国立学校設置法及び学校教育法の一部を改正する法律案
参議院 文教委員会
平成3年法律第23号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文教委員会
- H3.3.1趣旨説明・質疑文教委員会 6131
- H3.3.6質疑・討論・採決・附帯決議文教委員会 7123
- H3.3.7採決・委員長報告・附帯決議本会議 1740
参議院文教委員会
- H3.3.7趣旨説明文教委員会 3238
- H3.3.26質疑・討論・採決・附帯決議文教委員会 4178
- H3.3.26附帯決議・委員長報告・採決本会議 1481
提案理由
井上裕 文部大臣 平成3年3月1日このたび政府から提出いたしました国立学校設置法及び学校教育法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
この法律案は、国立学校設置法において国立の大学の新設、短期大学部の設置及び廃止並びに学位授与機構の新設を行うほか、あわせて学校教育法を改正して、学位授与機構の行う学位の授与等について規定するものであります。
まず、国立学校設置法の改正について御説明申し上げます。
第一は、奈良先端科学技術大学院大学の新設についてであります。
これは、近年の先端科学技術分野の急速な進展に対応し、これらの分野に係る基礎研究を積極的に推進するとともに、高度の研究者、技術者の組織的な養成及び再教育を行うため、学部を置かない大学院のみの大学として、奈良先端科学技術大学院大学を設置しようとするものであります。
なお、奈良先端科学技術大学院大学は、本年十月一日に設置し、平成五年度から学生を入学させることとしております。
第二は、岐阜大学医療技術短期大学部の設置についてであります。
これは、同大学の医学部附属の専修学校を転換して医療技術短期大学部を併設することとするものであり、本年十月一日に開学し、平成四年四月から学生を入学させるものであります。
第三は、小樽商科大学短期大学部及び岐阜大学工業短期大学部の廃止についてであります。
これは、小樽商科大学及び岐阜大学に併設されている短期大学部を廃止し、それぞれ当該大学の商学部及び工学部に統合しようとするものであります。
なお、小樽商科大学短期大学部及び岐阜大学工業短期大学部は、平成四年度から学生募集を停止し、平成五年度限りで廃止することを予定しているものであります。
第四は、学位授与機構の新設についてであります。
これは、生涯学習体系への移行及び高等教育機関の多様な発展等の観点から、高等教育段階のさまざまな学習の成果を評価して、学校教育法に定めるところにより学位の授与を行うほか、これに関し必要な調査研究及び情報提供を行う機関として、学位授与機構を本年七月一日に設置しようとするものであります。
次に、学校教育法の改正について御説明申し上げます。
第一は、学士を学位とすることについてであります。
これは、現在大学卒業者が称し得る称号として位置づけられている学士を、諸外国と同様に、大学が授与する学位として位置づけるものであります。
第二は、学位授与機構が行う学位の授与について定めることであります。
これは、大学が行う学位の授与について規定を整備するとともに、生涯学習の振興等の観点から、学位授与機構が、短期大学または高等専門学校の卒業者等で大学等においてさらに一定の学習を
行った者及び大学以外の教育施設において大学または大学院に相当する教育を受けた者に対し、その水準に応じ、学位を授与することとするものであります。
その他、この法律におきましては、以上のことと関連して、所要の規定の整備を図ることといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださるようお願いいたします。
第120回国会衆議院文教委員会議録第6号1頁(平成3年3月1日)〔井上裕文部大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府及び関係者は、次の事項について特段に配慮すべきである。
一学位授与機構の運営に当たっては、学位認定の基準、方法を明確にし、学位の水準の維持に努めること。また、学位認定に当たる教授は常に学問研究の第一線にある者を充て、併せて実質的な学位認定ができるだけの体制の整備を行うこと。
二大学における学位授与のあり方を改善するとともに、社会人が容易に大学に学位論文の審査を申請できるようにすること。また、このため、論文博士の認定に当たる大学教授の確保とその待遇の改善に努めること。
三先端科学技術大学院大学については、その目的を達成するための教育・研究組織及び施設・設備等の整備に努めること。また、新構想大学院の管理運営に当たっては、大学の理念を尊重し、その教育・研究の目的が十分に生かされるように努めること。
四高等教育に対する新たな時代の要請とその現状にかんがみ、大学、大学院の教育・研究体制のより一層の充実を図るため、財政措置を含め必要な諸条件の整備に努めるとともに、研究者養成に資するための大学院における研究指導体制の充実整備に努めること。
五大学院学生及び大学院博士課程修了者の現状にかんがみ、大学院学生について若手研究者としての処遇、位置付けについて検討を行うとともに、奨学金や日本学術振興会の特別研究員制度の拡充を図り、また、学位授与の円滑化を図るための積極的な施策を講ずること。
六大学の学部等の改組、新設に当たっては、大学の意向や地域社会の要請を勘案するとともに、現在進行しつつある大学入学者の急増とその後の急減に適切に対応するための必要な諸条件の整備に努めること。
七大学入学者選抜のあり方については、受験生の立場に配慮しつつ、一層の改善のために最大の努力をすること。
八国立大学附属病院の看護婦等についてその要員の確保を図るため、勤務条件の改善に努めるとともに、併せて医療機器等の整備充実に努めること。
政府及び関係者は、次の事項について特段に配慮すべきである。
一学位授与機構の運営に当たっては、学位認定の基準、方法を明確にし、学位の水準の維持に努めること。また、学位認定に当たる教授には視野が広くかつ学問研究の第一線にある者を充て、併せて実質的な学位認定ができるだけの体制の整備を行うこと。
二奈良先端科学技術大学院大学については、その目的を達成するための教育・研究組織及び施設・設備等の整備に努めること。また、新構想大学院の管理運営に当たっては、大学の理念を尊重し、その教育・研究の目的が十分にいかされるように努めること。
三高等教育に対する新たな時代の要請とその現状にかんがみ、大学、大学院の教育・研究体制のより一層の充実を図るため、財政措置を含め必要な諸条件の整備に努めるとともに、大学院学生及び大学院博士課程修了者の現状にかんがみ、大学院学生に対して奨学金や日本学術振興会の特別研究員制度の拡充を講ずること。また、学位授与の円滑化を図るための積極的な施策を講ずること。
四大学、大学院の新増設及び改組に当たっては、大学の意向や地域社会の要請を勘案するとともに、現在進行しつつある大学入学者の急増とその後の急減に適切に対応するための必要な諸条件の整備に努めること。
五大学入学者選抜の在り方については、受験生の立場に配慮しつつ、一層の改善のために最大の努力をすること。また、生涯学習の観点から、社会人の大学、大学院への積極的な受入れに必要な諸条件の整備に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112001027)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。