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国会審議›第132回国会›閣法第51号
閣法第132回国会 第51号成立

電気事業法の一部を改正する法律案

平成7年法律第75号 電気事業法の一部を改正する法律
提出平成7年2月21日 内閣
付託参議院 商工委員会
衆議院 商工委員会
成立
平成7年法律第75号
審議会議 6回・発言 419(政府答弁等 167)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. H7.3.15趣旨説明商工委員会 56
  2. H7.3.28質疑・採決・附帯決議商工委員会 7188
  3. H7.3.30委員長報告・採決・附帯決議本会議 1916

参議院商工委員会

  1. H7.4.11趣旨説明商工委員会 75
  2. H7.4.13質疑・採決・附帯決議商工委員会 8205
  3. H7.4.14委員長報告・採決・附帯決議本会議 1660

提案理由

橋本龍太郎 通商産業大臣 平成7年3月15日

 続きまして、電気事業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 我が国の電力需要については、安定的な経済成長、国民生活の高度化、電力の利便性等を反映して今後とも増大することが見込まれるとともに、夏季ピーク需要の先鋭化により負荷率が悪化しております。このような状況の中で、我が国の電気事業については、今後とも安定供給を確保しつつ、より一層効率的な電力供給体制を構築することが必要であります。

 近年、発電部門においては、需要地に近接し経済性にすぐれた中小規模の電源による電力の卸売事業への参入の可能性が拡大するとともに、直接供給部門においても、熱電併給等により特定の需要家群を対象として電力を直接販売する事業を営む能力を有する事業者の参入の可能性が拡大しております。

 一方、技術進歩、保安実績の向上、自己責任の明確化への要請等を背景として、保安規制の見直しが求められております。

 こうしたことから、政府といたしましては、発電部門への新規参入の拡大のための卸電気事業許可の原則撤廃や入札制度の導入、特定電気事業に係る制度の創設、料金規制の改善、保安規制の合理化など所要の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。

 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、事業規制の緩和であります。

 その改正の第一点は、即発電市場への新規参入を促進するため、卸電気事業の許可を要する場合を一定の規模以上のものに限定するとともに、一般電気事業者が行う入札を通じて決定した供給条件により一般電気事業者に電気を供給する場合には、料金その他の供給条件について通商産業大臣の認可を要しないものとすることであります。

 第二点は、送電網の活用による広域的な即発電市場の形成のため、通商産業大臣が指定する電気事業者は、振りかえ供給について、料金その他の供給条件を約款として通商産業大臣に届け出るとともに、公表する義務を負うこととし、その電気事業者が振りかえ供給を不当に拒んだ場合には、通商産業大臣が振りかえ供給を行うべきことを命ずることができるものとすることであります。

 第三点は、特定の供給地点における需要に応じて電気を供給する特定電気事業の制度を新たに設けることであります。特定電気事業については、電気工作物の能力が需要に応ずることができること、一般電気事業者の需要家の利益が阻害されないことなどを事業許可の要件とし、その供給地点における供給義務を負うものとするとともに、料金その他の供給条件については通商産業大臣に届け出るものとすることであります。

 第二に、料金規制の改善であります。

 負荷平準化等設備の効率的な使用に資すると見込まれる場合には、通商産業大臣の認可を受けた供給約款にかえて電気の使用者が選択し得る料金その他の供給条件を、一般電気事業者が選択約款として定めることができるものとすることであります。この場合、その選択約款については、通商産業大臣に届け出ることとし、選択約款が供給約款により電気の供給を受ける者の利益を阻害するおそれがある場合等においては、通商産業大臣が変更を命ずることができるものとすることであります。

 第三に、保安規制の合理化であります。

 その改正の第一点は、電気保安について自己責任を明確化し、電気工作物の設置者自身による自主保安を基本とした条文構成とすることであります。

 第二点は、技術進歩、新規参入による電気の供給者の多様化等を踏まえ、電気工作物の区分の見直しを行うことであります。電気工作物をその規模及び態様を基準として区分するとともに、太陽電池等の一定規模以下の発電設備を一般用電気工作物とすることにより、現在これらの電気工作物に課されている主任技術者の選任、保安規程の届け出等の規制を不要とすることであります。

 第三点は、使用前検査の対象となる電気工作物を限定するとともに、工程ごとの検査を原則廃止すること、溶接検査の方法の認可を廃止すること、定期検査については設置者による自主検査制度を導入すること等を行うことであります。

 以上が、本法律案の提案理由及び要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

第132回国会衆議院商工委員会議録第5号1頁(平成7年3月15日)〔橋本龍太郎通商産業大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 商工委員会平成7年3月28日

電気事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法施行に当たり、引き続き電力の安定供給の確保を図るとともに、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一本案成立後における関係省令等の策定及び電気事業をめぐる諸制度の運用に当たっては、制度改革が真に実効性のあるものとなるよう積極的に取り組むこと。

二新電気料金制度の策定に当たっては、効率向上の目標となる指標の設定等において電気事業者の生産性向上意欲を極力引き出すものとしつつ、規制緩和等の成果が十分反映されるものとなるよう努めること。また、料金改定申請・査定の透明性の向上ととともに、需要家に対し料金改定の理由、根拠等の情報公開を行うこと。

三電力の卸供給に対する広範囲な事業参入機会を確保するため、入札制度の対象、条件等に配慮するとともに、入札制度が各電気事業者の業務の効率化に活用されるよう制度導入を進めること。なお、分散型電源の導入が都市環境への負荷を高めることとならないよう配慮するとともに、廃棄物発電等価格競争力の低い電源についても環境特性等を考慮した評価がなされるよう検討すること。

四年間負荷率の平準化を図るため、需要対策面からの負荷管理を促進し、需給調整契約等料金面からのピーク需要移行対策を有効に活用しつつ、負荷移行機器のさらなる開発・導入に積極的に取り組むこと。

五保安実績を踏まえつつ今後とも保安規制の機動的な見直しを図るとともに、保安規制における許認可の削減等行政改革の実効が十分確保されるよう新制度の運用に取り組むこと。なお、今回の阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、ライフラインである電力供給の確保を図るための耐震対策のあり方について検討を進めること。

六島嶼部を主たる供給区域とする電力会社に対しては、その特殊性を配慮しつつ、新制度を適切に運用すること。

参議院 商工委員会平成7年4月13日

する附帯決議(案)政府は、本法施行に当たり、制度改革が真に実効性のあるものとなるよう積極的に取り組むとともに、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一電気が国民生活及び産業活動を支える重要なエネルギーであることにかんがみ、今後とも良質で低廉な電力の安定供給の確保に努めること。こうした点を踏まえ、新電気料金制度の策定に当たっては、電気事業者の生産性向上意欲を極力引き出せるよう指標の設定等を行うこと。また、電気事業を支える人材の確保・雇用の安定に配慮しつつ、各種の合理化・効率化や技術開発への積極的な取組みを促進すること。

二各種電源の持つ環境特性や経済性、立地バランス、需要動向などを考慮して、分散型電源の活用促進等の具体的施策を行いつつ、最道かつ柔軟な電源構成の確立を目指すこと。なお、分散型電源の導入に当たっては、環境への影響について十分配慮すること。

三負荷平準化を更に進めるため、需給調整契約等料金面からのピーク需要移行対策を有効に活用しつつ、負荷移行機器の更なる開発・導入に積極的に取り組むこと。また、夏季ピーク時の需要抑制について国民の理解と協力が得られるよう情報提供等に努めること。

四保安実績を踏まえつつ今後とも保安規制の機動的な見直しを図るとともに、保安規制における許認可の削減等行政改革の実効が十分確保されるよう新制度の運用に取り組むこと。なお、今回の阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、ライフラインである電力供給の確保を図るための耐震対策の在り方について検討を進めること。

五需要家に対する公平・公正が損なわれることのないよう新制度を適切に運用すること。特に島嶼部を主たる供給区域とする電力会社に対しては、その特殊性を十分配慮すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=113201051)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。