個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
令和2年法律第44号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- R2.5.20趣旨説明内閣委員会 12186
- R2.5.22質疑内閣委員会 13247
- R2.5.27討論・採決・附帯決議内閣委員会 14235
- R2.5.28委員長報告・採決本会議 2923
参議院内閣委員会
- R2.6.2趣旨説明内閣委員会 125
- R2.6.4質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 13226
- R2.6.5委員長報告・採決本会議 2265
提案理由
衛藤晟一 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・少子化対策・海洋政策) 令和2年5月20日個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
個人情報に対する意識の高まり、技術革新を踏まえた保護と利用のバランス、個人情報が多様に利活用される時代における事業者責任のあり方及び越境移転データの流通増大に伴う新たなリスクへの対応等の観点から、個人情報の漏えい等が生じた場合における委員会への報告及び本人への通知を義務づけ、個人情報等の外国における取扱いに対する個人情報の保護に関する法律の適用範囲を拡大するとともに、個人情報に含まれる記述等の削除等により他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように加工した仮名加工情報の取扱いについての規律を定める等、個人情報等に係る制度について所要の改正を行う必要があります。
次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、イノベーションを促進する観点から、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工したものを仮名加工情報と定義し、その加工方法を定めるとともに、その取扱いについての規定を整備することとしております。
第二に、個人データの漏えい等の事態が生じたときの個人情報保護委員会への報告等についての規定を整備することとしております。
第三に、保有個人データに関する本人の関与を強化する観点から、保有個人データの取扱いにより本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合等における当該保有個人データの利用停止等又は第三者への提供の停止の請求についての規定を整備することとしております。
第四に、個人情報の取扱いに係る違反行為に対する実効性を確保する観点から、個人情報保護委員会による命令等に違反した行為者及び法人に対する罰則の法定刑を引き上げることとしております。
第五に、国際的なデータ流通量の増大に対応する観点から、外国にある第三者への個人データを提供する場合の情報の提供についての規定を整備するとともに、国内にある者に対する物品又は役務の提供に関連して、国内にある者を本人とする個人情報等を、外国において取り扱う場合について、この法律を適用することとしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うとともに、個人データの漏えい等の事態が生じたときの個人情報保護委員会への報告等についての規定を整備すること等に伴い、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律及び医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律について、所要の改正を行います。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
第201回国会衆議院内閣委員会議録第12号21頁(令和2年5月20日)〔衛藤晟一内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策発言・発言番号184〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
高度情報通信社会の進展に伴い集積される個人情報の利活用に際し、個人の権利利益の保護を図りながら個人情報の利活用を行うことが、より良い社会環境の発展のために一層重要な課題になっていることを踏まえ、政府は、本法の施行に当たり、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一個人情報に関する定義等を政令等で定めるに当たっては、国民に分かりやすいものとなるよう、消費者や事業者等多様な主体から広く丁寧に意見を聴取し、保護対象を可能な限り明確化する等の措置を講ずること。
二匿名加工情報及び仮名加工情報の規定の趣旨が個人の権利利益の保護を図りながら個人情報の利活用を行うものであることに鑑み、個人情報取扱事業者が匿名加工情報及び仮名加工情報を作成する際に必要となる基準を個人情報保護委員会規則で定めるに当たっては、個人の権利利益の保護と個人情報の利活用との均衡について十分に配慮すること。
三個人情報の漏えい等の報告及び本人への通知の義務化の対象を個人情報保護委員会規則で定めるに当たっては、国民及び個人情報取扱事業者に分かりやすいものとなるよう、消費者や事業者等多様な主体から広く丁寧に意見を聴取し、義務化の対象となる要件を可能な限り明確化するとともに、漏えい等事案の発生が認知されずに必要な措置が不十分になるような事態及び本人が被害・影響を被るような事態が生じないようにするために必要な措置を講ずるとともに、その運用状況や実態を踏まえ、更なる措置についても検討すること。
四保有個人データの開示方法、第三者提供記録の本人開示、利用停止・消去権等の個人の権利の拡充に伴い、その目的と実効性を確保するため、消費者及び事業者等に分かりやすく、その趣旨等をガイドライン等で具体的に示すなど、必要な措置を講ずること。
五個人関連情報の第三者提供の制限等については、その実効性を確保するために解釈基準を明確にするなど適切な運用が図られるようにするとともに、その運用状況を把握して適正な個人情報の保護と利活用について更なる検討を行うこと。
六情報通信技術の急速な進展に伴い個人情報の利活用が高度化していることにより、データの利活用による個人の権利利益に対する影響が多様化していることから、個人の権利利益の保護を図りながら個人情報の利活用を行うよう、個人情報保護委員会は、民間の実態を常に広く把握し、制度面を含めた検討を随時行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。
高度情報通信社会の進展に伴い集積される個人情報の利活用に際し、個人の権利利益の保護を図りながら個人情報の利活用を行うことが、より良い社会環境の発展のために一層重要な課題になっていることを踏まえ、政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
一個人情報に関する定義等を政令等で定めるに当たっては、国民に分かりやすいものとなるよう、消費者や事業者等多様な主体から広く丁寧に意見を聴取し、保護対象を可能な限り明確化する等の措置を講ずること。
二匿名加工情報及び仮名加工情報の規定の趣旨が個人の権利利益の保護を図りながら個人情報の利活用を行うものであることに鑑み、個人情報取扱事業者が匿名加工情報及び仮名加工情報を作成する際に必要となる基準を個人情報保護委員会規則で定めるに当たっては、個人の権利利益の保護と個人情報の利活用との均衡について十分に配慮すること。
三個人情報の不適正な利用の禁止に関しては、個人の権利利益を保護しつつ個人情報の適切な利活用を促すため、ガイドライン等において、「違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法」の具体的な事例を挙げるなど、可能な限り明確化を図ること。
四個人情報の漏えい等の報告及び本人への通知の義務化の対象を個人情報保護委員会規則で定めるに当たっては、国民及び個人情報取扱事業者に分かりやすいものとなるよう、消費者や事業者等多様な主体から広く丁寧に意見を聴取し、義務化の対象となる要件を可能な限り明確化すること。また、漏えい等事案の発生が認知されずに必要な措置が不十分になるような事態及び本人が被害・影響を受けるような事態が生じないようにするために必要な措置を講ずるとともに、その運用状況や実態を踏まえ、更なる措置についても検討すること。
五保有個人データの開示方法、第三者提供記録の本人開示、利用停止・消去権等の個人の権利の拡充に伴い、その目的と実効性を確保するため、消費者及び事業者等に分かりやすく、その趣旨や利用停止等の請求が可能となる「本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある」場合及び事業者が請求に応じないことが例外的に許容される場合の事例等をガイドライン等で具体的に示すなど、必要な措置を講ずること。
六個人関連情報の第三者提供の制限等については、その実効性を確保するために解釈基準を明確にするなど適切な運用が図られるようにするとともに、その運用状況を把握して適正な個人情報の保護と利活用について更なる検討を行うこと。
七本法の域外適用の強化に当たっては、外国事業者に対して関係規定を確実に適用できるよう、外国執行当局との一層の協力体制の構築・維持に努めること。
八違反行為に対する規制の実効性を十分に確保するため、課徴金制度の導入については、我が国他法令における立法事例や国際的な動向も踏まえつつ引き続き検討を行うこと。
九民間、行政機関等における個人情報保護に係る規定や地方公共団体の個人情報保護制度に係る国と地方の役割分担等について議論を進め、法律による一元化を含めた規律の在り方について早急に検討すること。
十情報通信技術の急速な進展に伴い個人情報の利活用が高度化していることにより、データの利活用による個人の権利利益に対する影響が多様化していることから、個人の権利利益の保護を図りながら個人情報の利活用を行うよう、個人情報保護委員会は、民間の実態を常に広く把握し、制度面を含めた検討を随時行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。
十一個人の権利利益の保護とデータの利活用とのバランスを考慮に入れつつ、情報通信技術の進展等を踏まえ、三年後を目途とする見直しまでに不断の情報収集と制度の改善策の検討を行うこと。また、見直しに当たっては、EUにおけるGDPR(一般データ保護規則)など諸外国の事例を参考にすること。
十二新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための接触確認アプリ等のツールを導入する際には、諸外国における活用の実態と課題を踏まえ、個人に関する情報の収集範囲や利用プロセスの透明性を確保するとともに、利用目的を明確にし、収集する情報は必要最小限のものとすること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101048)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。