児童扶養手当法の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成28年法律第37号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H28.3.22趣旨説明・質疑本会議 1857
- H28.4.1趣旨説明厚生労働委員会 10115
- H28.4.6質疑厚生労働委員会 11169
- H28.4.20質疑・採決・附帯決議厚生労働委員会 12205
- H28.4.21委員長報告・採決本会議 2634
参議院厚生労働委員会
- H28.4.21趣旨説明厚生労働委員会 15294
- H28.4.26参考人招致・参考人質疑・質疑厚生労働委員会 16269
- H28.4.28質疑・採決・附帯決議厚生労働委員会 17171
- H28.5.2委員長報告・採決本会議 2425
提案理由
塩崎恭久 厚生労働大臣 平成28年3月22日ただいま議題となりました児童扶養手当法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
一人親家庭は、子育てと生計を一人で担わなければならず、生活上のさまざまな困難を抱えております。特に、子供が二人以上の一人親家庭においては、より経済的に厳しい状況にあります。
このため、児童扶養手当について、特に経済的に厳しい状況にある一人親家庭に重点を置いた改善を図ることとし、この法律案を提出いたしました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
児童扶養手当につきまして、支給要件に該当する児童であって母が監護するもの等が二人以上である場合における加算額のうち、第二子に係る加算額を月額五千円から月額最大一万円に、第三子以降の児童に係る加算額を月額三千円から月額最大六千円に増額するとともに、これらの加算額について、全国消費者物価指数の変動に応じて改定する物価スライド制を設けるものであります。
なお、この法律の施行期日は、平成二十八年八月一日としております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
————◇—————
児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第190回国会衆議院会議録第18号5頁(平成28年3月22日)〔塩崎恭久厚生労働大臣発言・発言番号43〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一ひとり親家庭に対しては、就業による自立に向けた就業支援、子育て・生活支援、学習支援などの総合的な取組を充実するとともに、支援を必要とするひとり親家庭に行政の支援が確実につながるよう、適切な措置を講ずること。
二児童扶養手当の加算額を含む支給額については、ひとり親家庭の所得状況、生活実態、今後の社会経済状況の変化等を踏まえつつ、ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するという制度の趣旨に基づいて、引き続き、その在り方について検討すること。
三児童扶養手当の支払方法については、地方公共団体における手当の支給実務の負担等を考慮しつつ、ひとり親家庭の利便性の向上及び家計の安定を図る観点から、支給回数を含め、所要の改善措置を検討すること。また、ひとり親家庭の自立を促す観点から、ひとり親家庭の家計管理の支援を推進すること。
四ひとり親家庭の子どもの大学等への進学率が著しく低い実態を踏まえ、児童扶養手当等により生活の安定を図りつつ、子どもの学習支援、奨学金の充実等による教育費の負担軽減策等、ひとり親家庭の子どもの大学等への進学機会を確保するための総合的な取組を推進するよう努めること。
五未婚のひとり親へのみなし寡婦控除の適用について、地方公共団体における実態の把握に努めること。
六ひとり親家庭の養育費確保に向けた支援策を更に充実するとともに、養育費の取り決めを行うことが児童扶養手当の支給に当たっての要件ではないことについて、地方公共団体に周知徹底すること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一ひとり親家庭に対しては、生活の安定を最大限に確保し、かつ、子育てと両立できる質の高いかつ安定した就業が確保されるよう、自立に向けた就業支援、子育て・生活支援、学習支援などの総合的な取組を充実するとともに、支援を必要とするひとり親家庭に行政の支援が確実につながるよう、適切な措置を講ずること。また、ひとり親家庭が社会的孤立に陥らないよう、地方公共団体の取組のみならず民間団体の協力を得て社会的孤立の発生予防及び克服に努めるとともに、民間団体に対する支援等の必要な施策を講ずること。
二児童扶養手当の加算額を含む支給額については、ひとり親家庭の所得状況及び生活実態、今後の社会経済状況の変化等を踏まえつつ、ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するという制度の目的及び趣旨が実現されるよう、引き続き、その在り方について検討し、検討結果に基づき適切な措置を講ずること。
三児童扶養手当の支払方法については、地方公共団体における手当の支給実務の負担等を含めた状況を調査するとともに、ひとり親家庭の利便性の向上及び家計の安定を図る観点から、支給回数について隔月支給にすること等を含め、所要の措置を検討すること。また、ひとり親家庭の自立を促す観点から、ひとり親家庭の家計管理の支援を推進すること。
四児童扶養手当の不正受給防止対策の実施に当たっては、子育てと生計を一人で担い、生活上の様々な困難を抱えているひとり親家庭の実情に鑑み、手当の受給に伴う確認等の手続が過度な負担とならないよう十分配慮すること。あわせて、手当受給期間が五年を超える場合等に実施される一部支給停止に関し、本来手当の全額を受給できる者が支給を停止されることのないよう、適用除外となる事由、必要となる届出及び添付書類等について、受給者に対して丁寧な説明を行うこと。また、手当の受給要件を満たす家庭の受給漏れがないよう、地方公共団体によるワンストップサービス及びアウトリーチの強化等の必要な対策を講ずること。
五ひとり親家庭の子どもの大学等への進学率が著しく低い実態を踏まえ、進学を希望する子どもが経済的理由で将来への可能性を断たれることのないよう、児童扶養手当等により生活の安定を図りつつ、子どもの学習支援、給付型奨学金の創設や授業料減免措置の充実等による教育費の負担軽減策を講ずるなど、ひとり親家庭の子どもの大学等への進学機会を確保するための総合的な取組を推進するよう努めること。
六ひとり親家庭は婚姻歴の有無にかかわらず経済的に厳しい状況にあることから一部の地方公共団体が取り組んでいる未婚のひとり親に対する保育料軽減等の寡婦控除のみなし適用について、その実態の把握に努め、必要に応じて適切な措置を講ずること。
七養育費に関する制度の周知に取り組むとともに、ひとり親家庭の養育費確保に向けた支援策を更に充実すること。あわせて、養育費の取決めを行うことが児童扶養手当の支給に当たっての要件ではないことについて、地方公共団体及び当事者に周知徹底すること。また、親権者ではない親も養育の義務を負うことについて当事者に対し自覚を促すとともに、子どもと同居していない親に対する就労支援等、養育費が安定して支払われるための取組についても検討すること。
八面会交流は子の健やかな育ちのために重要であり、養育費を支払う意欲にもつながるものであることに鑑み、DV被害者や子どもの意思等に配慮しつつ、面会交流支援事業の拡充及び制度の周知等の面会交流の円滑な実施のための施策を講ずること。
九ひとり親家庭の子どもを始めとした子どもの貧困率が上昇傾向にあることに鑑み、子どもの貧困対策の推進に関する法律の趣旨も踏まえ、子どもの貧困を根絶するために必要な施策について総合的な検討を加えること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119001026)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。