水道法の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成30年法律第92号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H30.6.27趣旨説明厚生労働委員会 306
- H30.6.29質疑厚生労働委員会 31203
- H30.7.4質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 32296
- H30.7.5委員長報告・討論・採決本会議 4114
- H30.12.5討論・採決厚生労働委員会 5217
- H30.12.6委員長報告・討論・採決本会議 1221
参議院厚生労働委員会
- H30.11.22趣旨説明厚生労働委員会 4176
- H30.11.27質疑厚生労働委員会 5388
- H30.11.29参考人招致・参考人質疑・質疑厚生労働委員会 6257
- H30.12.4質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案厚生労働委員会 7188
- H30.12.5委員長報告・討論・採決本会議 831
提案理由
加藤勝信 厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題) 平成30年6月27日ただいま議題となりました水道法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
水道施設の老朽化が今後ますます進むと見込まれる一方で、人口減少に伴い、料金収入が減少するとともに、事業を担う人材も不足するなど、水道事業は深刻な課題に直面しています。このような状況を踏まえ、水道事業の広域連携や多様な官民連携を進めるとともに、水道事業者等に対し水道施設の適切な管理を求めること等により、水道の基盤の強化を図るため、この法律案を提出いたしました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、厚生労働大臣は、水道の基盤を強化するための基本的な方針を定めるとともに、都道府県はその方針に基づき、市町村の区域を超えた広域的な水道事業者等の連携等を進めるための水道基盤強化計画を定めることができることとします。
第二に、水道施設の老朽化等に対応し、水道施設等の適切な資産管理を進める観点から、水道事業者等は、水道施設を良好な状態に保つため、これを維持し、修繕しなければならないこととします。また、水道施設台帳を作成し保管するとともに、水道施設の計画的な更新に努め、その事業の収支の見通しを作成し公表するよう努めなければならないこととします。
第三に、官民連携の手法の多様化を図る観点から、水道事業者等は、水道施設の運営等について、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく公共施設等運営権を有する者に行わせることができることとします。
第四に、給水装置工事事業者の技術的水準等を確保するため、給水装置工事事業者の指定について、五年の更新制を導入することとします。
最後に、この法律案は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしています。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。
御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
第196回国会衆議院厚生労働委員会議録第30号1頁(平成30年6月27日)〔加藤勝信厚生労働大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一水道の基盤強化においては、水道の高い公共性に鑑み、水が国民共有の貴重な財産であることを再認識しつつ、水が健全に循環し、そのもたらす恵沢を将来にわたり享受できることが確保されることを理念として、国、地方公共団体及び水道事業者等の相互の連携を深めること。
二大規模災害の発生に備え、管路の老朽化への対応及び耐震化の推進等水道施設の整備に万全を期すとともに、施設整備の体制を支える人員及び予算が十分に確保されるよう努めること。また、災害時における速やかな復旧を図るための組織体制、災害対応システム等が十分に整備・運用されるよう、必要な措置を講ずること。
三水道の基盤強化を図るために、水道事業に携わる人材の確保、技術の継承及び労働環境の改善が必要であることに鑑み、地方公共団体がこれらを実現するために必要な支援を行うこと。特に官民連携を行うに当たって、この点が重要となることを十分認識し、事業運営に支障を来すことのないよう、総合的な施策を講ずること。
四経営基盤が脆弱な小規模の水道事業者に対しては、水道の基盤強化の基本的かつ総合的な施策の推進において十分配慮するとともに、必要な支援を行うこと。
五水道施設運営権の設定については、水及び水道施設が国民共有の貴重な財産であることに鑑み、公共性及び持続性に十分留意したものとなるよう、地方公共団体において検討すべき事項の具体的な指針を本法施行までに明示すること。
六水道施設運営権の設定の許可に当たっては、地方公共団体においてその運営状況をモニタリングするための適切な体制が確保されているかについて厳格に審査を行うとともに、運営における公共性・公平性・公益性の確保を明確にするための具体的な指標等を示すこと。
七水道施設の維持管理、修繕及び計画的な更新が、地域の健康資本の基盤として極めて重要であることに鑑み、これらの措置が適切に行われるよう、必要な支援を含めた包括的水道事業システムの構築に努めること。
八水道の需給バランスの平準化を進める観点等から、水道スマートメーターを含む周辺機器の研究及び開発を促進するため、必要な措置を講ずること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一水道の基盤強化に当たっては、水道が極めて公共性の高い、国民の日常生活や命にも直結する貴重な財産であることを踏まえ、全ての国民が水道の恩恵と安心・安全な水の供給を将来にわたって享受できるよう、国、地方公共団体及び水道事業者等の相互の連携を深めること。
二将来にわたって国民生活の安心と安全を確保するとともに、大規模災害の発生等にも備えるため、管路の老朽化への対応及び耐震化の推進等、水道施設の継続的な更新と整備に万全を期すとともに、地方公共団体において施設整備の体制を支える人員及び予算が十分に確保されるよう努めること。また、災害時における速やかな応急給水・応急復旧を図るための組織体制、災害対応システム等が十分に整備・運用されるよう、必要な措置を講ずること。
三水道の基盤強化を図るために、水道事業に携わる人材の確保、技術の継承及び労働環境の改善が必要であることに鑑み、地方公共団体がこれらを実現するために必要な支援を行うこと。特に官民連携を行うに当たって、この点が重要となることを十分認識し、事業運営に支障を来すことのないよう、海外の再公営化事例の検証を含めて総合的な施策を講ずること。
四水道の基盤強化の基本的かつ総合的な施策の推進に当たっては、中山間部、過疎地域や人口減少の著しい地域等の自然的・社会的条件の厳しい地域を抱える地方公共団体や、経営基盤が脆弱な小規模の水道事業者に十分配慮して、必要な技術的・財政的援助を行うこと。
五水道施設運営権の設定については、水及び水道施設が国民共有の貴重な財産であること、また、重要な生活インフラである水道事業に外国資本が参入する可能性や、将来的に料金が高騰したりサービス品質が低下したりする可能性に留意し、その決定は厳に地方公共団体が住民の意思を十分に踏まえた上での自主的な判断に委ねられるべきであることを大前提に、公正かつ公平な手続や透明性を十分に確保した民間事業者の選定を含め、公共性及び持続性に十分留意したものとなるよう、地方公共団体において検討すべき事項の具体的な指針を本法施行までに明示すること。
六水道施設運営権の設定の許可に当たっては、地方公共団体において民間事業者の運営状況をモニタリングするための適切な体制が確保されているかについて厳格に審査を行うとともに、水道料金や水質基準への適合などの規制・モニタリングが確実に実施され、必要に応じ第三者による確認も得つつ、運営における公共性・公平性・公益性の確保を明確にするための具体的な指標等を示すこと。
七水道施設の維持管理、修繕及び計画的な更新が、地域の生活インフラの基盤として極めて重要であることに鑑み、これらの措置が適切に行われるよう、必要な支援を含めた包括的水道事業システムの構築に努めること。
八指定給水装置工事事業者の更新時に取得する修繕対応の可否等の情報、修繕時のトラブル防止や悪質商法に関する情報等を水道利用者に分かりやすく提供するよう、水道事業者に対し指導すること。また、給水装置工事主任技術者、配管工事に携わる者の技術・技能の維持・向上を図るための研修の充実等を通じて指定工事事業者の質の向上を図ること。
九水道の需給バランスの平準化を進める観点等から、水道スマートメーターを含む周辺機器の研究及び開発を促進するため、必要な措置を講ずること。
十上工下水、農業用水等の人間が利用する水のみならず、表流水、地下水等を一体として捉える水循環の視点から水利用の最適化を図ることにより、低廉で高品質な水道水を供給できる体制の維持に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119601048)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。