金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律案
参議院 財政・金融委員会
平成10年法律第107号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- H10.4.9趣旨説明・質疑本会議 2730
- H10.4.10趣旨説明・質疑大蔵委員会 21126
- H10.4.17参考人招致大蔵委員会 2264
- H10.4.28質疑大蔵委員会 23322
- H10.5.6質疑大蔵委員会 24406
- H10.5.8質疑大蔵委員会 2561
- H10.5.12質疑大蔵委員会 26265
- H10.5.13質疑大蔵委員会 27217
- H10.5.15質疑・討論・採決・附帯決議大蔵委員会 28179
- H10.5.15委員長報告・採決・附帯決議本会議 3927
参議院財政・金融委員会
- H10.5.18趣旨説明・質疑本会議 2723
- H10.5.19趣旨説明財政・金融委員会 15231
- H10.5.21質疑財政・金融委員会 16133
- H10.5.26参考人招致財政・金融委員会 17215
- H10.5.28質疑財政・金融委員会 18194
- H10.6.4質疑・討論・採決・附帯決議財政・金融委員会 19267
- H10.6.5委員長報告・採決・附帯決議本会議 3234
提案理由
松永光 大蔵大臣 平成10年4月9日まず、金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律案につきまして、御説明申し上げます。
本法律案は、我が国内外の社会経済情勢の変化に即応し、諸外国との調和を図りつつ、自由かつ公正で内外の利用者に資する金融システムを構築するため、証券取引法、証券投資信託法、銀行法、保険業法等関係法律の整備等を行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、投資者の多様化するニーズにこたえ、国民のよりよい資産運用を可能にするため、証券投資法人制度の創設や私募投資信託の導入のほか、金融機関に証券投資信託の受益証券の募集の取り扱い等を可能とする等の措置を講ずることとしております。
第二に、活力ある仲介活動を通じた魅力あるサービスの提供を可能とするため、証券業について現行の免許制を原則登録制に改めるとともに、その専業義務を見直し、幅広い業務を行うことを可能とするほか、株式売買委託手数料の完全自由化、保険会社と銀行及び証券会社との間の相互参入の促進等の措置を講ずることとしております。
第三に、投資者や資金調達者にとって多様な市場や取引の枠組みの利用が可能となるように、証券業協会が開設する市場を店頭売買有価証券市場と定義し店頭登録市場の機能強化を図るほか、いわゆる私設取引システムを証券業として整理する等の規定整備を行うこととしております。
第四に、利用者が安心して取引を行えるように、企業内容の開示を連結主体に移行することや金融機関及び証券会社に説明書類の公衆縦覧を義務づけること等のディスクロージャーの充実、公正取引ルールの整備や、銀行及び保険会社の子会社の範囲の明確化並びに破綻の際の備えとしての投資者保護基金及び保険契約者保護機構の創設等の措置を講ずることとしております。
第142回国会衆議院会議録第27号2頁(平成10年4月9日)〔松永光大蔵大臣発言・発言番号13〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一自由かつ公正で諸外国と調和のとれた金融システムを構築し、もって、国民によりよい資産運用と資金調達の道を提供するという金融システム改革の趣旨を十分に踏まえ、本法の適切な執行に努めること。
一金融システムの改革に当たり、公務員一人一人の意識改革と倫理向上に全力を尽くすとともに、明確なルールに基づく市場規律を軸とした透明な金融行政を早急に確立し、行政に対する国民の信頼の回復に最大限の努力を傾注すること。
一我が国の金融・資本市場を公正かつ透明で利用者が安心して取引できるものにするため、仲介金融機関の法令遵守のための内部管理体制の早急な確立を促すとともに、不公正な取引に対する検査・監視体制を抜本的に充実・強化し、公正取引ルールの厳格な適用を行うこと。
一金融システム改革により多様な金融商品やサービスが提供されるようになることにかんがみ、預金者等の利用者が不測の損害を被ることのないよう、ディスクロージャー・商品説明等の一層の充実に配慮すること。また、いわゆる金融サービス法等の利用者の視点に立った横断的な法制について早急に検討を進めること。
一金融システムが経済及び国民生活の基盤をなすものであることを踏まえ、不良債権の速やかな処理を促すとともに金融システムの安定化に格段の配慮を払うこと。
一投資者保護基金制度の適正な運用に資するため、証券会社による分別管理の徹底を図るとともに、その監視を強化し、違反に対しては厳正に対処すること。また、基金を発動した場合には、分別管理等に関する違反がなかったか原因の究明を行い、証券会社の経営者がモラルハザードに陥ることのないように努めること。
一金融機関が抱える不良債権の流動化について、本法の実効性を確保するため、アメリカのRTCなど諸外国の制度も参考にしつつ不良債権の処理方策等について検討すること。
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一金融システムが経済及び国民生活の基盤をなすものであることを踏まえ、不良債権の迅速かつ本格的な処理を促すとともに金融システムの安定化に格段の配慮を払うこと。
一今後の金融行政の運営に当たっては、いわゆる通達行政を見直し、明確なルールに基づく市場規律を軸とした金融行政と政策決定過程の透明化を早急に確立し、金融行政に対する内外の信頼回復に最大限の努力を傾注すること。
一我が国の金融・資本市場を公正かつ透明で利用者が安心して取引できるものにするため、仲介金融機関の法令遵守のための内部管理体制の早急な確立を促すとともに、不公正な取引等に対する検査・監視体制を抜本的に充実・強化し、また、金融関係法律の罰則規定についても、社会経済情勢の変化に対応して不断の見直しを行うこと。
一多様な金融商品やサービスが提供されるようになることにかんがみ、預金者等の利用者が不測の損害を被ることのないよう金融機関に義務づけられた商品説明等が適切に行われるよう留意すること。また、いわゆる金融サービス法等の利用者の視点に立った横断的な法制について早急に検討を進めること。
一投資者の保護を十分なものにするため、証券会社による分別管理の徹底を図るとともに、その監視を強化し、違反に対しては厳正に対処すること。また、投資者保護基金を発動した場合には、分別管理等に関する違反がなかったか原因の究明を厳正に行い、証券会社の経営者がモラルハザードに陥ることのないように努めること。
一投資者保護基金及び保険契約者保護機構は、借入れに対する政府保証債務の履行が安易に行われることのないよう透明性の高い運営に留意すること。
一金融機関が抱える不良債権の流動化について、本法の実効性を確保するため、米国のRTC等諸外国の制度も参考にしつつ不良債権の処理方策等について検討すること。
一金融システム改革は、我が国経済・社会の活性化に不可欠のものであり、我が国金融業の発展に資するものであるが、雇用面での摩擦的な痛みを伴う可能性があることにも留意をして進めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201086)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。