公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
平成14年法律第91号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
提案理由
保利耕輔 議員(発議者) 平成14年5月22日ただいま議題となりました自由民主党、公明党及び保守党の三党共同提案の公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案、いわゆるあっせん利得処罰法改正案につきまして、提案理由及びその内容の概略を御説明申し上げます。
まず、あっせん利得処罰法改正案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。
平成十二年十一月、政治に携わる公務員の政治活動の廉潔性、清廉潔白性を保持し、これによって国民の政治に対する信頼を高めることを目的に、あっせん行為による利得の禁止と政治活動の自由とのバランスを十分に考慮しつつ、政治公務員の行為に一定の枠をはめ、これに反した場合には厳しいペナルティーを科し、その実効性を担保しようという観点から、あっせん利得処罰法を成立させたことは、各位御高承のとおりであります。
これまで国会議員の秘書については、公設秘書のみが、国民の税金から給与を支払われる公務員であり、さらに法律上も、国会議員の政治活動を補佐する者として明確に位置づけられており、国会議員の権限に基づく影響力を行使し得る立場にあることから、特に独立の犯罪主体とされてきました。
しかしながら、我々三党は、最近の国会議員の私設秘書等による一連の不祥事に端を発する政治不信を重大に受けとめ、政治に対する国民の信頼を回復するため、国会議員の私設秘書によるあっせん利得行為についても処罰の対象にする必要があるとの結論に達したものであります。
つまり、国会議員の秘書について、国会議員の政治活動を補佐するという実態に着目すれば公設秘書でも私設秘書でも変わりがないこと、また、国民の側から見れば公設秘書か私設秘書かの区別はつかないとの理由から、国会議員の秘書の間でのバランスをとることが適当であるとの判断に基づき、今回、議員秘書あっせん利得罪の犯罪主体に国会議員の私設秘書を追加しようとするものであります。
なお、今回の改正で加える私設秘書の定義は、「衆議院議員又は参議院議員に使用される者で当該衆議院議員又は当該参議院議員の政治活動を補佐するもの」といたしております。もとより、罪刑法定主義の観点から処罰の対象となる構成要件を明確に規定するのは当然のことでありますが、この定義は公職選挙法の連座制における秘書の定義と同様であり、最高裁判所におきましても同定義の明確性が認められていることから、議員秘書あっせん利得罪における私設秘書の定義としても構成要件の明確性という観点から十分に合理性があると考えるものであります。
以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
次に、この法律案の内容の概略について御説明申し上げます。
まず第一に、議員秘書あっせん利得罪の主体の拡大に関する事項であります。
議員秘書あっせん利得罪の犯罪主体に、衆議院議員または参議院議員のいわゆる公設秘書のほかに、衆議院議員または参議院議員に使用される者で当該衆議院議員または当該参議院議員の政治活動を補佐するもの、すなわち、いわゆる私設秘書を追加することといたしております。
また、従前、公職にある者と公設秘書という公務員のみがあっせん利得罪の犯罪主体でありましたが、議員秘書あっせん利得罪の犯罪主体に、私人であり、外国人も就任可能な私設秘書を加えることとしたため、国外犯の規定の整備を行うことといたしております。
第二に、施行期日でありますが、この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行することといたしております。
以上が、公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概略であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第154回国会衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会議録第3号2頁(平成14年5月22日)〔保利耕輔議員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115402016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。