道路法等の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
令和2年法律第31号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
- R2.4.15趣旨説明国土交通委員会 9100
- R2.5.8質疑・討論・採決・附帯決議国土交通委員会 10157
- R2.5.12委員長報告・採決本会議 2333
参議院国土交通委員会
- R2.5.14趣旨説明国土交通委員会 12158
- R2.5.19質疑・討論・採決・附帯決議国土交通委員会 13153
- R2.5.20委員長報告・採決本会議 1824
提案理由
赤羽一嘉 国土交通大臣 令和2年4月15日ただいま議題となりました道路法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
近年、大型車両の通行が増加しており、通行許可手続の長期化が課題となっております。また、バス停留所の散在等による交通の混雑の緩和、歩行者中心のにぎわいのある道路空間の構築、中山間地域等における自動運転による移動サービスへの対応も必要であります。加えて、昨年の台風十九号を始め、頻発する自然災害への対応強化が急務となっております。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第でございます。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、車両の重量等が一定限度を超過する大型車両について、あらかじめ国土交通大臣の登録を受け、確認を受けた通行可能経路については、通行許可手続を経ることなく道路を通行できることとしております。あわせて、登録等の事務を行う法人を国土交通大臣が指定することができることとしております。
第二に、バス、タクシー、トラック等の事業者専用の停留施設である特定車両停留施設を道路の附属物として位置づけ、道路管理者が当該施設への停留料金を徴収できることとしております。あわせて、施設の運営については、公共施設等運営権制度を活用できることとしております。
第三に、歩行者の安全かつ円滑な通行及び利便の増進を図る道路として、道路管理者が歩行者利便増進道路を指定する制度を創設し、特別の構造基準を設定するとともに、公募占用制度による長期間の占用を可能とするなど占用の基準を緩和することとしております。あわせて、歩行者利便増進道路における無電柱化について、無利子貸付制度を創設することとしております。
第四に、自動車の自動的な運行を補助するための施設である自動運行補助施設を道路の附属物及び占用物件として位置づけることとしております。あわせて、民間による自動運行補助施設の整備について、無利子貸付制度を創設することとしております。
第五に、地方公共団体が管理する道路について、国土交通大臣が道路啓開及び災害復旧を代行することができる制度を拡充することとしております。
そのほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案を提案する理由でございます。
この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議を何とぞよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
第201回国会衆議院国土交通委員会議録第9号15頁(令和2年4月15日)〔赤羽一嘉国土交通大臣発言・発言番号98〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。
一人手不足で厳しい対応が求められている物流業界の生産性向上のため、新たな特殊車両の通行制度を創設するに当たっては、事業者に利用しやすく障害にも強いシステムを構築するとともに、可能な限り速やかな施行に努めること。また、新たな制度が施行されるまでの間、現行の通行許可制度における審査の迅速化を引き続き進めること。
二新たな特殊車両の通行制度の利用はETC二・〇の搭載を要件とすることから、ETC二・〇の普及に向けた支援など必要な措置を講ずるとともに、ETC二・〇を通じて把握した通行情報を有効に活用して道路の維持管理や渋滞対策を推進すること。
三交通結節拠点となる特定車両停留施設について、道の駅と同様に災害時には防災拠点として機能するよう必要な措置を講ずるとともに、バスロケーションシステムによる情報提供、バリアフリー化、MaaSなど新たなモビリティ・サービスヘの対応等、利用者に対し利便性の高いサービスを提供するものとして整備を進めること。
四歩行者中心の道路空間となる歩行者利便増進道路では、民間の創意工夫を引き出せるよう柔軟な運用を行うとともに、まちづくりを担う地方公共団体、地域の民間事業者等との連携を図りつつ、地方創生にも資する賑わいのある道路空間の構築に向けた必要な措置を講ずること。
五自動運行補助施設について自動運転技術に係る国際基準との調和が図られたものとなるよう基準の整備等必要な措置を講ずるとともに、今後の自動運転技術の急速な進化に対応できるよう、自動運転車両専用の走行空間の確保を始めとした自動運転社会における道路空間の在り方について引き続き検討を進めること。
六人口減少・少子高齢化の進展に伴い、地方で公共交通事業の縮小やサービス水準の低下が懸念されていることに鑑み、道の駅を活用した中山間地における移動支援サービスについては、高齢者など利用者の確実な地域の移動手段となるよう必要な措置を講ずること。
七災害に強い道路を構築するため、地方公共団体における道路の維持・修繕を担う技術者の確保及び育成への支援に努めること。また、災害に対する即応力を高めるため、地方公共団体や復旧作業を行う建設業者との連携を一層推進するとともに、国の体制の充実を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一人手不足で厳しい対応が求められている物流業界の生産性向上のため、新たな特殊車両の通行制度を創設するに当たっては、事業者が利用しやすく障害にも強いシステムを構築するとともに、可能な限り速やかな施行に努めること。また、新たな制度が施行されるまでの間、現行の通行許可制度における審査の迅速化を引き続き進めること。
二新たな特殊車両の通行制度の利用はETC2.0の搭載を要件とすることから、ETC2.0の普及に向けた支援など必要な措置を講ずること。また、ETC2.0を通じて把握した通行情報や重量計の計測記録等を活用し、過積載等の違反防止のための措置を適確に講ずるとともに、効果的な道路の維持管理や渋滞対策を推進すること。さらに、車載型重量計の国内での実用化及び普及促進に向けて、事業者に対する助成措置など必要な支援について検討を進めること。
三物流の効率化、生産性向上、安全性確保等に資するため、特定車両停留施設として、ダブル連結トラックの荷台付け替え等のための中継地点や隊列走行トラックの隊列形成・分離スペースのほか、事業者の幅広いニーズに柔軟に対応した物流拠点の整備を推進すること。また、整備に当たっては、周辺の交通への影響を十分に考慮するとともに、施設利用者の利便性が確保されるよう必要な措置を講ずること。
四交通結節拠点となる特定車両停留施設について、道の駅と同様に災害時には防災拠点として機能するよう必要な措置を講ずるとともに、バスロケーションシステムによる情報提供、バリアフリー化、MaaSなど新たなモビリティ・サービスへの対応等、利用者に対し利便性の高いサービスを提供するものとして整備を進めること。
五障害者に対する理解が不足している状況の中、心のバリアフリーの重要性が高まっていることに鑑み、特定車両停留施設において自動車駐車場等運営権を設定する場合であっても、民間事業者である自動車駐車場等運営権者が障害者への理解を深め、合理的配慮を推進する体制が整備されるよう必要な措置を講ずること。
六歩行者中心の道路空間となる歩行者利便増進道路では、民間の創意工夫を引き出せるよう柔軟な運用を行うとともに、まちづくりを担う地方公共団体、地域の民間事業者等との連携を図りつつ、地方創生にも資する賑わいのある道路空間の構築に向けた必要な措置を講ずること。
七自動運行補助施設について、自動運転技術に係る国際基準との調和が図られたものとなるよう基準の整備等必要な措置を講ずるとともに、今後の自動運転技術の急速な進化に対応できるよう、自動運転車両専用の走行空間の確保を始めとした自動運転社会における道路空間の在り方について引き続き検討を進めること。
八人口減少・少子高齢化の進展に伴い、地方で公共交通事業の縮小やサービス水準の低下が懸念されていることに鑑み、道の駅を活用した中山間地域における移動支援サービスについては、高齢者など利用者の確実な地域の移動手段となるよう必要な措置を講ずること。
九災害に強い道路を構築するため、地方公共団体における道路の維持・修繕を担う技術者の確保及び育成への支援に努めること。また、災害に対する即応力を高めるため、地方公共団体や復旧作業を行う建設業者との連携を一層推進するとともに、国の体制の充実を図ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101015)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。