教育公務員特例法及び教育職員免許法の一部を改正する法律案
参議院 文教科学委員会
令和4年法律第40号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- R4.3.24趣旨説明・質疑本会議 1329
- R4.3.30趣旨説明文部科学委員会 5163
- R4.4.1参考人招致・参考人質疑文部科学委員会 676
- R4.4.6質疑文部科学委員会 7214
- R4.4.8質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案文部科学委員会 8147
- R4.4.12委員長報告・採決本会議 1945
参議院文教科学委員会
- R4.4.20趣旨説明・質疑本会議 1829
- R4.4.21趣旨説明文教科学委員会 6156
- R4.4.28参考人招致・参考人質疑文教科学委員会 790
- R4.5.10質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案文教科学委員会 8291
- R4.5.11委員長報告・採決本会議 2148
提案理由
末松信介 文部科学大臣 令和4年3月24日この度、政府から提出いたしました教育公務員特例法及び教育職員免許法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
グローバル化や情報化の進展により、社会の在り方そのものが急速に変化する状況が生じつつあり、教育をめぐる状況の変化も速度を増しております。このような中で、教師自身も高度な専門職として新たな知識、技能の修得に継続的に取り組んでいく必要が高まっています。また、平成二十八年の教育公務員特例法の改正により、文部科学大臣が定める指針を参酌した上で、教育委員会が教師の資質の向上に関する指標を定め、当該指標に基づく教員研修計画を定めることとされており、各地域の課題やニーズに応じた体系的な研修の実施が図られるようになるとともに、教師についてもオンライン化された学びが新型コロナウイルス感染症に対する対応を契機に急速に広まっております。
このような社会的変化、学びの環境の変化を受け、教師の学びの在り方もまた変化することが必要であり、令和の日本型学校教育を実現する新たな教師の学びの姿として、主体的な学び、個別最適な学び、協働的な学びなどが求められているところです。
この法律案は、校長及び教員の資質の向上のための施策をより合理的かつ効果的に実施するため、公立の小学校等の校長及び教員の任命権者等による研修等に関する記録の作成並びに資質の向上に関する指導及び助言等に関する規定を整備し、普通免許状及び特別免許状の更新制を発展的に解消する等の措置を講ずるものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、公立の小学校等の校長及び教員の任命権者は、校長及び教員ごとに研修等に関する記録を作成しなければならないこととするとともに、指導助言者は、校長及び教員に対し資質の向上に関する指導助言等を行うものとしております。また、指導助言等を行う場合、校長及び教員の資質の向上に関する指標及び教員研修計画を踏まえるとともに、当該記録に係る情報を活用するものとしております。
第二に、普通免許状及び特別免許状を有効期間の定めのないものとし、更新制に関する規定を教育職員免許法から削除することとしております。あわせて、本法律案の施行の際に現に効力を有し、本法律案による改正前の規定により有効期間が定められた普通免許状及び特別免許状には、本法律案の施行日以後は有効期間の定めがないものとする等の経過措置を講じることとしております。
第三に、普通免許状を有する者が他の学校種の普通免許状の授与を受けようとする場合に必要な最低在職年数について、当該年数に含めることができる勤務経験の対象を拡大するとともに、主として社会人を対象とする教職特別課程について、その修業年限を一年以上に弾力化することとしております。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨であります。(拍手)
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教育公務員特例法及び教育職員免許法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第208回国会衆議院会議録第13号3頁(令和4年3月24日)〔末松信介文部科学大臣発言・発言番号21〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一校長及び教員に対して行う「資質の向上に関する指導助言等」については、教員の意欲・主体性と調和したものとすることが前提であることから、指導助言者は、十分に当該教員等の意向をくみ取って実施すること。
二オンデマンド型の研修を含めた職務としての研修は、正規の勤務時間内に実施され、教員自身の費用負担がないことが前提であることについて、文部科学省は周知・徹底すること。
三本法による新たな研修制度が円滑に機能するよう、新制度への移行に向けた支援の充実を図るとともに、その周知に万全を期すこと。また、教育委員会等は、教員の資質の向上につながり、子どもの実態に即して教員が必要とする研修を実施すること。
四文部科学省及び各教育委員会は、本法の施行によって、教員の多忙化をもたらすことがないよう十分留意するとともに、教員が研修に参加しやすくなるよう時間を確保するため、学校の働き方改革の推進に向けて実効性ある施策を講ずること。また、任命権者による教員の研修等に関する記録の作成に当たって、当該教員から研修の報告等を求める場合には、負担増とならないように留意すること。
五任命権者による教員の研修等に関する記録の作成については、各学校で実施する校内研修・授業研究及び教育公務員特例法第二十二条第二項に規定する本属長の承認を受けて勤務場所を離れて行う研修も「任命権者が必要と認めるもの」として、その記載対象とするものとすること。
六地方公務員法の規定により、現在行われている人事評価は、職務を遂行することに当たり発揮した能力及び挙げた業績を基に実施されており、本法による研修等に関する記録の作成及び資質の向上に関する指導助言等は、この人事評価制度と趣旨・目的が異なることを周知すること。
七「教師不足」を解消するためにも、改正前の教育職員免許法の規定により教員免許状を失効している者が免許状授与権者に申し出て再度免許状が授与されることについて、広報等で十分に周知を図るとともに、都道府県教育委員会に対して事務手続の簡素化を図るよう周知すること。また、休眠状態の教員免許状を有する者の取扱いについて、周知・徹底すること。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一「新たな教師の学びの姿」は、時代の変化が大きくなる中にあって、教員が、探究心を持ちつつ自律的に学ぶこと、主体的に学びをマネジメントしていくことが前提であることを踏まえ、資質の向上のために行われる任命権者による教員の研修等に関する記録の作成並びに指導助言者が校長及び教員に対して行う「資質の向上に関する指導助言等」は、研修に関わる教員の主体的な姿勢の尊重と、教員の学びの内容の多様性が重視・確保されるものとすることを周知・徹底すること。とりわけ、校長及び教員に対して行う「資質の向上に関する指導助言等」については、教員の意欲・主体性と調和したものとすることが前提であることから、指導助言者は、十分に当該教員等の意向をくみ取って実施すること。
二オンデマンド型の研修を含めた職務としての研修は、正規の勤務時間内に実施され、教員自身の費用負担がないことが前提であることについて、文部科学省は周知・徹底すること。
三本法による新たな研修制度が円滑に機能するよう、新制度への移行に向けた支援の充実を図るとともに、その周知に万全を期すこと。また、教育委員会等は、教員の資質の向上につながり、子どもの実態に即して教員が必要とする研修を実施すること。
四文部科学省及び各教育委員会は、本法の施行によって、教員の多忙化をもたらすことがないよう十分留意するとともに、教員が研修に参加しやすくなるよう時間を確保するため、学校の働き方改革の推進に向けて実効性ある施策を講ずること。また、任命権者による教員の研修等に関する記録の作成に当たって、当該教員から研修の報告等を求める場合には、報告等を簡潔なものとするなど負担増とならないように留意すること。
五任命権者による教員の研修等に関する記録の作成については、各学校で実施する校内研修・授業研究及び教育公務員特例法第二十二条第二項に規定する本属長の承認を受けて勤務場所を離れて行う研修も「任命権者が必要と認めるもの」として、その記載対象とするものとすること。また、当該記録については、個人情報の保護に関する法律にのっとり適切に管理されるよう各教育委員会に周知・徹底すること。
六地方公務員法の規定により、現在行われている人事評価は、職務を遂行することに当たり発揮した能力及び挙げた業績を基に実施されており、本法による研修等に関する記録の作成及び資質の向上に関する指導助言等は、この人事評価制度と趣旨・目的が異なることを周知すること。
七文部科学省及び各教育委員会は、臨時的任用教員に対する研修の機会が確保されるよう周知・徹底すること。また、会計年度任用職員についても校内研修など職務としての研修が勤務時間内で確保されるよう周知・徹底すること。
八「教師不足」を解消するためにも、改正前の教育職員免許法の規定により教員免許状を失効している者が免許状授与権者に申し出て再度免許状が授与されることについて、広報等で十分に周知を図るとともに、都道府県教育委員会に対して事務手続の簡素化を図るよう周知すること。また、休眠状態の教員免許状を有する者の取扱いについて、周知・徹底すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801034)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。