景観法案
参議院 国土交通委員会
平成16年法律第110号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
参議院国土交通委員会
- H16.6.2趣旨説明・質疑本会議 2682
- H16.6.3趣旨説明国土交通委員会 215
- H16.6.10質疑・討論・採決・附帯決議国土交通委員会 22185
- H16.6.11委員長報告・採決・附帯決議本会議 2934
附帯決議
案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれまして十分御承知のところでございますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえさせていただきます。景観法案、景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び都市緑地保全法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。
一国は、良好な景観の形成及び緑地の保全・緑化の推進を円滑に進めるため、その推進体制の整備を図るとともに、国民、企業等の多様な主体の参加を図るため、景観法の基本理念の啓発普及、景観・緑に関する教育の充実に努めること。
二地方公共団体における景観・緑に関する施策が円滑に行われるよう、その推進体制の確立に努め、景観法の政省令の制定に当たって地方公共団体の自主的な取組を阻害しないよう配慮するとともに、先進的な取組事例に関する情報提供、専門家の育成等ソフト面での支援及び交付金・補助金、税制等財政上の支援の充実に努めること。
三景観計画の策定、緑地の保全及び緑化の推進のための基本計画の策定、景観地区や緑地保全地域等の都市計画の決定、建築物の計画の認定等に当たっては、住民への情報提供や住民意見の適切な反映に配慮するとともに、まちづくりNPOや専門家が適切に活用されるよう配慮すること。また、景観計画等に定められた建築物等に関する形態意匠の制限については、住民に対しその内容が十分に周知されるよう留意すること。
四我が国の都市を美しさと風格を備えた世界に誇れる都市へと再生させるため、都市再生に係る諸制度の運用に当たっては、良好な景観の形成、緑地の保全及び緑化の推進に関し適切に対応すること。特に、京都などの世界に誇る歴史的な価値を有した美しい都市の景観の回復・保全を図るため特段の配慮を行うこと。
五地域の個性、特色の伸長に資する多様な景観の形成が図られるよう、失われつつある地域固有の景観を再生する事業の推進を図るとともに、景観の形成に当たり、各地に残された自然環境の保全や地域在来の植物等の活用による緑化の推進に努めること。
六「美しい国づくり政策大綱」に掲げられている「事業における景観形成の原則化」等を具体化するため、公共事業の実施に当たっては、良好な景観の形成、緑地の保全及び緑化の推進に努めるとともに、景観アセスメントシステムの確立、景観形成ガイドラインの作成等を早期に行うこと。また、電気事業者、電気通信事業者、鉄道事業者等の公益事業者に対しても景観法の趣旨を周知し、景観・緑に関する施策への協力を要請すること。
七屋外広告物は景観に大きな影響を与えることにかんがみ、屋外広告物条例違反に対し適切な措置が講じられるよう地方公共団体を支援すること。また、自家用広告物について景観に配慮したものとなるよう適切な措置を講じること。
八都市環境の改善を図るため、利用者のアクセス、安全性・快適性の確保、生態系の回復などにも留意しつつ、遊休地の借地公園としての整備や立体都市公園の整備を積極的に推進すること。また、NPO、民間事業者等により公園施設の設置又は管理が行われる場合において、その円滑な運用を期すること。
九日本全体で美しい景観を守り、造り得るよう、景観に関する諸外国の制度も踏まえつつ、都市計画法及び関係法令等のあり方、良好な景観の形成を著しく阻害する既存の建築物等への対応について、引き続き検討を行うこと。
国民共有の財産であり後世に伝承すべき良好な景観と緑の保全・創出を図るため、地域特性に応じ、市町村の主体性を尊重した施策を展開し、我が国全体として美しい国づくりに資する政策を指向すべきである。以上の観点を踏まえ、政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について、適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一住民、事業者等の多様な主体の参加を図るため、景観法の基本理念の啓発普及、景観・緑に関する教育の充実に努めること。
二景観法の施行に当たっては、地方公共団体の自主的な取組に支障を生じないよう配慮するとともに、先進的な取組事例に関する情報提供、専門家の育成等ソフト面での支援及び交付金・補助金等税財政上の支援の充実に努めること。
三景観計画の策定、景観地区等の都市計画の決定等に当たっては、住民への情報提供や住民意見の適切な反映がなされるようにするとともに、まちづくりNPOや専門家が適切に活用されるようにすること。特に、建築物等に関する形態意匠の制限については、住民に対しその内容が十分に周知されるよう留意すること。
四公共事業の実施に当たっては、景観アセスメントシステムの確立、景観形成ガイドラインの作成等を早期に行うこと。
五景観形成事業推進費については、地域の個性ある景観形成に資するものとなるよう、その取扱いに十分留意すること。また、同推進費の配分及び実施状況について、その透明性を確保するとともに、同推進費が効果的かつ効率的に使用されるようにすること。
六屋外広告物は景観に大きな影響を与えることにかんがみ、屋外広告物条例違反に対し適切な措置が講じられるよう地方公共団体を支援すること。また、屋外広告物条例の規制内容の拡大に当たっては、関係者の理解を得つつ、既存広告物についても一定期間を経過した後、当該条例に適合することとなるよう、適切な助言、支援等を行うこと。
七屋外広告物の美観、安全性の確保等の観点から、不良・不適格業者の排除及び業界の指導・育成等に十分配慮するとともに、屋外広告業者の知識・技能の向上等に向けた環境整備を行うこと。
八緑の拠点となる都市公園等の緑地と道路・河川等他の公共公益施設との連携を強化するとともに、遊休地等を活用した借地公園や立体都市公園の整備を積極的に推進すること。また、NPO、民間事業者等により公園施設の設置又は管理が行われる場合において、その円滑かつ適切な運用を期すこと。
九減少傾向にある都市の緑の確保を図るため、地方公共団体等による保全すべき緑地の買取りや屋上・壁面緑化を含む民有地の緑化を推進するための助成措置等に関し、財政上の支援を検討すること。
十失われつつある地域固有の景観を再生する事業の推進を図るとともに、各地に残された自然環境の保全や地域在来の植物等の活用による緑化の推進に努めること。
十一無電柱化の推進は、良好な景観の形成に加え、防災対策等にも資することから、幹線道路を始めとして、これを積極的に推進するとともに、その実施に当たっては、一層のコスト縮減に努めること。また、事業者に対する金融・税制上の支援措置の充実に努めること。
十二より良好な景観形成を図るため、都市計画法、建築基準法等の関係法令の中に景観を明確に位置付けることも含め、景観法制の在り方について更なる検討を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115901038)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。