都市計画法案
参議院 建設委員会
昭和43年法律第100号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会・建設委員会農林水産委員会連合審査会
- S42.7.14趣旨説明・質疑本会議 3959
- S42.7.19趣旨説明建設委員会 24171
- S43.3.22質疑建設委員会 898
- S43.3.27質疑建設委員会 940
- S43.4.3質疑建設委員会 10133
- S43.4.4質疑建設委員会 1158
- S43.4.5質疑建設委員会 12145
- S43.4.10質疑建設委員会 1330
- S43.4.11参考人招致建設委員会 1487
- S43.4.12質疑建設委員会 15119
- S43.4.17質疑建設委員会 16108
- S43.4.18質疑建設委員会農林水産委員会連合審査会 1173
- S43.4.19質疑・修正案・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議建設委員会 1742
- S43.4.19委員長報告・修正案・討論・採決(修正)・附帯決議本会議 2659
参議院建設委員会・建設、農林水産委員会連合審査会
- S43.4.23趣旨説明・議案(衆議院修正部分)建設委員会 14148
- S43.4.25補足説明建設委員会 15122
- S43.5.7質疑建設委員会 1671
- S43.5.9質疑建設委員会 1771
- S43.5.10質疑建設、農林水産委員会連合審査会 1151
- S43.5.14質疑建設委員会 1890
- S43.5.15参考人招致建設委員会 1931
- S43.5.16質疑・討論・採決・附帯決議建設委員会 20184
- S43.5.17委員長報告・討論・採決本会議 2279
- S43.6.3附帯決議本会議 1
提案理由
西村英一 建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和42年7月14日都市計画法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
近年における人口及び産業の都市集中に伴い、都市及びその周辺の地域における市街地の無秩序な拡散が、公害の発生等都市環境の悪化と公共投資の非効率化の弊害を生ずるに至っており、この際、これらの弊害を除去し、都市の健全な発展と秩序ある整備をはかるための対策を確立することが緊要の課題となっております。
現行の都市計画法は、大正八年に制定されて以来半世紀を経てまいりましたが、その内容は、もはや昨今の都市の問題に十分に対処することができないものとなっております。すなわち、都市の秩序ある発展をはかるための総合的な土地利用計画の確立、都市計画における広域性及び総合性の確保、国と地方公共団体間の事務配分と都市計画の決定手続の合理化等、新しい時代の要請に応じた新しい都市計画の制度を早急に確立することが必要となってきたのであります。
今回、これらの諸点について十分な検討を加え、都市計画の制度を全面的に改革し、もって現下の要請にこたえることとした次第であります。
以上がこの法律案の趣旨でありますが、次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、都市計画区域は、必ずしも市町村の行政区域にとらわれず、都市の実態及び将来の計画を勘案して、一体の都市として整備、開発及び保全する必要がある区域を定むることができることといたしました。
指定の手続としては、都道府県知事が建設大臣の認可を受けて指定することとし、特に必要がある場合には、建設大臣が二以上の都府県にわたって都市計画区域を指定することができることといたしました。
第二に、都市計画の内容として、用途地域、その他の地域地区、道路、その他の都市施設及び土地区画整理事業、その他の市街地開発事業を定むることとするほか、新たに市街化区域と市街化調整区域の区分を定めることといたしました。すなわち、優先的かつ計画的に市街化をはかるべき区域を市街化区域とし、市街化を抑制すべき区域を市街化調整区域とし、都市計画区域をこれらの両区域に区分することにより、秩序ある市街地の形成をはかることといたしております。
第三に、都市計画の決定主体につきまして、広域的見地から決定すべき事項、または根幹的な重要な事項に関する都市計画は都道府県知事が、その他の事項に関する都市計画は市町村が決定することといたしました。この場合、市町村は都道府県知事の承認を要することとする等により、都市計画の一体性を確保することといたしております。また、都道府県知事が都市計画を決定するに際し、一定の場合について建設大臣の認可を受くべきこと、必要がある場合における建設大臣の指示等を規定することにより、国の立場から必要な調整をはかることができることといたしました。
なお、二以上の都府県の区域にわたる都市計画区域にかかる都市計画は建設大臣が決定することといたしております。
第四に、開発許可の制度を創設し、市街化区域または市街化調整区域内において開発行為をしようとする者は、あらかじめ都道府県知事の許可を受けなければならないものといたしました。この場合、良好な市街地が形成されるような一定水準の道路、下水道等の都市施設を備えたものでなければならない等の要件を規定するとともに、市街化調整区域内につきましては、さらにその区域内に立地することが支障なく、またはやむを得ない行為に限り許可することといたしました。
なお、市街化区域及び市街化調整区域の区分及び開発許可制度は、当分の間、大都市及びその周辺等の区域以外の都市計画区域については適用しないものといたしております。
第五に、都市計画施設または市街地開発事業の区域については、一定の建築物の建築を規制することとし、特に重要な都市計画施設等の区域については、建築を許可しないことができることとする反面、土地所有者の申し出により土地を買い取る制度を定めております。
第六に、都市計画事業は、市町村が都道府県知事の認可を受けて施行することを原則とし、一定の場合には都道府県、国の機関、または民間の者が認可を受けて施行することができることとし、この場合には、土地等の収用または使用をすることができることといたしました。
第七に、この法律により権限に属させられた事項及び都市計画に関する事項を調査審議するため、建設省に都市計画中央審議会を、都道府県に都市計画地方審議会を置くこととしたほか、開発許可にかかる不服審査を処理する機関として、都道府県に開発審査会を置くことにいたしました。
第八に、農地法の一部を改正し、市街化区域内の農地等については、農地法に基づく農地転用の許可等を要しないことといたしました。
第九に、この法律の施行に伴い必要な事項につきましては、別に法律で定むることといたしておりますが、開発許可制度を創設いたしましたこととの関連におきまして、本法により住宅地造成事業に関する法律を廃止することといたしました。
以上がこの法律案の趣旨であります。(拍手)
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都市計画法案(内閣提出)の趣旨説明に対す
る質疑
第55回国会衆議院会議録第39号1頁(昭和42年7月14日)〔西村英一建設大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
近年における都市への人口、産業の集中は激烈をきわめ、これに伴い都市内、特に大都市における土地需給のアンバランスはますますひどくなり、無秩序な市街化の現象及び都市機能維持のために絶対必要な各種都市施設用地の確保の困難性等々の現状にかんがみ、ただいま議決されました都市計画法案を施行することにより、市街化区域における土地の適正利用、さらには、市街化調整区域におけるスプロール化の防止等を強力にはかろうとすることは、質疑応答において各委員ともに御承知のとおりであります。また補足すべき必要規定は、さきの修正にて補われたのであります。しかし、本都市計画法案をより充実させ、実効ある法律とするために、政府は、法の施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきことを強く要望してやまない次第であります。その第一点は、地価の抑制に資するため、すみやかに地価の公示制度を実施するとともに、宅地の大量にしてかつ計画的な供給措置を講ずることであります。第二点は、市街化区域内において、市街地としての環境が整備されるに至らない地域にある農地については、固定資産税等の課税にあたっては、土地所有者の税の負担が増加しないように配慮し、農業経営の継続にできるだけ支障を及ぼさないよう所要の措置を講ずることであります。第三点は、市街化区域内において行なう都市計画事業の推進をはかるため、地方債については特別に配慮することであります。第四点は、都市計画の策定にあたっては、地方自治のたてまえを尊重し、住民の意思が反映されるよう配慮するとともに、住民の都市計画に対する自発的協力を促す措置を講ずることであります。以上が都市計画法案に対する附帯決議案の趣旨でありますが、委員各位の御賛成をお願いして趣旨の説明を終わります。—————————————都市計画法案に対する附帯決議(案)政府は、都市計画法の施行に当たり、左の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一地価の抑制に資するため、すみやかに、地価公示制度の実施、宅地の大量かつ計画的な供給等の措置を講ずること。
二市街化区域内において、市街地としての環境が整備されるに至らない地域に存する農地については、固定資産税等の課税にあたり、土地所有者の税負担が増加しないよう配慮する等農業経営の継続に支障を及ぼさないよう所要の措置を講ずること。
三市街化区域内において行なう都市計画事業の推進を図るため、地方債について特別の配慮をすること。
四都市計画の策定にあたつては、地方自治の建前を尊重し、住民の意志が反映されるよう配慮する等住民の自発的な協力を促す措置を講ずること。
政府は、都市計画法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一現下の都市化現象に対処し、国土の均衡ある発展を図りつつ適正な都市計画を樹立するため、すみやかに全国総合開発計画を改定し、国土全体にわたる総合的な開発、利用及び保全に関する計画を確立すること。
一市街化区域及び市街化調整区域を定めるに当っては、市街化と農業との調整を図るため、農業関係機関等の意志が充分に反映されるよう所要の措置を講ずること。
一市街化区域は、必要な範囲に止めるとともに、集団的優良農地は原則として含ましめないよう指導すること。なお、当該区域における開発行為の許可を要しない面積の基準を極力引き下げるとともに、開発許可を要するものについては、その許可のあったことを証する書面を農地転用届出書に添付するよう措置すること。
一市街化区域内の農家で、離農ならびに他の地域に移住して農業を継続しようとする者に対しては、農業関係機関等を活用して健全かつ安定した就業の方途ならびに代替地のあっせん、取得等について遺憾なき措置を講ずること。
一市街化区域内の農地転用に際しての土地改良費分担金の確保ならびに市街化に伴うかんがい用水の汚濁の防止等に万全を期すること。
一市街化区域にある未利用の土地については、土地基金を拡充し極力これを買い上げ、公共用地の確保に努めるとともに、公共住宅の建設を促進すること。
一市街化区域の優先的かつ計画的な市街化を促進するため、当該区域内において行なわれる都市計画事業に関し、国の助成の強化等地方公共団体の財源充実のため格段の措置を講ずること。
一市街化区域内の農地については、固定資産税等において過重な税負担をきたさないよう適切な措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105501152)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。