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国会審議›第193回国会›閣法第3号
閣法第193回国会 第3号成立

雇用保険法等の一部を改正する法律案

平成29年法律第14号 雇用保険法等の一部を改正する法律
提出平成29年1月31日 内閣
付託衆議院 厚生労働委員会
参議院 厚生労働委員会
成立
平成29年法律第14号
審議会議 12回・発言 1,246(政府答弁等 445)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院厚生労働委員会

  1. H29.3.7趣旨説明・質疑本会議 814
  2. H29.3.8趣旨説明厚生労働委員会 3239
  3. H29.3.10質疑厚生労働委員会 4235
  4. H29.3.14参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 569
  5. H29.3.15質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 6224
  6. H29.3.16委員長報告・採決本会議 1119

参議院厚生労働委員会

  1. H29.3.17趣旨説明・質疑本会議 914
  2. H29.3.21趣旨説明厚生労働委員会 35
  3. H29.3.23質疑厚生労働委員会 5178
  4. H29.3.28参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 676
  5. H29.3.30質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 7270
  6. H29.3.31委員長報告・採決本会議 1268

提案理由

塩崎恭久 厚生労働大臣 平成29年3月7日

ただいま議題となりました雇用保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

 急速な少子高齢化が進展する中で、就業促進や雇用継続を通じた職業の安定を図り、誰もが安心して活躍できる環境の整備を進めることが我が国の重要な課題となっています。また、基本手当の給付日数を延長する等の暫定措置の期限が今年度末までとなっています。

 こうした状況を踏まえ、雇用保険の失業等給付の拡充、失業等給付に係る保険料率の暫定的な引き下げ、職業紹介事業等の適正な事業運営を確保するための措置の拡充、子育てと仕事が両立しやすい就業環境の整備等を行うこととし、この法律案を提出いたしました。

 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。

 第一に、雇用保険制度について、離職者の実情に応じた失業中のセーフティーネットの確保や労働者の職業能力の向上等に取り組むため、若い世代の基本手当の所定給付日数の拡充、教育訓練給付等の拡充を行うとともに、災害により離職した方等の給付日数の延長を可能にすることとしています。

 また、平成二十九年度から平成三十一年度までの間、暫定的に、失業等給付の保険料率の引き下げを行うとともに、失業等給付等の国庫負担について国庫が負担することとされている額の百分の十としています。

 第二に、職業紹介等に関する制度について、その機能強化と求人情報等の適正化を図るため、ハローワーク等が労働関係法令違反の求人者等からの求人を不受理とすることができる制度の強化、虚偽の求人申し込みに係る罰則や募集情報等提供事業に係る指導監督権限の創設を行うとともに、求人票等で明示した労働条件を変更しようとする場合等に、変更内容等の明示義務を課すこととしています。

 第三に、育児休業制度について、男女ともに働きながら子育てができる環境を整備するため、子が一歳六カ月に達するまで育児休業をしてもなお雇用の継続のために特に必要と認められる場合には、子が二歳に達するまで育児休業ができることとし、あわせて、育児休業給付の給付期間の延長を行うこととしています。

 最後に、この法律案は、一部の規定を除き、平成二十九年四月一日から施行することとしています。

 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)

     ————◇—————

 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

第193回国会衆議院会議録第8号1頁(平成29年3月7日)〔塩崎恭久厚生労働大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 厚生労働委員会平成29年3月15日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

一失業時の生活保障及び早期再就職の支援を一層推進するため、特定受給資格者に限らず失業等給付の給付改善に向けた検討を行うこと。その際、特定理由離職者に係る所定給付日数を拡充する暫定措置については、恒久化も含めて今後の在り方を検討し、必要な措置を講ずること。

二拡充された教育訓練給付等については、真に訓練を必要とする非正規雇用労働者等に活用されるよう、その内容を十分に周知し、利用勧奨を図ること。

三雇用政策に対する政府の責任を示すものである雇用保険の国庫負担については、改正後の雇用保険法附則第十五条の規定に基づき、早期に安定財源を確保し、本則に戻すこと。また、今回の時限的な国庫負担率の引下げについては、平成三十一年度までの三年度間に厳に限った措置とすること。

四雇用関係助成金に生産性要件を設定するに当たっては、生産性要件を設けることが適当である助成金のみに限定すること。また、生産性要件を設けた助成金については、生産性要件を充足するために人員削減、長時間労働等を招くことがないよう支給要件を厳格にすること。

五いわゆるマルチジョブホルダーについては、雇用保険の適用に向けて、早期に専門家による検討を行い、必要な措置を講ずること。

六労働保険特別会計及び労働保険特別会計より出資を受けた独立行政法人の財産の管理及び処分に当たっては、国有財産法に基づく適正な管理及び処分の原則を徹底するとともに、特に売却による処分については、公平公正な評価に基づいた、近傍類似の財産価額等も考慮した適正な価額での処分を行うよう努めること。

七当初の労働条件を変更しようとする場合等に変更内容等の明示義務を課すことについて、求職者がその内容を十分に認識し、理解することができるよう、求人者に対して適切な明示方法を指導するとともに、求職者に対して確認すべき労働条件等について啓発を行うなど、制度の周知に万全を期すこと。

八募集情報の適正化が図られるよう、募集情報等提供事業を行う者に対し、改正後の職業安定法の規定及び今後定められる指針に基づき、的確な指導を行うこと。また、本法の施行状況を踏まえ、不適正な募集情報等提供事業を行う者に対する規制強化について検討すること。

九求人申込みの不受理の対象に、職業安定法に基づく勧告又は改善命令を受け、これに従わずに公表された者からの求人を追加することについて検討すること。

十待機児童の解消策については、本来、保育サービスの拡充を先行すべきであることを踏まえ、保育所等の整備及び保育士の確保をより一層推進するとともに、労働者が職場復帰を希望する時期に安心して子を預けることができる保育環境の整備を行うこと。

十一本法の施行後二年を目途として、育児休業制度の対象となる労働者等への事業主からの個別周知の有無を調査すること。また、本法の規定に基づく検討においては、男性の育児休業取得率が依然として低いことに鑑み、利用率の低いパパ・ママ育休プラス制度の活用促進に向けた改善措置を講ずるとともに、父親に一定期間の育児休業を割り当てるパパ・クオータ制の導入に向けて検討すること。

十二育児休業を取得した労働者のキャリア形成が阻害されることのないよう、育児休業中の労働者に対して、職場復帰に向けた情報や労働者の希望に応じた能力開発の機会を提供するなど、能力及び意欲の維持・向上のために積極的な支援を行うことを事業主に促すこと。

十三技能・経験に応じた保育士等の処遇改善を確実に給与に反映させる仕組みを構築するとともに、保育所に対する指導監査が実効性あるものとなるよう、地方公共団体の体制整備に向けた支援策を講ずること。

十四私立保育所への委託費に係る公定価格の積算根拠となる福祉職俸給表の級号俸で示される給与格付けについて、保育士の職務内容に見合った処遇を確保する観点から改善すること。

十五勤続年数等に応じた給与水準の実態を把握し、保育士等が長年働き続けることでメリットが大きくなるような方策を検討すること。

十六公立保育所の非正規雇用労働者の処遇改善に向けた取組を一層推進すること。

十七骨髄移植等の推進を図るためドナー休暇制度の法制化に向けて検討を進めること。

参議院 厚生労働委員会平成29年3月30日

政府は、本法の施行に当たり、その目的の確実な実現を確保するため、次の事項について万全を期すべきである。

一雇用保険法の一部改正について 1 失業時の生活保障及び早期再就職の支援を一層推進する観点から、特定受給資格者に限らず、失業等給付の給付改善に向けた検討を早期に行うこと。その際、特定理由離職者に係る所定給付日数を拡充する暫定措置については、恒久化も含めて今後の在り方を検討し、必要な措置を講ずること。また、自己都合離職者に対する三箇月の給付制限期間については、政府が進めてきた「成熟産業から成長産業への労働移動」との政策的整合性の観点から必要な見直しを検討すること。 2 雇用保険における国庫負担は、国民の職業の安定に対する政府の責任を示すものであることに鑑み、今回の国庫負担率の本則から十分の一への引下げについては、厳に平成三十一年度までの三年度間に限った措置とするとともに、その後は、改正後の雇用保険法附則第十五条の規定に基づき、早期に安定財源を確保して本則に戻すこと。 3 雇用関係助成金に生産性要件を設定するに当たっては、生産性要件を設けることが適当である助成金のみに限定すること。また、生産性要件を設けた助成金については、生産性要件を充足するために人員削減、長時間労働等を招くことがないよう支給要件を厳格にすること。

二職業安定法の一部改正について 1 労働条件等の変更内容等の明示義務については、変更等による不利益から求職者を保護することがその目的であることに鑑み、変更等が発生した段階で遅滞なく明示がなされるべきことを明確に規定するとともに、求職者がその内容を十分に理解できる適切な明示方法を指針で定めること。また、募集段階における労働条件等の明示義務については、募集当初の段階で求職者の判断に必要な情報が的確に提供されるべきであることから、その徹底を図る手段を講ずること。あわせて、新規学卒者の募集・採用に当たっては、特に配慮が必要であることから、原則、採用内定時までに書面で労働条件を明示するよう指針に定めること。 2 求人申込みの不受理の対象に、職業安定法に基づく勧告又は改善命令を受け、これに従わずに公表された者からの求人を追加することについて検討すること。また、有料の職業紹介事業を行う者が職業安定法又は労働者派遣法の規定に基づく命令又は処分に違反した際に厚生労働大臣が命ずることのできる業務停止命令について、規定の趣旨を踏まえ停止期間が適切に定められるよう所要の措置を講ずること。

三育児・介護休業法の一部改正について 1 女性であると男性であるとにかかわらず、乳幼児期の子どもを持つ労働者が職業生活と家庭生活との両立を図るためには、何より安心して子供を預けられる保育サービスの確保が必要であることから、待機児童問題の解消を始めとする保育サービスの量的・質的拡充に最優先に取り組むこと。また、その際、責任ある役割を担う保育士が適正な処遇の下で働きがいのある就労環境を確保することができるよう、安定財源の確保を前提に俸給表の見直しやキャリアアップ制度の構築など処遇体系の改善を行い、公立でも私立でも、他産業に比して遜色ない処遇水準が実現されるよう具体的な対策を講ずること。 2 本法の施行後二年を目途として、育児休業制度の対象となる労働者等への事業主からの個別周知の有無を調査すること。また、本法附則の規定に基づく検討においては、男性の育児休業取得率が依然として低いことに鑑み、利用率の低いパパ・ママ育休プラス制度の活用促進に向けた改善措置を講ずるとともに、父親に一定期間の育児休業を割り当てるパパ・クオータ制の導入に向けて検討すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119301003)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。