

一罰金刑に伴う被告人間の資力並びに自然人・法人の経済力の格差から生ずる不公平を解消するため、罰金刑制度のより適正かつ合理的な見直し及びこれを補完する制度の導入について検討すること。

二逮捕・勾留等の限界罰金額における刑法等三法の罪とその他の罪との間の法定刑の区別を早期に解消し、一一九化を図ること。

三罰金が選択刑として定められていない財産犯及び公務執行妨害罪等の犯罪につき、罰金刑を選択刑として導入することを検討すること。

四現行刑罰制度の合理化・適正化を図るとともに、尊属殺重罰規定の見直し、刑罰法令の現代用語化等について検討すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112001016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。