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閣法第6回国会 第22号成立

お年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律案

昭和24年法律第224号 お年玉付郵便葉書等に関する法律
提出昭和24年10月29日 内閣
付託参議院 郵政委員会
衆議院 郵政委員会
参議院 郵政・厚生連合委員会
成立昭和24年11月10日
昭和24年法律第224号
審議会議 5回・発言 110(政府答弁等 31)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院郵政委員会

  1. S24.11.2趣旨説明・質疑・採決・討論郵政委員会 265
  2. S24.11.8委員長報告・採決本会議 626

参議院郵政・厚生連合委員会・郵政委員会

  1. S24.11.9趣旨説明・質疑郵政・厚生連合委員会 141
  2. S24.11.9採決郵政委員会 233
  3. S24.11.10委員長報告・採決本会議 727

提案理由

小澤佐重喜 郵政大臣・電気通信大臣 昭和24年11月2日

まず第一にただいま議題に供されましたお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律案の提案理由説明いたしたいと存ずるものであります。

 お年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律案については、年頭のあいさつを郵便によつて行うわが国民の美しい風習は、明治初年わが国の新式郵便の創設後、施設の普及と利用の一般化につれて、自然に発生したものでありまして、この年賀郵便の数は明示三十八年には約一億一千万通となり、その後漸次増加しまして、昭和十二年には約八億五千万通に達し、その収入額も郵便の総収入額の一割ないし一割二分を占め、郵便事業の重要な財源をなしていたのであります。ところがその後日華事変の勃発等による国民生活の変動に伴いまして、年賀郵便の物数は毎年激減の一途をたどり、昭和十六年からは年賀特別郵便の取扱いが停止されるに至つたのでありますが、終戰後国民生活も漸次明るさをとりもどし、年賀状の差出しも増加する機運にありましたので、昨年末から年賀特別郵便の取扱いを再開したのであります。ところがその利用数は約七千万通にすぎず、またその収入額は郵便の総収入のわずか2%を占めるにすぎなかつたのであります。

 かくのごとき事情にかんがみまして、郵政省におきましては年頭のあいさつを郵便で交換する従来の好ましき風習を助成しますとともに、近来赤字に悩みつつあります郵便事業の収入増をはかりますために、年賀状の差出しを積極的に勧奨いたすべく、くじ引きによりお年玉をつける年賀郵便はがきを発売することとし、このためお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の制定を提案することとした次第であります。以下この法律案の要点につきまして、若干ご説明申しあげます。

 まずお年玉の額につきましては、お年玉の性質にかんがみ、きわめて軽微なものとする趣旨に基きまして、その單価は最高二万円を越えてはならず、またその金額及び価格の総額は、お年玉つき郵便はがきの発行総額の百分の五を越えてはならないことにしたのであります。

 次にお年玉の債権消滅の時効につきましては、お年玉は宝くじなどの当選金品に比べてきわめて軽微なものであり、かつ全国的に広汎多数の金品授受取扱いを行うことを考慮いたしまして、六箇月の短期時効としたのであります。

 なおこの法律は、西欧諸国やわが国におけるいわゆる慈善切手等の発行の例に徹しまして、郵便切手や前に申し上げましたお年玉つきの年賀はがき等に、社会福祉の増進を目的とする事業を行う団体に対する寄付金をつけて発行できるようにするため、必要な事項を規定したのであります。すなわち寄附金を受ける団体に、その選定を公平にいたしますために、郵政大臣はその選定に当りましては必ず郵政審議会に諮つて指定すること、寄附金の交付を受ける団体は、寄附金つきの郵便切手または郵便はがきの発行及び賣りさばきのため、郵政省において特に要した経費を郵政省に納付しなければならないこと等を規定したのであります。何とぞ十分御審議の上、すみやかに御可決あらんことを希望する次第であります。

 次にただいま議題になりました郵便物運送委託法案の提案理由を御説明申し上げます。

 郵便物の取集め、運送及び配達日、郵便業務の一部をなすのでありまして、事業独占の建前上、国においてみずからこれを行うことが一応期待されるのでありますが、国有鉄道及び地方鉄道によつて郵便物を運送する場合のように、当然これらの運送期間に郵便物の運送を委託する必要がある場合、また自動車等を郵便物の運送に使用する場合、もしくは山間僻地における郵便物の取集め、配達の作業のごとく、事業の経済的経営の観点から、民間運送業者等にこれを委託するのを適当とする場合が少くないのであります。

 しかして郵政大臣が郵便物の運送を委託する場合に関する法律といたしましては、鉄道船舶郵便法があります。しかしながら同法はその規定の対象が、地方鉄道法による鉄道運送業者、及び商法による船舶運送業者に限られておりまして、自動車運送業者等その他の運送を行う者に及ばないばかりでなく、運送を委託する場合及び委託する方法等についての規定に欠け、また同法に定められております料金率も、現下の情勢に沿わないのであります。従いまして鉄道、船舶のみならず、自動車等のあらゆる運送機関の利用についても規定するとともに、運送委託の場合、委託の方法及び委託の内容につきましても、早急に規定する必要がありますので、ここに本法律案を提案した次第であります。

 本法律案に規定してあります主要な点につきまして申し上げればおよそ次の通りであります。

 まず第一に郵政大臣が郵便物の運送を他に委託することができる場合の條件を明らかにしたことであります。いかなる場合に委託することができるかと申しますと、委託により業務を運営することが、郵政省の直営とするよりも経済的であり、郵便物の運送上支障がない場合であります。

 第二といたしまして、郵便物の運送を委託する方法を規定いたのであります。運送の委託に契約によることといたしてありまして、しかも契約は競争によることを原則といたしております。しかしながら競争に応ずる者がないなどの理由によりまして、競争契約によることができなかつた場合、あるいは鉄道または軌道を使用する必要がある場合におきましては、当該区間にその数が二以上ないときは、随意契約によることができるように規定いたしてあります。しかして鉄道、軌道その他の一般運送業者が、郵便物を運送する場合における運送料金は、一般には郵便物の運送原価に、公正妥当な利潤を加えた金額を基準とし、その資本金を政府が全額出資する運送業者、及び地方公共団体についてはその事業者の性格上、郵便物の運送原価のみを基準とすることといたしております。なおこの基準の設定にあたりましては、厚生を期するため、運輸大臣があらかじめ郵政大臣に協力して運輸審議会に諮り決定することといたしたのであります。

 第三に、今申し上げたように郵政大臣が契約によろうといたしましても、運送事業を営む者が契約に応じなかつた場合には、郵便物の運送をどうしても確保しなければなりませんから、最後の手段として鉄道、軌道その他特に指定した一般運送業者に対して、郵便物の運送及び運送に関して、最低限度必要な事項を要求できるようにしてあります。しかして郵政大臣の要求に基いて郵便物の運送をし、また施設もしくは役務を提供した運送業者に対しては、前に申し述べました郵便物の運送料金の基準に基いて補償金額を決定する等、正当な補償を行うことといたしてあります。

 第四といたしましては、郵便物の安全、正確、かつ迅速な運送を確保するため、郵便物の運送を行う者に対して、たとえば郵便物の運送中において事故の発生した場合、郵便物の保護その他必要な措置をとらなければならない等、郵便物の取扱い上守るべき義務を規定いたしてあります。

 以上申し上げましたほか、所要の罰則を規定いたしまするとともに、附則におきましてこの法律の施行期日を定めるとともに、この法律施行に際して必要な経過的措置を規定いたしてあります。

 以上、本法律の趣旨及び法案の大要を御説明申し上げた次第でありますが、何とぞ十分御審議の上すみやかに御賛成くださるようお願いたします。

第6回国会衆議院郵政委員会議録第2号10頁(昭和24年11月2日)〔小澤佐重喜郵政大臣発言・発言番号33〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100601022)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。