石炭鉱害賠償担保等臨時措置法の一部を改正する法律案
参議院 石炭対策特別委員会
昭和43年法律第51号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院石炭対策特別委員会
- S43.4.3趣旨説明石炭対策特別委員会 648
- S43.4.17質疑石炭対策特別委員会 984
- S43.4.18質疑石炭対策特別委員会 10154
- S43.4.23質疑・修正案趣旨説明・修正案・採決(修正)・附帯決議石炭対策特別委員会 1179
- S43.4.25修正案・委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 2856
参議院石炭対策特別委員会
- S43.4.10趣旨説明石炭対策特別委員会 416
- S43.5.8補足説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑・議案(衆議院修正部分)石炭対策特別委員会 657
- S43.5.10質疑・採決・附帯決議石炭対策特別委員会 778
- S43.5.13委員長報告・附帯決議・採決本会議 2035
提案理由
椎名悦三郎 通商産業大臣 昭和43年4月3日石炭鉱害賠償担保等臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
現在、石炭鉱業及び亜炭鉱業による残存鉱害量は、膨大な額に達しており、国土の保全、民生の安定の見地から深刻な問題となっております。このような事態にかんがみ、政府は、従来から、一方において鉱害基金を設け鉱害賠償担保の積み立て及び鉱害賠償資金の融資等を行なわせるとともに、他方において九州、山口、東海及び常磐の鉱害が多発している四地域に鉱害復旧事業団を設け鉱害復旧事業を行なわせて、鋭意鉱害の早期処理につとめてまいったのであります。
しかしながら、石炭鉱山の相次ぐ閉山とともに、無資力鉱害が激増する等鉱害問題は一そう深刻化しているのが実情であります。このため、総合的かつ強力な鉱害処理体制を確立するとともに、鉱害賠償に関する紛争を迅速かつ円滑に解決するための裁定制度を設ける必要があり、今回、石炭鉱害賠償担保等臨時措置法の一部を改正する法律案を提案した次第であります。
次にこの法律案の要旨について御説明いたします。
第一は、鉱害基金と鉱害復旧事業団を統合して石炭鉱害事業団とすることとし、新事業団は、現在鉱害基金が行なっている鉱害賠償の担保の管理及び鉱害賠償資金等の融資の業務と現在鉱害復旧事業団が行なっている鉱害の計画的な復旧に関する業務を総合的に行なうことといたしております。
第二は、鉱害の賠償に関する紛争が生じ鉱害復旧の促進のためその解決が必要な場合等においては、地方鉱業協議会の裁定を行なうことができることといたしております。また、これらに伴い臨時石炭鉱害復旧法その他の関連法律について所要の改正を行なうことといたしております。
以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。
何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第58回国会衆議院石炭対策特別委員会議録第6号4頁(昭和43年4月3日)〔椎名悦三郎通商産業大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
現在、石炭鉱害の問題は、終閉山にともなう無資力鉱害の激増、膨大な鉱害量の残存等によりますます深刻化している実情である。よつて政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一鉱害復旧の計画的促進を図るため、鉱害量を適確に把握するとともに、早急に長期計画を策定し、その鉱害の処理については石炭鉱業審議会の答申にそつてその実現に努力すること。
二鉱害の総合的かつ急速な復旧並びに金銭賠償の円滑化を図るため強力な統一賠償機関を設けること。
三鉱害紛争の裁定については、制度創設の趣旨にかんがみ現実の事態に十分対応しうるよう運用すること。
四鉱害復旧評議員会の運営については、その性格上、鉱害被害者の意見が十分反映されるよう配慮すること。
五鉱害復旧に関し地方公共団体の負担軽減をはかるとともに上水道の国庫補助率及び賠償義務者が納付する賦課金について十分検討すること。
六すでに、処理された鉱害地区の現状にかんがみ、必要に応じその再復旧等について検討すること。
七石炭鉱害事業団の発足に当たつては、職員の身分、労働条件等に不利益を生じないよう十分な対策を講ずること。
石炭鉱害の問題は膨大なる残存鉱害量に加えて、終閉山に伴う無資力鉱害の激増を見、益々深刻化している現状にかんがみ、政府は本法施行に当り、鉱害量を適確に把握して、早急に長期計画を策定し、鉱害復旧の計画的実施を強化するとともに併せて産炭地域の振興を積極的に推進し、以て国土の保全と民生の安定に万全を期すべきである。右決議する。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105801098)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。