絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 環境特別委員会
平成6年法律第52号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
浜四津敏子 環境庁長官 平成6年6月3日ただいま議題となりました絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
野生動植物は、人類の生存基盤である生態系を構成する基本的な要素であるとともに、人間生活にさまざまな恵みをもたらすものであり、絶滅のおそれのある種の保存は喫緊の課題であります。
このため、政府においては、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づき、国内に生息する国内希少野生動植物種について、捕獲及び譲り渡し等を規制するとともに、生息地の保護等を図り、また、国際的に協力して保護を図るべき国際希少野生動植物種について、輸出入及び譲り渡し等を規制してきたところであります。
現行法による譲り渡し等の規制の対象は、希少野生動植物種の生きている個体及び個体全体の標本またははく製でありますが、これらの種を取り巻く状況にかんがみ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引の適正化を図り、これらの種の保存に万全を期するためには、個体の一部分やそれらの加工品にまで規制の対象を拡大することが課題であります。なお、この旨は、現行法の御審議の際にも、検討すべきとの附帯決議をいただいたところであります。
本法律案は、こうした状況を踏まえ、希少野生動植物種の個体の特定の器官及びその加工品の流通を適正化するための所要の規定を整備し、これらの種の保存の一層の推進を図ろうとするものであります。
次に、法律案の主要事項について、その概略を御説明申し上げます。
第一に、絶滅のおそれのある野生動植物の譲り渡し等に係る規制の対象を、希少野生動植物種の個体に加え、その器官及びこれらの加工品に拡大いたします。これに伴い、現行法における個体の所有者の義務、譲り渡し等の禁止、輸出入の禁止、陳列の禁止等の規定を、希少野生動植物種の器官及び加工品に対しても適用することといたします。
第二に、これらの器官及び加工品のうち、人工繁殖させたもの等適法に入手されたものについては、個体の場合と同様、登録を受けて譲り渡し等ができることとし、本邦内で原材料として使用されているものについては、一括して事前登録の手続によることができることといたします。
第三に、原材料として使用されている器官等については、その譲り渡し等を伴う業務を行う事業者に対して、届け出及び記帳を義務づけるとともに、事業者がこれを分割した場合には、管理票を付して譲り渡し等をすることができることといたします。
第四に、このような適正な経路を経て製造された製品については、適正に入手された原材料に係るものである旨の認定を行うとともに、これを証する標章を発行する制度を設けることといたします。
なお、この法律案につきましては、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第129回国会衆議院環境委員会議録第4号35頁(平成6年6月3日)〔浜四津敏子環境庁長官発言・発言番号244〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112901058)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。