商法等の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
平成5年法律第62号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- H5.3.30趣旨説明・質疑本会議 1312
- H5.4.6趣旨説明法務委員会 4274
- H5.4.13質疑法務委員会 5109
- H5.4.16質疑法務委員会 662
- H5.4.20質疑法務委員会 7200
- H5.4.21質疑・参考人招致法務委員会 8135
- H5.4.23質疑法務委員会 9202
- H5.4.27質疑・討論・採決・附帯決議法務委員会 1088
- H5.4.28委員長報告・採決・附帯決議本会議 2441
参議院法務委員会
- H5.5.12趣旨説明・質疑本会議 1559
- H5.5.13趣旨説明法務委員会 64
- H5.5.25質疑法務委員会 7138
- H5.6.1参考人招致・質疑法務委員会 8152
- H5.6.3質疑・附帯決議・採決法務委員会 9121
- H5.6.4委員長報告・採決・附帯決議本会議 2221
提案理由
後藤田正晴 法務大臣 平成5年3月30日商法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
この法律案は、会社をめぐる最近の社会経済情勢等にかんがみ、株主による会社の業務執行に対する監督是正機能をより強固にするとともに、株式会社の監査役制度の実効性を高めるために必要な措置を講ずるほか、株式会社の社債による資金調達の需要の増大の状況にかんがみ、企業の資金調達の方法の合理化を図るとともに、それに伴い、社債権者の保護を強化するため、商法、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律及び担保附社債信託法の一部を改正しようとするものでありまして、その改正の要点は次のとおりであります。
まず、商法につきましては、第一に、株主の代表訴訟の遂行に伴う株主の負担を軽減するため、この訴訟の目的の価額を九十五万円とみなすこととするとともに、代表訴訟に勝訴した株主は、この訴訟に要した費用で訴訟費用でないものの相当額の支払いを会社に対して請求することができる改正をすることとしております。
第二に、株主が会社の会計帳簿等を閲覧謄写することができることを容易にするため、閲覧謄写することができる株主の持ち株要件を発行済み株式の総数の十分の一から百分の三に緩和する改正をすることとしております。
第三に、株式会社の監査役の地位の強化を図るため、監査役の任期を二年から三年に伸長する改正をすることとしております。
第四に、企業の資金調達の方法の合理化を図るとともに、それに伴い、社債権者の保護を強化するため、社債発行限度に関する規制を廃止し、これにかえて、社債を募集するには、会社は、社債管理会社を定め、社債権者のために社債の管理を行うことを委託することを原則的に義務づけるとともに、社債管理会社の社債権者に対する義務及びその権限を明確にし、また、社債権者集会における社債権者の議決権の行使を容易にする改正をすることとしております。
次に、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律につきましては、大会社における監査役制度を充実強化するため、第一に、監査役の員数を二人以上から三人以上に増員する改正をすることとしております。
第二に、監査役のうち一人以上は、その就任前五年間、会社またはその子会社の取締役または使用人でなかった者でなければならないとする改正をすることとしております。
第三に、監査役の全員で監査役会を組織し、監査役会において監査役の協議により監査の方針等を定めるとともに、監査役の報告に基づいて監査報告書を作成しなければならないとする等の改正をすることとしております。
最後に、担保附社債信託法につきましては、担保付社債の募集の公告の制度を廃止して、社債申込証により募集及び申し込みをさせる等の改正をするほか、商法の社債に関する制度の改正に伴い所要の改正をすることとしております。
第126回国会衆議院会議録第13号1頁(平成5年3月30日)〔後藤田正晴法務大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、次の諸点について格段の努力をすべきである。
一会社の社会的責任の重要性にかんがみ、会社がその責任を全うすることができるよう商法上の諸制度の改善に努めること。
二監査役の独立性を確保するため、社外監査役制度等を導入した立法の趣旨を関係団体に周知徹底するとともに、第三者的・中立的な人物を社外監査役に選任するような運用がされるよう努め、その運用の状況を踏まえて監査制度の一層の改善を図ること。
三一般株主、社債権者等を保護するため、会社の業務及び会計に関する情報の開示制度等の充実・改善に努めること。
四発行会社と取引関係を有する社債管理会社が、社債権者との利益相反状況において、社債権者の利益を損なうことのないよう十分留意するとともに社債権者保護のための諸方策を採るよう啓発に努めること。
五企業活動の国際化の進展に配慮しつつ、会社法制の適切な運用に努めるとともにその見直しを図ること。
六商法等の現代語化を図ること。
附帯決議(案)政府は、次の事項について格段の努力をすべきである。
一企業が商法を初め各種法令を遵守して社会的責任を全うできるよう、商法等の諸制度の改善を図り、併せて社会経済情勢の変化及び経済の国際化等に対応した会社法制の一層の整備等に努めること。
二監査役の独立性を確保し、その機能が十分発揮されるよう、監査役会及び社外監査役制度を導入する改正の趣旨を周知徹底するとともに、その運用状況を踏まえて一層の改善を図ること。
三一般株主及び社債権者等を保護するため、会社の業務及び会計に関する情報の開示制度等の充実・改善に努めること。
四企業の社会的責任の重要性にかんがみ、会計帳簿の不実記載等を防止するための所要の措置について検討すること。右決議する。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112601052)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。