天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案
参議院 風水害対策特別委員会
衆議院 災害地対策特別委員会農林水産等小委員会
参議院 風水害対策特別委員会農林水産小委員会
昭和34年法律第192号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院災害地対策特別委員会・災害地対策特別委員会農林水産等小委員会
- S34.11.9趣旨説明・質疑災害地対策特別委員会 7105
- S34.11.12質疑災害地対策特別委員会 898
- S34.11.13質疑災害地対策特別委員会 9253
- S34.11.14質疑災害地対策特別委員会 10147
- S34.11.16質疑災害地対策特別委員会農林水産等小委員会 1142
- S34.11.17質疑災害地対策特別委員会農林水産等小委員会 295
- S34.11.18質疑災害地対策特別委員会農林水産等小委員会 375
- S34.11.20小委員長報告・質疑災害地対策特別委員会 12195
- S34.11.25質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議災害地対策特別委員会 13207
- S34.11.27委員長報告・修正案・採決(修正)本会議 1294
- S34.12.27附帯決議本会議 1
参議院風水害対策特別委員会・風水害対策特別委員会農林水産小委員会
- S34.11.9趣旨説明風水害対策特別委員会 688
- S34.11.24質疑風水害対策特別委員会 16205
- S34.11.27質疑風水害対策特別委員会 19267
- S34.11.28衆議院修正部分趣旨説明・質疑風水害対策特別委員会農林水産小委員会 1199
- S34.11.30委員長報告・採決本会議 1224
- S34.11.30小委員長報告・討論・採決・附帯決議風水害対策特別委員会 2023
- S34.12.26附帯決議本会議 1
提案理由
福田赳夫 農林大臣 昭和34年11月9日まず、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
この改正法律案の内容のおもなる点を要約いたしますと、次の三点であります。
第一点は、被害農業者の定義に関するものであります。現在、経営資金を借り入れることができる被害農業者及び特別被害農業者は、農作物または繭について被害を受けたものに限られております関係上、家畜または家きんを飼養している農家が被害を受け、畜産物による収入が減少いたしました場合にも被害額及び損失額に算入されないこととなっており、不均衡を生ずる場合もありますので、この点を是正するため、新たに畜産物被害を被害額及び損失額に算入することといたした次第であります。
第二点は、経営資金の使途に関するものであります。現在、経営資金の使途は、種苗、肥料、飼料、薬剤、農機具、薪炭原木、シイタケ、ほだ木、漁具、稚魚、稚貝、餌料、漁業用燃油等の購入資金、炭がまの構築資金、その他農林漁業経営に必要な資金とされておりますが、家畜または家きんの購入資金、小型漁船の建造または取得に必要な資金を貸し出すことができることとする必要がありますので、これを経営資金の使途として追加いたすものであります。
第三点は、本年七月及び八月の豪雨並びに同年八月上旬及び中旬並びに九月の暴風雨により被害を受けました一定区域内の被害農林漁業者に対して貸し出される経営資金について、二つの特例を設けるものであります。
その第一は、貸付限度額の引き上げであります。すなわち、畜産専業農家に家畜または家きんの購入または飼養に必要な資金として貸し付けられる場合及び真珠またはウナギの養殖に必要な資金として貸し付けられる場合は五十万円、果樹栽培をおもな業務とする農家に果樹栽培に必要な資金を含めて貸し付けられる場合及び家畜または家きんの購入または飼養に必要な資金を含めて貸し付けられる場合は三十万円、一般農林漁業者に貸し付けられる場合は二十万円と、それぞれ大幅に貸付限度額を拡大し、もって伊勢湾台風等による被害農林漁業者に対する資金の融通に遺憾のないようにいたしたいと存ずるのであります。
次は、償還期限の延長であります。すなわち、果樹栽培のために必要な資金は、他の資金に比し、かなりの長期を必要といたしますことから、償還期限を延長する必要がありますので、果樹栽培をおもな業務とする農家に果樹栽培に必要な資金を含めて貸し付けられる場合の償還期限を七年とするものであります。
以上が、この法律案を提案いたす理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。
第33回国会衆議院災害地対策特別委員会議録第7号6頁(昭和34年11月9日)〔福田赳夫農林大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、今回の改正を通じ適用範囲の拡大、融資枠の増額等の措置を講じているが、今後更に償還期限の延長、利子率の引下げ等についても根本的な検討を加え、もつて本法運用の適正を期すべきである。これが決議案の案文でございます。ここに申し上げるまでもございませんが、今回の被害の甚大なることにつきましては、農林漁業者等において特にその激しさを見るのであります。これをもちまして、政府においては各般の措置を講じておられるのでありますが、ことに農林漁業者の立ち上がり等のためにつきまして、その融資のワクの拡大、適用範囲の拡大等をやってもらうと同時に、利子率を引き下げ、あるいは償還期限を延長してもらうというようなことは、立ち上がりを容易ならしめるとともに、将来に対する営農を楽ならしむる根本の問題だと思うのであります。従いまして、委員会におきましては、各委員より繰り返し繰り返しこれが要望をいたしたのでありまするが、これがまだ十分に、実現の域に達しておりません。いささか画竜点睛を欠くのうらみがあるのでございますが、政府におきましては、この点にかんがみまして根本的な検討を加えて、もって本法運用の適正を期して、法の趣旨を十全にいたしていただきたい。これが提案の趣旨の概要でございます。
今次災害の地域の広大性と激甚性に鑑み再びかくの如き災害を繰返えさないよう恒久的対策を樹立し、国土の保全と産業の興隆に資し民生の安定を期すべきである。これがため政府は今回の風水害対策諸法律の実施に当り、予算措置並びに機構の整備等に意を用いると共に、特に左記事項につき格段の施策を講じ遺憾なきを期せられたい。
一各種工事の施行に際しては、原形復旧にこだわることなく改良復旧を充分におりこみ再度災害を繰返えさないよう措置するは勿論、過去の慣例的年次別比率にこだわることなく速かに完成すべきである。
二各省に関係のある復旧工事については、その間に有機的連絡をとり計画、施行、工程及び完成期にそごを来たさざるよう万遺憾なきを期すべきである。
三農林水産業並びに公共施設災害の小災害施設復旧につき、農林災害にあっては一個所の工事の対象となる被害個所の間隔五十米を百米に、公共土木にあっては二十米を五十米とし、なお災害関連事業についてもその適用範囲の拡大を図るべきである。
四除塩事業の助成に当っては、塩分を含んだ被害わらの処分に必要な経費を補助の対象とすべきである。
五小型漁船の建造に関する特別措置については、補助の対象及び条件等につき実情に即し適切な措置を講じ、もって被害漁民の救済に万全を図るべきである。
六農業共済組合及び同連合会の行う任意共済事業は極めて多くの問題点を有しているから、政府は速かに根本的な検討を行い確固たる方策を樹立すべきである。内容は以上の通りであります。これが説明は省略いたします。本案を委員会の決議とすることに御異議ございませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103301019)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。