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閣法第208回国会 第25号成立修正あり

地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案

令和4年法律第60号 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律
提出令和4年2月8日 内閣
付託衆議院 環境委員会
参議院 環境委員会
成立
令和4年法律第60号
審議会議 10回・発言 820(政府答弁等 261)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院環境委員会

  1. R4.3.25趣旨説明環境委員会 3147
  2. R4.3.29質疑環境委員会 4162
  3. R4.4.1参考人招致・参考人質疑環境委員会 577
  4. R4.4.5修正案趣旨説明・質疑・内閣意見聴取・採決・附帯決議・修正案環境委員会 6130
  5. R4.4.7委員長報告・採決本会議 1845

参議院環境委員会

  1. R4.5.13趣旨説明・質疑本会議 2235
  2. R4.5.17趣旨説明・質疑環境委員会 6173
  3. R4.5.19参考人招致・参考人質疑環境委員会 797
  4. R4.5.24質疑・採決・附帯決議環境委員会 8132
  5. R4.5.25委員長報告・採決本会議 2543

提案理由

山口壯 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 令和4年3月25日

ただいま議題となりました地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 我が国は、二〇五〇年までのカーボンニュートラルの実現を昨年の法改正で法律上明記するとともに、昨年四月には、二〇三〇年度温室効果ガス四六%削減の実現を目指し、五〇%の高みに向けた挑戦を続けることを表明しました。

 これらの目標を達成し、炭素中立社会へと移行するためには、三千八百兆円とも言われる世界のESG資金を呼び込み、経済社会を抜本的に変革することが求められています。

 この変革に向けて、脱炭素技術の更なるイノベーションを推進するとともに、再生可能エネルギーなどの地域資源を地域と共生しながら徹底活用するグリーン社会を実現すべく、二〇五〇年カーボンニュートラルを前倒しで達成する脱炭素先行地域を二〇三〇年までに全国で百か所以上創出することを目指しています。地方公共団体や事業者を国が強力に支援することによって、地域の脱炭素化による町おこしを促し、これが新しい時代の成長を生み出すエンジンとなります。その実現に向け、二〇三〇年までが人類の正念場、勝負のときとの決意の下、大臣、副大臣、大臣政務官の全員で率先して、各地域との対話を重ねています。

 本法律案は、このような背景を踏まえ、脱炭素市場に民間資金を大胆に呼び込むための出資制度を創設するとともに、地方公共団体に対する財政上の措置を充実強化するため、これらの資金支援の法的基盤を整備し、炭素中立社会への本格的な移行を促進するものです。

 次に、本法律案の内容の概要を二点御説明申し上げます。

 第一に、民間資金を呼び込む出資制度を創設します。現在、世界の脱炭素市場はまさに拡大しているところですが、例えば、前例に乏しく投融資の判断が難しい、認知度が低く関係者の理解が得られにくい等の理由から資金調達が難しい脱炭素化に資する事業への民間資金の呼び込みが必要となっています。そこで、株式会社脱炭素化支援機構を設立し、脱炭素化に資する事業に対する資金供給その他の支援を強化することにより、民間投資の一層の誘発を図ります。

 第二に、地域の脱炭素化に取り組む地方公共団体に、国が財政上の措置その他の措置を講ずるよう努める旨を規定し、国の支援姿勢を明らかにします。具体的には、脱炭素先行地域づくり等に取り組む地方公共団体に対して包括的かつ継続的な支援を行う地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の創設など、脱炭素型の地域づくりに予算を重点配分したいと考えています。

 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

第208回国会衆議院環境委員会議録第3号20頁(令和4年3月25日)〔山口壯環境大臣発言・発言番号145〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 環境委員会令和4年4月5日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

一地方公共団体による温室効果ガスの排出の量の削減等のための施策を策定及び実施するための費用への財政措置に当たっては、地方公共団体ごとの地理的条件や気象条件等の特性に応じたきめ細かな支援を行うように努めること。また、地方環境事務所の体制を充実させるとともに、専門的な人材が不足している地方公共団体への支援を強化すること。

二株式会社脱炭素化支援機構が我が国における脱炭素社会の実現に向けた公的な役割を担っていることに鑑み、外国資本の株式保有の比率が高いものとならないよう、政府は責任をもって監督すること。

三株式会社脱炭素化支援機構の役員等の選任に当たっては、適材適所を徹底し、公務員の新たな天下りの手段との疑念を持たれないよう、その運用に万全を期すとともに、株式会社脱炭素化支援機構が投資対象に関する専門的知見を備えたものとなるよう、投資に関する豊富な経験や知見等を有する人材を確保すること、また、人材の育成に当たって必要な措置を講じること。

四事業年度ごとの業務実績評価の公表に加えて、株式会社脱炭素化支援機構に対し、出融資決定時における適切な情報開示や、実行後における当該出融資の適切な評価、情報開示を継続的に行うことを求めることを通して国民に対する説明責任を果たすように努めること。

五株式会社脱炭素化支援機構による資金供給が、民間資金の呼び水の役割を果たしつつ民業補完に徹するものとなるよう、脱炭素化に資する事業に係る資金の需要、資金供給の状況等の把握を的確に行うように努めるとともに、一部の官民ファンドが多額の累積損失を生じさせていることに鑑み、株式会社脱炭素化支援機構による出融資においては、全体として長期収益性を確保し、脱炭素化に有益な出資案件を見出していく規律ある運営がされるよう、政府は責任をもって監督すること。

六株式会社脱炭素化支援機構の支援対象事業の選定が国産技術の活用促進等も視野に入れて戦略的に行われるように努めるとともに、営農型太陽光発電など再生可能エネルギーの導入拡大の切り札となる事業の形成が戦略的に進むよう、地域の理解を促進するための助言などソフト面の支援の充実強化に努めること。

七支援対象事業の選定において、収益性や政策性のみならず、地域の環境への配慮という視点も重視し、支援対象事業が原因のトラブルを発生させることがないよう、株式会社脱炭素化支援機構に対し、地域との共生を確保することを求めること。また、全国の再生可能エネルギー事業等の地域における導入に当たっての課題を十分に把握すること。さらに、地域の金融機関と積極的に情報交換を図ること。

八株式会社日本政策投資銀行のグリーン投資促進ファンド等が既に脱炭素分野への既存の資金供給を行っていることに鑑み、株式会社脱炭素化支援機構との相乗効果を発揮する連携が実現するように努めること。

九附則第四条に定める施行後十年の見直し時期以前であっても、必要に応じて本法の施行状況について検討を行うとともに、検討の結果を踏まえ、適宜適切に見直しの措置を講ずること。

十地球温暖化対策に関する環境教育の推進に必要な施策を講ずるよう努めること。

参議院 環境委員会令和4年5月24日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

一地方公共団体による温室効果ガスの排出の量の削減等のための施策を策定及び実施するための費用への財政措置に当たっては、地方公共団体ごとの地理的条件や気象条件等の特性に応じたきめ細かな支援を行うように努めること。また、地方環境事務所の体制を充実させるとともに、専門的な人材が不足している地方公共団体への支援を強化すること。

二株式会社脱炭素化支援機構が我が国における脱炭素社会の実現に向けた公的な役割を担っていることに鑑み、外国資本の株式保有の比率が高いものとならないよう、政府は責任を持って監督すること。

三株式会社脱炭素化支援機構が、脱炭素化に資する事業への投資需要に適切かつ柔軟に応じられるよう、株式会社脱炭素化支援機構の事業資金について、引き続き所要額の確保に努めること。

四株式会社脱炭素化支援機構の役員等の選任に当たっては、適材適所を徹底し、公務員の新たな天下りの手段との疑念を持たれないよう、その運用に万全を期すとともに、株式会社脱炭素化支援機構が投資対象に関する専門的知見を備えたものとなるよう、投資に関する豊富な経験や知見等を有する人材を確保すること、また、人材の育成に当たって必要な措置を講じること。

五株式会社脱炭素化支援機構に設置される脱炭素化委員会は、支援対象事業者及び支援の内容の決定等の株式会社脱炭素化支援機構の業務に関する重要な意思決定を行うことに鑑み、同委員会の運営等において、公正性・中立性・透明性の確保が図られるよう、政府は責任を持って監督すること。

六事業年度ごとの業務実績評価の公表に加えて、株式会社脱炭素化支援機構に対し、出融資決定時における適切な情報開示や、実行後における当該出融資の適切な評価、情報開示を継続的に行うことを求めることを通して国民に対する説明責任を果たすように努めること。

七株式会社脱炭素化支援機構による資金供給が、民間資金の呼び水の役割を果たしつつ民業補完に徹するものとなるよう、脱炭素化に資する事業に係る資金の需要、資金供給の状況等の把握を的確に行うように努めるとともに、一部の官民ファンドが多額の累積損失を生じさせていることに鑑み、株式会社脱炭素化支援機構による出融資においては、全体として長期収益性を確保し、脱炭素化に有益な出資案件を見出していく規律ある運営がされるよう、政府は責任を持って監督すること。また、廃棄物関連施設への支援については、燃焼中心でなくリサイクルが進められ、過度に地方公共団体の負担増にならないよう監督し、森林関連事業の支援に当たっては、主伐を伴う場合、再造林の計画について確認すること。

八株式会社脱炭素化支援機構の支援対象事業の選定が国産技術の活用促進等も視野に入れて戦略的に行われるように努めるとともに、営農型太陽光発電など再生可能エネルギーの導入拡大の切り札となる事業の形成が戦略的に進むよう、地域の理解を促進するための助言などソフト面の支援の充実強化に努めること。また、脱炭素の国際的な動向を把握し、適切に対応すること。

九支援対象事業の選定において、収益性や政策性のみならず、地域の環境への配慮という視点も重視し、支援対象事業が原因のトラブルを発生させることがないよう、株式会社脱炭素化支援機構に対し、地域との共生を確保することを求めること。また、全国の再生可能エネルギー事業等の地域における導入に当たっての課題を十分に把握すること。さらに、地域の金融機関と積極的に情報交換を図るとともに、地域における雇用の確保など公正な移行に配慮すること。

十株式会社日本政策投資銀行のグリーン投資促進ファンド等が既に脱炭素分野への既存の資金供給を行っていることに鑑み、株式会社脱炭素化支援機構との相乗効果を発揮する連携が実現するように努めること。

十一附則第四条に定める施行後十年の見直し時期以前であっても、必要に応じて本法の施行状況について検討を行うとともに、検討の結果を踏まえ、適宜適切に見直しの措置を講ずること。

十二地域金融も含め、今後ともESG金融の普及拡大に必要な措置を講ずるよう努めること。また、企業による気候変動関連情報の開示の充実・促進に向け、関係省庁が連携の上、引き続き検討を進めていくこと。

十三温室効果ガスの吸収源としての役割に加えて、水質改善、生態系保全等の相乗効果も期待できるブルーカーボンの活用の在り方について、引き続き検討を進めていくこと。

十四地球温暖化対策に関する環境教育の推進に必要な施策を講ずるよう努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801025)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。