中央省庁等改革基本法案
参議院 行財政改革・税制等に関する特別委員会
平成10年法律第103号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院行政改革に関する特別委員会
- H10.4.10趣旨説明・質疑本会議 2843
- H10.4.16趣旨説明行政改革に関する特別委員会 26
- H10.4.20質疑行政改革に関する特別委員会 3300
- H10.4.21質疑行政改革に関する特別委員会 4264
- H10.4.22質疑行政改革に関する特別委員会 5391
- H10.4.23質疑行政改革に関する特別委員会 6323
- H10.4.24質疑行政改革に関する特別委員会 7256
- H10.4.28質疑行政改革に関する特別委員会 8262
- H10.4.30参考人招致・質疑行政改革に関する特別委員会 9160
- H10.5.6参考人招致行政改革に関する特別委員会 10190
- H10.5.7参考人招致行政改革に関する特別委員会 11204
- H10.5.8質疑行政改革に関する特別委員会 12221
- H10.5.11質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案行政改革に関する特別委員会 13244
- H10.5.12委員長報告・討論・採決・附帯決議本会議 3780
参議院行財政改革・税制等に関する特別委員会
提案理由
小里貞利 総務庁長官 平成10年4月10日中央省庁等改革基本法案について、その趣旨を御説明申し上げます。
我が国の行政システムは、戦後、効率的に経済を発展させるという明確な政策目標のもとでは有効に機能してきたのでありますが、近年、複雑多岐にわたる行政課題に直面し、限界を見せつつあります。我が国の将来を見据え、活力と自信にあふれた社会を創造するためには、戦後五十年を経過して時代に合わなくなってきたこのシステムを抜本的に改め、新しい「この国のかたち」を構築し、より自由かつ公正な社会を形成するにふさわしい二十一世紀型の行政システムへの転換を果断に実施する必要があります。
この目的に向け、内閣機能の強化、新たな中央省庁のあり方、行政機能の減量、効率化、公務員制度の改革等、広範にわたる内容を盛り込んだ行政改革会議の最終報告が御承知のとおり平成九年十二月三日に提出をされ、政府は、これを受けて直ちに、同報告を最大限に尊重する旨の閣議決定を行い、同報告に基づいて本法律案の策定作業を進め、ここに本法律案を提出申し上げる次第であります。
次に、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一は、中央省庁等の改革に関する基本理念、国の責務、新体制への移行の目標時期等であります。
さらに、基本理念は、当然のことその基本に加えてありますが、中央省庁等の改革は、内外の社会経済情勢の変化を踏まえ、国が本来果たすべき役割を重点的に担い、かつ、有効に遂行するにふさわしく、国の行政組織並びに事務及び事業の運営を簡素かつ効率的なものとするとともに、その総合性、機動性及び透明性の向上を図り、これにより戦後の我が国の社会経済構造の転換を促し、もって自由かつ公正な社会の形成に資することを基本として行われるものとしております。
また、中央省庁等の改革を推進する国の責務について規定し、新体制への移行の目標時期については、遅くともこの法律の施行後五年以内に、できれば平成十三年一月一日を目標として新たな体制への移行を開始するものとしております。
第二は、内閣機能の強化であります。
内外の情勢変化や危機に機動的に、弾力的に対応できる行政をつくり上げていくためには、国政運営に当たり最高の責任を持つ内閣の機能を高めるとともに、内閣総理大臣の国政運営上の指導性をより大きく明確なものとし、さらに、内閣及び内閣総理大臣を補佐し支援する体制を整備していく必要があります。
このような内閣機能の強化を図るため、内閣総理大臣の発議権、国務大臣の数、内閣官房の任務及び組織のあり方、内閣府の設置並びにその任務及び組織のあり方、担当大臣の設置、その他内閣機能の強化に関する措置について定めることとしております。
第三は、国の行政機関の再編成であります。
社会経済情勢の変化や多様な政策課題に対し、国の行政が本来果たすべき機能を十全に発揮し、国民の期待にこたえ、内外の主要な行政課題に的確かつ柔軟に対応し得る省庁体制をつくり上げるため、国民の立場に立って総合的に政策を展開できるよう中央省庁を行政目的別に大くくりし、総務省等の新たな十省の編成を行うこととしております。この十省については、それぞれその名称、主要な任務及び主要な行政機能を定めるとともに、各省の編成方針を定めることとしております。
また、政策の企画立案機能と実施機能の分離を基本とした内部部局及び外局の担うべき機能のあり方、国の行政機関の間における政策についての協議及び調整のための制度の整備、客観的な政策評価機能の強化、審議会等の整理合理化等の措置について定めることとしております。
第四は、国の行政組織等の減量、効率化等であります。
簡素で効率的な行政をつくり上げるため、国の事務及び事業の見直しを積極的に行い、国の行政組織並びに事務及び事業の減量、その運営の効率化並びに国が果たすべき役割の重点化を積極的かつ計画的に推進することといたしております。
その具体化のための措置として、現業については、郵政事業に関し国営の新たな公社を設立するために必要な措置を講ずること、国有林野事業に関しその抜本的な改革を推進すること、並びに造幣及び印刷事業に関しその経営形態のあり方を検討することとしております。
また、事務事業の自律的、効率的な実施を図る見地から、独立行政法人制度を創設することとし、これに係る基本的事項について定めることとするほか、国の施設等機関等の見直し、国の規制及び補助金等の見直し、地方支分部局の整理及び合理化、公共事業の見直し、国の行政組織の整理及び簡素化等について定めることといたしております。
第五は、関連諸制度の改革との連携であります。
中央省庁等改革の達成のために必要となる国家公務員制度の改革、行政情報の公開、地方分権等の関連諸制度の改革について定めることといたしております。
第六は、中央省庁等改革推進本部であります。
中央省庁等改革による新たな体制への移行の推進に必要な中核的事務を集中的かつ一体的に処理するため、この法案を可決、成立させていただきましたら、直ちに内閣に中央省庁等改革推進本部を置くこととし、その所掌事務、組織等について定めるとともに、その設置期間を設置の日から三年間とすることとしております。
なお、この法律は、中央省庁等改革推進本部に関する規定を除き、公布の日から施行することとしております。
以上が、中央省庁等改革基本法案の趣旨であります。
本法律案を行政改革の具体化に向けての確固たる指針とし、その具体化の過程においては、国会における御論戦を十分踏まえて、さらに磨きがかかり、行政改革が画期的に前進する実効あるものとなることを期するものであります。(拍手)
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中央省庁等改革基本法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第142回国会衆議院会議録第28号2頁(平成10年4月10日)〔小里貞利総務庁長官発言・発言番号12〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。中央省庁等改革基本法案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一政府は、内外の社会経済情勢の変化を踏まえ、我が国の社会経済構造の転換を促進し、より自由かつ公正な社会の形成に資するため、中央省庁等改革による新たな体制の実現に向けて、不退転の決意で取り組むこと。
一国民負担の軽減を図るため、政府は、行政のスリム化、特に国の事務・事業の廃止等を含む見直し、公務員数の削減、府省の局・課・室数の削減を着実に実行すること。
一政府は、中央省庁等改革基本法案に基づく国の行政機関再編成の大前提となる、規制撤廃・緩和、地方分権の推進、公務員制度改革等について速やかに具体策を策定し、国会の審議に供すること。
一行政機関の編成は本来柔軟であるべきこと等から、政府は、今後再編成の具体化に当たっては、社会情勢の変化等を踏まえて柔軟に対応すること。
一各省設置法その他関係法律の立案に当たっては、事前裁量型の行政から明確なルールに基づいた行政への転換を目指して、各省の裁量による恣意的行政を排除し、行政指導の濫用を招くことのないよう、設置法の権限規定等の在り方について検討を行うこと。
一今後の中央省庁等改革の推進に当たって、中央省庁等改革推進本部に第三者的機関を設置する方向で積極的に検討すること。また、同機関は、中央省庁等改革基本法案に関する国会審議を踏まえ、中立・公正な立場から審議するものとすること。
一中央省庁等改革推進本部は同機関の意見を尊重するとともに、国会に対して適宜、報告を行うこと。
一同機関の人選に当たっては、国会における論議を踏まえ、広く有識者や国民の意見を反映できるよう留意すること。
一独立行政法人制度の適用に当たっては、職員団体等、各方面の十分な理解を求めつつ行うこと。
一公務員の定員削減については、雇用問題に十分配慮して対応すること。以上の附帯決議案の趣旨につきましては、質疑の過程を通じて各委員御承知のことと思いますので、説明は省略させていただきます。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201041)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。