雇用保険法の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成26年法律第13号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H26.3.7趣旨説明厚生労働委員会 3152
- H26.3.12質疑厚生労働委員会 4314
- H26.3.14質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 5140
- H26.3.18委員長報告・採決本会議 965
参議院厚生労働委員会
- H26.3.25趣旨説明・質疑厚生労働委員会 4294
- H26.3.27参考人招致・参考人質疑・質疑・採決・附帯決議厚生労働委員会 5262
- H26.3.28委員長報告・採決本会議 1181
提案理由
田村憲久 厚生労働大臣 平成26年3月7日ただいま議題となりました雇用保険法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を説明いたします。
少子高齢化や経済のグローバル化の中で、男女がともに仕事と子育てを両立できるよう支援を行うとともに、若者等の中長期的なキャリア形成を支援するため、育児休業期間中の経済的支援の強化や若者等の自発的な教育訓練の受講促進を図ること等が求められています。また、有期労働契約が更新されなかったことによる離職者等に対する基本手当の給付日数を延長する等の暫定措置の期限が今年度末までとされており、来年度以降の取り扱いについて検討することが求められています。
このような状況に対応し、労働者の生活と雇用の安定を図るため、雇用保険制度において、育児休業給付金の充実、教育訓練給付の拡充及び教育訓練支援給付金の創設、就業促進手当の拡充並びに基本手当の給付日数を延長する等の暫定措置の延長等の所要の措置を講ずることとし、この法律案を提出いたしました。
以下、この法律案の内容について、その概要を説明いたします。
第一に、育児休業給付金について、男女がともに育児休業を取得していくことをさらに促進するため、休業開始後六月の間の育児休業給付金の給付割合を百分の五十から百分の六十七に引き上げる暫定措置を創設することとしています。
第二に、教育訓練給付について、若者等の自発的な教育訓練の受講促進のため、専門的、実践的な教育訓練に係る教育訓練給付金の給付割合の上限を百分の四十から百分の六十に引き上げるとともに、平成三十年度末までの暫定措置として、四十五歳未満の離職者が初めて専門的、実践的な教育訓練を受講する場合に限り、離職前賃金に基づき算出した一定額を支給する教育訓練支援給付金を創設することとしています。
第三に、就業促進手当について、失業者の安定した再就職へのインセンティブをさらに強化するため、安定した職業につき六月以上継続して雇用されたこと等を要件として、現行の再就職手当に加え、一定額を支給することとしています。
第四に、離職者に対するセーフティーネットを引き続き維持していくため、有期労働契約が更新されなかったことによる離職者等について基本手当の給付日数を延長する等の暫定措置を平成二十八年度末まで延長することとしています。
最後に、この法律は、平成二十六年四月一日から施行することとしていますが、基本手当の給付日数を延長する等の暫定措置の延長については公布の日、教育訓練給付の拡充及び教育訓練支援給付金の創設については平成二十六年十月一日から施行することとしています。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要です。
御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
以上でございます。
第186回国会衆議院厚生労働委員会議録第3号20頁(平成26年3月7日)〔田村憲久厚生労働大臣発言・発言番号150〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一失業等給付に係る積立金の現状にかんがみ、生活安定機能を充実させるための基本手当の改善及び雇用保険料率の引下げについて検討を行うとともに、雇用環境の将来展望を踏まえた雇用保険制度の在り方そのものについて、根本的な検討を行うこと。
二雇用保険の国庫負担に関する暫定措置については、国庫負担が雇用政策に対する政府の責任を示すものであることにかんがみ、早期に安定財源を確保し、本則に戻すこと。
三教育訓練給付の拡充については、非正規雇用労働者を含む在職者のより安定した雇用や離職者の早期再就職につながる内容となるよう具体的な訓練内容などについて労働需要に基づいた適切な審査を行うとともに、失業した際の基本手当とのバランスに配慮しつつ、不正受給の防止策を講じること。
四育児休業給付の拡充に際し、労働者が育児休業を取得しやすいようにするため、特に中小企業における仕事と育児の両立に関する労働者及び使用者の理解の促進や代替要員確保の支援策などの取組を今まで以上に進めること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一雇用環境の将来展望を踏まえ、生活安定機能を充実させるための基本手当の改善等雇用保険制度の在り方そのものについて、根本的な検討を行うとともに、雇用保険料率の在り方及び失業等給付に係る積立金の活用についても検討すること。
二雇用保険の国庫負担に関する暫定措置については、保険事故である失業が政府の経済対策及び雇用対策とも関係が深く、国庫負担が政府の責任を示すものであることに鑑み、早期に安定財源を確保し、本則に戻すこと。
三教育訓練給付の拡充については、非正規雇用労働者を含む在職者のより安定した雇用や離職者の早期再就職につながる内容となるよう具体的な訓練内容等について、現在及び将来の労働需要に基づいた適切な審査を行うとともに、制度を利用する労働者等に対して制度の周知に努めること。また、その支給に当たっては、失業した際の基本手当とのバランスに配慮しつつ、不正受給の防止対策を講じること。
四育児休業給付の拡充については、育児休業の取得率が低い現状に鑑み、労働者が男女共に育児休業を取得しやすい環境の整備に努めること。とりわけ男性の育児休業取得率の向上に向けた具体的方策を立案実施し、その取得率の目標を実現できるよう努めること。また、中小企業における仕事と育児の両立に関する労働者及び使用者の理解の促進、制度内容の周知、好事例の普及及び代替要員確保の支援策などの取組を今まで以上に進めること。さらに、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づき育児休業の取得が認められている非正規雇用労働者の育児休業については、取得が妨げられることがないよう必要な取組を強化すること。
五労働移動支援助成金の支給に当たっては、再就職援助計画の策定に当たり、労働組合等の同意を確実に確認する等により、その離職が真にやむを得ない事情があることを、厳格に見極めつつ実施すること。
六今回の雇用保険制度の見直しに当たっては、保険料を負担している労働者及び使用者の理解が得られるよう、労使が関与できる形でその効果を検証し、結果を公表すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118601003)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。