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国会審議›第208回国会›閣法第43号
閣法第208回国会 第43号成立修正あり

安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案

令和4年法律第46号 安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律
提出令和4年3月1日 内閣
付託衆議院 経済産業委員会
参議院 経済産業委員会
成立
令和4年法律第46号
審議会議 12回・発言 1,264(政府答弁等 453)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院経済産業委員会

  1. R4.4.5趣旨説明・質疑本会議 1724
  2. R4.4.8趣旨説明経済産業委員会 8129
  3. R4.4.13質疑経済産業委員会 9233
  4. R4.4.15質疑経済産業委員会 10203
  5. R4.4.20参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 1192
  6. R4.4.22修正案趣旨説明・質疑・討論・採決・附帯決議・修正案経済産業委員会 12221
  7. R4.4.26委員長報告・採決本会議 2352

参議院経済産業委員会

  1. R4.4.27趣旨説明・質疑本会議 2031
  2. R4.5.10趣旨説明・質疑経済産業委員会 7224
  3. R4.5.11参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 895
  4. R4.5.12質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 9135
  5. R4.5.13委員長報告・採決本会議 2235

提案理由

萩生田光一 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 令和4年4月5日

安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 二〇五〇年カーボンニュートラルや二〇三〇年度の野心的な温室効果ガス削減目標の実現のためには、我が国のエネルギー構造を需給両面から転換していかなければなりません。まず、需要側においては、徹底した省エネを進めるとともに、非化石エネルギーへの転換や電気の需給状況の変動に応じた電気の需要のシフトを図る必要があります。次に、供給側においては、再エネの更なる導入拡大を進めるとともに、水素等の脱炭素燃料の利用促進や二酸化炭素の回収、貯蔵等の脱炭素技術の社会実装、太陽光や風力発電設備等に不可欠なレアメタル等の権益確保を図る必要があります。加えて、こうしたエネルギー需給構造の転換を進める中でも、安定的なエネルギー供給の確保は大前提であり、十分な供給力、調整力の確保や電力システム柔軟性向上のための制度整備も必要です。こうした状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。

 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。

 まず、エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部改正です。

 第一に、エネルギーの使用の合理化の対象に非化石エネルギーを追加し、エネルギー全体の使用の合理化を求める措置を講じます。

 第二に、非化石エネルギーへの転換を促進するため、一定規模以上のエネルギーを使用する事業者に対し、非化石エネルギーへの転換の目標に関する中長期的な計画の策定等を求めます。

 第三に、電気の需給状況の変動に応じた電気の需要のシフトを図るため、現行の電気の需要の平準化を電気の需要の最適化に見直し、事業者の取組に関する指針を整備する等の措置を講じます。

 次に、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法及び鉱業法の一部改正です。

 第一に、再生可能エネルギーの導入促進のため、機構の業務に、海外の大規模地熱発電等の探査事業に対する出資業務と洋上風力発電のための調査業務を追加します。

 第二に、水素等の脱炭素燃料の利用促進のため、水素等を非化石エネルギー源として位置づけ、一定規模以上のエネルギーを供給する事業者に対して水素等を含むエネルギー源の環境適合的な利用の目標に関する計画の作成等を求めるとともに、機構の業務に、水素等の製造や貯蔵等を行う事業に対する出資業務等を追加します。

 第三に、二酸化炭素を回収、貯蔵する技術の利用促進のため、一定規模以上の電気を供給する事業者に対して当該技術を用いた火力発電の利用を含むエネルギー源の環境適合的な利用の目標に関する計画の策定等を求めるとともに、機構の業務に、二酸化炭素の貯蔵等を行う事業に対する出資業務等を追加します。

 第四に、レアメタル等を安定的に供給するため、機構の業務に、国内におけるレアメタル等の選鉱、製錬事業に対する出資事業等を追加するとともに、レアアースを鉱業権の設定対象に追加します。

 また、これら機構の業務追加を踏まえ、機構の名称を独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構に改めます。

 次に、電気事業法の一部改正です。

 第一に、発電所の休廃止が増加する中、電気の安定供給に必要な供給力を確保するため、発電所の休廃止について事後届出制から事前届出制に改めるとともに、経済産業大臣と広域的運営推進機関が連携し、国全体の供給力を管理する体制を強化します。

 第二に、電力システムの柔軟性向上のため、脱炭素化された供給力、調整力として導入が期待される大型蓄電池を発電事業に位置づけるとともに、蓄電池の系統への接続環境を整備します。

 以上が、この法律案の趣旨であります。(拍手)

     ――――◇―――――

 安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

第208回国会衆議院会議録第17号1頁(令和4年4月5日)〔萩生田光一経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 経済産業委員会令和4年4月22日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について十分配慮すべきである。

一我が国が国際的に約束した二〇五〇年カーボンニュートラルや二〇三〇年度温室効果ガス排出量削減目標の達成、また気候変動に関する政府間パネルの報告への対応等に向けて、更なるエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換の一層の促進等に必要な技術開発や支援措置等にできるだけ早急に取り組むこと。また、太陽熱や廃熱等も含め、大規模投資や長期間のリードタイムが不要な既存のエネルギー源等の活用の在り方についても積極的に検討を進めること。

二ロシアによるウクライナ侵略及びこれに伴う経済制裁等を踏まえ、我が国のエネルギー安全保障の確保、我が国産業や国民経済に必要な資源・エネルギーの安定供給及び価格の抑制に全力で取り組むこと。とりわけ、電力需給逼迫の常態化や電力コストの高騰など安定的で効率的な電力需給基盤の先行きに懸念が生じている現状に鑑み、喫緊の措置として、再生可能エネルギーその他国内で稼働可能な電源の最大限の活用により当面の電力供給の確保のための実効性のある施策を講ずること。併せて、事業者に対する支援等を通じて、資源・エネルギーの調達先の一層の多角化及び適切なポートフォリオによる化石燃料の安定調達に努めるとともに、代替資源の研究開発支援、再生可能エネルギー等の一層の導入促進、蓄電池の活用、地域間連系線の整備や大規模発電施設に偏らない小規模分散型電源への転換促進への支援、我が国海域における鉱物資源の開発及び事業化支援等による資源・エネルギーの自給率の向上に向けた実効性のある取組等を総合的かつ早急に進めること。

三電力自由化の下での我が国全体の供給力確保に対しては国が最終的な責任を負うべきであることに鑑み、中長期的に必要な規模の電源の維持・確保に向け、容量市場について、その制度目的に照らし不十分な点や改善すべき点がないか検証しつつ、その安定的で着実な運用を図るとともに、電力自由化の下での安定供給とカーボンニュートラルの両立に資する投資環境を早急に整備すること。併せて、発電所休廃止に係る事前届出制の運用に当たっては、休廃止を行おうとする事業者の自律的で合理的な経営判断を最大限尊重すること。

四揚水発電は、電力需要変動に対する調整機能や再生可能エネルギーの出力制御の抑制等に有用であることに加え、災害等により他の発電方式が十分活用できない場合の電力供給源として極めて重要な役割を果していることを踏まえ、揚水発電の最大限の活用及び維持開発が図られるよう、必要な制度措置の検討を早急に進めること。

五水素・アンモニアについては、その特性に応じ、エネルギー効率及び経済性に配慮しつつ、用途毎の利用の在り方を明確にして活用するよう努めること。また、今後の再生可能エネルギーの導入状況や技術開発の進展状況、製造コスト等の観点から不断に検討を加え、できるだけ早期に温室効果ガスの排出を可能な限り抑えた製造方法等への移行を進めること。

六大きなポテンシャルを有する営農型太陽光発電の導入拡大に向けて、政府においても逐次その状況を把握し、引き続き、関係省庁で連携して、導入促進のため必要な措置を講ずるよう努めること。

七「独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構」の出資・債務保証の範囲拡大に伴う業務の実施に当たっては、多額の国費を用いるものであることを踏まえ、我が国に必要な資源・エネルギーを確保するための支援措置の有効性及び効率性に十分に配慮するよう留意すること。

八エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する基本方針の策定に当たっては、気候変動対策及びサステナビリティに関する国際的な議論及び動向を踏まえ、市場メカニズムを通じた民間企業による企業価値と競争力を高めるための経営判断及び自助努力による取組に十分に配慮すること。また、特定事業者等、特定輸送事業者及び特定荷主等による非化石エネルギーへの転換に関する中長期的な計画の作成に当たっては、サステナビリティに関する基準やESG評価への対応のために作成している計画の活用を可能とするなど、その負担を最小限に留めるよう配慮すること。さらに、主務大臣によるエネルギーの使用の合理化、非化石エネルギーへの転換及び電気の需要の最適化のための指導及び助言に当たっては、民間企業におけるサステナビリティに関する基準やESG評価への対応と整合を図り、その普及拡大に資するよう努めるとともに、サプライチェーン全体による取組や再生可能エネルギーの卸売市場の活用といった経営判断を尊重すること。併せて、取組の評価に際しては、エネルギー使用の合理化にかかる年一パーセントという基準の妥当性について現実に即した不断の見直しの議論を行いつつ、実質的にエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換の効果が高い場合は高評価が得られるようにするとともに、評価結果に基づく罰則の適用や低評価の結果公表は慎重に行い、高評価の結果を積極的に開示するなど、事業者にインセンティブを与える措置を積極的に講ずること。

参議院 経済産業委員会令和4年5月12日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一我が国が国際的に約束した温室効果ガス排出量削減目標の達成に向けて、エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換の一層の促進等を図ることが、我が国産業の新たな技術優位の確立につながるよう、必要な技術開発やその支援措置等の拡充に早急かつ強力に取り組むこと。また、太陽熱や廃熱等も含め、既存のエネルギー源等の活用の在り方についても積極的に検討を進めること。

二ロシアによるウクライナ侵略等最近の国際情勢の変化に的確に対応して、我が国の資源・エネルギー政策を再検証しつつ、資源・エネルギーの安全保障・安定供給の確保及び価格の安定に全力で取り組むこと。そのための措置として、事業者に対する支援を通じた資源・エネルギーの調達先の一層の多角化や調達への国の関与強化等による安定供給確保に努めるとともに、代替資源の研究開発支援、再生可能エネルギー等の一層の導入促進、蓄電池の活用、地域間連系線の整備や小規模分散型電源への転換促進への支援、ヒートポンプの導入拡大支援、送配電網の高度化などの送配電ロスを低減するための取組、我が国海域でのエネルギー・鉱物資源の開発及び事業化支援等による資源・エネルギーの自給率の向上に向けた実効性のある取組等を総合的かつ早急に進めること。また、電力需給逼迫の常態化や電力価格の高止まりに対する喫緊の措置として、再生可能エネルギーその他国内で稼働可能な電源のベストミックスを図ることにより当面の電力供給の確保のための実効性のある施策を講ずること。

三電力自由化の下での我が国全体の供給力確保に対しては国が最終的な責任を負うべきであることに鑑み、中長期的に必要不可欠な規模の電源の維持・確保に向け、容量市場について、その制度目的に照らして改善すべき点がないか検証しつつ、安定的で着実な運用を図るとともに、電力自由化の下での安定供給とカーボンニュートラルの両立に資する投資環境を早急に整備すること。あわせて、発電所休廃止に係る事前届出制の運用に当たっては、休廃止を行おうとする事業者の自律的で合理的な経営判断を最大限尊重すること。

四揚水発電が、電力需要変動に対する調整機能、再生可能エネルギーの出力制御の抑制及び災害時における電力供給源としての機能等において重要な役割を果たしていることを踏まえ、その最大限の活用及び維持開発が図られるよう、必要な制度措置の検討を早急に進めること。

五水素・アンモニアについては、その特性に応じ、エネルギー効率及び経済性に配慮しつつ、用途ごとの利用の在り方を明確にして活用するよう努めること。また、今後の再生可能エネルギーの導入状況や技術開発の進展状況、製造コスト等の観点から不断に検討を加え、できるだけ早期に温室効果ガスの排出を可能な限り抑えた製造方法等への移行を進めること。

六営農型太陽光発電については、その大きなポテンシャルを踏まえ、引き続き関係省庁で連携して、導入拡大のため必要な措置を講ずるよう努めること。

七独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構における出資・債務保証の範囲拡大に伴う業務の実施に当たっては、必要な専門人材の確保に留意しつつ、その業務が多額の国費を用いるものであることを踏まえ、支援措置の有効性及び効率性に十分に配慮するとともに、国民への適切な情報開示に努めること。

八エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する基本方針の策定に当たっては、気候変動対策及びサステナビリティに関する国際的な議論や動向を踏まえ、民間企業による企業価値と競争力を高めるための経営判断及び自助努力による取組に十分に配慮すること。また、特定事業者等に対して非化石エネルギーへの転換に関する中長期的な計画の作成を求めるに当たっては、サステナビリティに関する基準やESG評価への対応のために事業者が作成している計画の活用を可能とするなど、その負担の最小化に配慮するとともに、主務大臣による指導及び助言に当たっては、そうした事業者の経営判断や取組を可能な限り支援・尊重すること。あわせて、取組の評価に当たっては、サプライチェーン全体による取組等の効果を考慮しつつ、目標となる基準の妥当性について現実に即した不断の見直しを行うとともに、評価結果に基づく罰則の適用や低評価の結果公表は慎重に行い、高評価の結果を積極的に開示するなど、事業者にインセンティブを与える措置を講ずること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801043)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。