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閣法第196回国会 第43号成立

都市農地の貸借の円滑化に関する法律案

平成30年法律第68号 都市農地の貸借の円滑化に関する法律
提出平成30年3月6日 内閣
付託参議院 農林水産委員会
衆議院 農林水産委員会
成立
平成30年法律第68号
審議会議 6回・発言 337(政府答弁等 131)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院農林水産委員会

  1. H30.4.3趣旨説明農林水産委員会 8126
  2. H30.4.5質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 9161
  3. H30.4.6委員長報告・採決本会議 1217

衆議院農林水産委員会

  1. H30.6.7趣旨説明農林水産委員会 21128
  2. H30.6.19質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 22140
  3. H30.6.20委員長報告・採決本会議 4022

提案理由

齋藤健 農林水産大臣 平成30年4月3日

都市農地の貸借の円滑化に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。

 都市農業は、都市住民に地域産の新鮮な農産物を供給するとともに、都市住民が身近に農作業に親しむ場の提供、都市住民の農業に対する理解の醸成等多様な機能を有しています。こうした機能を将来にわたって適切かつ十分に発揮させるためには、都市農業者により都市農地の有効な活用を図ることが不可欠であります。

 他方、農業従事者の減少や高齢化が進展する中、都市農地の所有者だけでなく、都市農業に取り組む意欲のある者により、都市農地が有効に活用されることも重要であります。

 こうした状況を踏まえ、都市農業に取り組む意欲のある者に対し、都市農地の貸借の円滑化のための措置を講ずることにより、都市農地の有効な活用を図り、都市農業の健全な発展に寄与するとともに、都市農業の有する機能の発揮を通じて都市住民の生活の向上に資することを目的として、この法律案を提出した次第であります。

 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。

 第一に、自らの耕作の事業の用に供するための都市農地の貸借の円滑化に関する措置であります。都市農地において取り組む耕作の事業の内容等を記載した計画について、都市農業の有する機能の発揮に特に資するものとして定める基準に適合する等により市町村長が認定した場合に、賃借権等が設定される制度を創設することとしています。

 また、当該賃借権等の設定については、農地法に基づく農業委員会の許可や法定更新の適用等が除外されることとしており、都市農地の貸借が円滑に行われるようにすることとしています。

 第二に、都市農地を市民農園の開設に必要な特定都市農地貸付けの用に供するための貸借の円滑化に関する措置であります。市民農園を開設するため都市農地を借り受けようとする者は、現行の特定農地貸付けのように地方公共団体を経由して借り受けなくても、農地所有者から直接借り受けることができることとしています。

 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

第196回国会参議院農林水産委員会会議録第8号15頁(平成30年4月3日)〔齋藤健農林水産大臣発言・発言番号124〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 農林水産委員会平成30年4月5日

我が国の都市農業は、大消費地に新鮮な農産物を供給する機能に加え、防災、良好な景観の形成、国土・環境の保全、農作業体験及び学習の場の提供等、多様な機能を有しており、これを十分に発揮させるためには、都市農地を適正に保全するとともに、その有効な活用を図っていくことが不可欠である。よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。

一事業計画の認定に係る基準を定めるに当たっては、地域の実情に応じた多様な取組を行うことができるようにすること。

二認定都市農地の適正な利用を確保するため、耕作の事業等について、市町村による必要な援助が行われるよう、指導及び助言を行うこと。

三認定都市農地の適正な利用が行われていない場合に、農業委員会による調査や指導、市町村長による勧告、認定の取消し等の適切な措置が執られるとともに、都市農地の適正な利用の継続に向けて、市町村による賃借権等の設定に関するあっせん等の取組が行われるよう、指導及び助言を行うこと。

四市民農園は、都市において農作業体験を行うことができ、都市住民の需要も高い施設であることから、開設数の拡大等、一層の充実を図ること。また、農業体験農園についても、一層の振興を図ること。

五都市農業の振興及び都市農地の保全については、関係省庁が連携を強化して取り組むこと。

六市街化区域内農地の保全を図るために、生産緑地地区の指定が促進されるよう支援すること。

衆議院 農林水産委員会平成30年6月19日

我が国の都市農業は、大消費地に新鮮な農産物を供給する機能に加え、防災、良好な景観の形成、国土・環境の保全、農作業体験及び学習の場の提供等、多様な機能を有しており、これを十分に発揮させるためには、都市農地を適正に保全するとともに、その有効な活用を図っていくことが不可欠である。よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。記

一平成三十四年に現在生産緑地地区に指定されている土地の八割で指定後三十年が経過し、生産緑地の所有者は買取りの申出をすることができるようになることから、本法に基づく新たな貸借制度について速やかに農地所有者や農業関係者に周知を図ること。

二都市農業においても農業従事者の高齢化や後継者不足が深刻化していることから、新規就農者の確保・育成を図ること。また、多様な主体による都市農業の振興を図るため、農業委員会等が農地の貸し手と借り手とのマッチングの役割を果たせるよう支援すること。

三事業計画の認定に係る基準を定めるに当たっては、地域の実情に応じた多様な取組を行うことができるようにすること。

四認定都市農地の適正な利用を確保するため、耕作の事業等について、市町村による必要な援助が行われるよう、指導及び助言を行うこと。

五認定都市農地の適正な利用が行われていない場合に、農業委員会による調査や指導、市町村長による勧告、認定の取消し等の適切な措置が執られるとともに、都市農地の適正な利用の継続に向けて、市町村による賃借権等の設定に関するあっせん等の取組が行われるよう、指導及び助言を行うこと。

六市民農園・農業体験農園は、都市において農作業体験を行うことができ、都市住民の需要も高い施設であることから、開設数の拡大等、一層の充実を図ること。

七市街化区域内農地の保全を図るために、生産緑地地区の指定が促進されるよう支援すること。

八本法の対象は生産緑地地区の区域内の農地に限定されているが、都市農業振興基本法においては、「都市農業」とは「市街地及びその周辺の地域において行われる農業」とされ、都市農業振興基本法に基づく都市農業振興基本計画における「都市農地」は生産緑地地区に限定されるものではないことから、政府は、生産緑地地区の区域内の農地以外も含めた都市農業の振興及び都市農地の保全に引き続き取り組むこと。その取組に当たっては、関係省庁の連携を強化して取り組むこと。

九各種の農業支援策は、都市農業者のニーズも踏まえたものとすること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119601043)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。