特許法等の一部を改正する法律案
衆議院 経済産業委員会
平成14年法律第24号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H14.4.5趣旨説明経済産業委員会 788
- H14.4.10質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 8222
- H14.4.11委員長報告・採決・附帯決議本会議 2345
提案理由
平沼赳夫 経済産業大臣 平成14年4月2日おはようございます。
特許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
この法律案は、特許法、商標法その他の工業所有権関係法律について、近年の技術革新の進展及び経済社会の情報化等に対応し、権利保護の強化、出願人の負担軽減、審査の効率化及び我が国工業所有権制度の国際的調和を図るため、所要の改正を行うものであります。
なお、本件につきましては、昨年五月から産業構造審議会知的財産政策部会において慎重な審議が重ねられた結果、十二月に報告書が取りまとめられており、本法律案はこの報告書を踏まえて作成したものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一は、プログラム等が、特許法上の「物」に含まれること及びプログラム等の発明の実施に電気通信回線を通じた提供が含まれることを明確にすることであります。
第二は、侵害とみなす行為の範囲を拡大することであります。具体的には、侵害に用いられることを知りつつ、部品を供給する行為等についても、侵害とみなすこととするものであります。
第三は、特許を受けようとする者が、その発明に関連する公知の発明を、出願時に発明の詳細な説明に記載する制度を導入することであります。
第四は、国際特許出願について、国内書面提出期間を一律に二年六か月とするとともに、外国語特許出願について、日本語による翻訳文の提出時期を、国内書面の提出の日から二か月以内に延長することであります。
第五は、商標を付した商品を電気通信回線を通じて提供する行為等が、商標の使用に含まれることを明確にするものであります。
第六は、国際登録に基づく商標権の個別手数料を、二段階に分けて納付することとするものであります。
第七は、その他出願人の負担軽減及び工業所有権制度の国際的調和を図るために必要な事項について、所要の改正を行うことであります。
以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。
引き続きまして、弁理士法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
近年の技術革新の進展及び経済社会の情報化等に伴い、知的財産関連の侵害訴訟の件数が急増しております。こうした知的財産関連侵害訴訟の迅速かつ効率的な処理を図っていくために、専門性の高い訴訟代理人の量的拡大による紛争処理機能の充実が強く望まれております。
本法律案においては、こうした情勢を踏まえ、特許権等の侵害訴訟に関し、裁判所における訴訟処理の迅速化を図るため、一定の要件を満たす弁理士に訴訟代理権を認めるための所要の措置を講ずるものであります。
なお、本件につきましては、昨年六月に取りまとめられました司法制度改革審議会意見書においてもこうした措置を講ずべき旨の提言がなされており、本法律案はこの意見を踏まえた内容となっております。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一は、国が行う侵害訴訟代理業務に関する試験に合格した弁理士が、弁護士と共同で受任している特許権等の侵害訴訟事件に限り、その訴訟代理人になることができるものとすることであります。
第二は、訴訟代理人となった弁理士が法廷に出頭するときは、原則として弁護士とともに出頭することとし、裁判所が相当と認めるときは、単独で出頭することができるものとすることであります。
第三は、国が行う侵害訴訟代理業務に関する試験は、特許権等の侵害訴訟に関する訴訟代理人となるのに必要な学識及び実務能力に関する研修であって省令で定めるものを修了した弁理士に対し、必要な学識及び実務能力を有するかどうかを判定するため、論文式による筆記の方法により行うものとすることであります。
以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようによろしくお願いを申し上げます。
以上であります。
第154回国会参議院経済産業委員会会議録第6号1頁(平成14年4月2日)〔平沼赳夫経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一近年の特許等出願件数の急増及び国際出願の増加にかんがみ、先端技術分野における審査能力の一層の向上や先行技術調査に係る民間活力の積極的援用を含め、審査期間の更なる短縮を図り、特許権等の迅速かつ的確な権利付与に努めること。
二人材の流動化と能力主義の導入が進むなかで、職務発明に係る知的財産の適正な取扱いや、成果に見合った研究者の適正な処遇による我が国への「知恵」の集積の促進等について、所要の検討を行うこと。
三近年の営業秘密の漏えいや不正使用、アジア地域における模倣品被害の拡大等にかんがみ、我が国における研究開発や知的創造活動の成果について、その適切かつ実効性のある保護のあり方、我が国産業の国際競争力強化に資する戦略的な活用のあり方等に係る必要な施策の検討に早急に取り組むこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115401030)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。