空港整備法案
参議院 運輸委員会
昭和31年法律第80号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
吉野信次 運輸大臣 昭和31年2月22日空港整備法案につきまして提案理由及びその概要を御説明申し上げます。
航空が政治経済活動を能率化し、機敏迅速をとうとぶ現代の傾向に即応した最もすぐれた交通手段であることは異論のないところでございまして、世界の主要な国々におきましては、いち早く空港の整備に積極的な措置を講じました結果、すでにその建設を終え、航空路網は縦横に張りめぐらされ、航空交通は政治経済活動の一大動脈となっており、国民は多大の便益を享受しております。わが国の国土は、南北約三千キロに及び、ここに数多くの都市が散在しており、これらの諸都市を緊密に結びつけ、政治経済活動を能率化いたしますためには、航空路網を整備する必要がありますことはきわめて明らかでございます。しかしながらわが国におきましては、現在ようやく一部の幹線のみが整備されているにすぎない状態であり、早急に各地の空港を整備拡充することが強く要望されて参っているのでございます。この要請にこたえ、空港の整備をはかりますためには、空港を国または地方公共団体において管理し、この両者の費用負担においてその建設、整備を進めていく体制を確立いたしますことが最も適当であると考えられますので、この趣旨にのっとり、ここに空港整備法案を提出いたした次第でございます。
この法律案の要旨について申し上げますと、第一に航空運送の用に供する公共用飛行場を空港とし、国際航空路線のために使用されますものを第一種空港、主要血国内航空路線のために使用されますものを第二種空港、地方的な運送のために使用されますものを第三種空港と、その性格に従いまして三種類に分け、それぞれ政令で指定することにいたしました。
第二に第一種空港と第二種空港につきましては、運輸大臣が設置管理を行うこととし、第三種空港につきましては、地方公共団体に設置管理の責任を持たせることにいたしまして、空港の管理主体を明確にいたしました。なお第二種空港につきましては、地方的な利害も相当大きいため、将来地方公共団体が管理することを希望して参りましたときに、国が管理権を地方公共団体に移譲する道を開くことにいたしました。
第三に本法律案の骨子をなす空港の建設、整備のための費用の分担に関する規定を設けました。第一種空港につきましては、その利用範囲が国際的な規模にわたり、国の利害に重大な関係を持つ点を考慮いたしまして、全額国庫で負担することといたしましたが、第二種空港と第三種空港につきましては、国と地方との双方の利害に関係がありますため、国と地方公共団体とが費用を分担し合うことにいたしまして、両者の協力のもとに整備を進めることにいたしました。基本的施設の工事の費用につきましては、第二種空港では七割五分、第三種空港では五割を国庫において負担し、その他の付帯施設につきましては、第二種空港で七割五分以内、第三種空港で五割以内の補助を行うこととし、さらに北海道と離島につきましては、これらの地域の開発振興のため、特に国の負担率及び補助率を高めることにいたしました。
その他これらに関連いたしまして必要な規定を設けた次第でございます。
以上が本法律案を提案いたします理由及びその概要でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを希望いたします。
第24回国会衆議院運輸委員会議録第10号3頁(昭和31年2月22日)〔吉野信次運輸大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401067)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。