所得税法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
衆議院 大蔵委員会公聴会
参議院 大蔵委員会公聴会
昭和32年法律第27号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院大蔵委員会・大蔵委員会公聴会
提案理由
池田勇人 大蔵大臣 昭和32年2月13日初めに、所得税法の一部を改正する法律案について、その概要を申し上げます。
所得税につきましては、まず、低額所得者の負担の軽減に留意しながら、税率の累進度の緩和に重点を置いて、大幅な負担の軽減をはかることといたしております。すなわち、基礎控除額を八万円から九万円に、一人目の扶養親族についての扶養控除額を四万円から五万円に引き上げるとともに、給与所得控除については、年収四十万円から八十万円までの給与についても、新たに百分の十の給与所得控除を認め、その最高限度を八万円から十二万円に引き上げることにしているのであります。また、税率につきましては、新たに百分の十の最低税率と百分の七十の最高税率を設けるとともに、各税率の適用される課税所得の最高限度を現
在の五倍ないし七倍に広げまして、税率の累進度を大幅に緩和することとしているのであります。この措置によりまして、租税特別措置法の一部改正において予定されておりまする概算所得控除の廃止を考慮に入れましても、所得税の負担は著しく軽減されることになるのでありまして、夫婦と子供三人の給与所得者に例をとりますと、平年度において、所得税は年収三十万円で六割五分、五十万円で五割程度の軽減となり、また、事業所得者について
も、これとほぼ同程度の軽減となるのであります。
次に、貯蓄の奨励に資するため、生命保険料の控除限度を引き上げることとし、年一万五千円をこえ三万円までの払込保険料についても、その半額に相当する金額を生命保険料控除として控除することとしております。この改正に加えて、別途長期預貯金の利子所得等について特別の配慮をすることによって、減税による所得の増加が貯蓄に向い、健全に経済が発展することを期待しているのであります。
さらに、実情に即した合理的な課税を行うため、配当控除率を調整し、また、資産所得の世帯合算課税の制度を創設するとともに、税制の簡素合理化に資するため、簡易税額表の適用範囲を拡張し、予定納税額が少額の場合には、予定納税の義務がないものとする等の措置をも講ずることとしているのであります。
第26回国会参議院会議録第6号6頁(昭和32年2月13日)〔池田勇人大蔵大臣発言・発言番号13〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102601013)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。