海上運送法の一部を改正する法律案
衆議院 運輸委員会
昭和45年法律第113号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
橋本登美三郎 運輸大臣 昭和45年3月27日ただいま、議題となりました海上運送法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
わが国の旅客船による国内輸送は、離島住民の足としては申すまでもなく、一般の交通機関として、また、国民の観光の手段としても重要な役割りを果たしており、使用される船舶も年々近代化され、船型の大型化、高速化がはかられる等発展の一途をたどっております。
このような輸送の実態の変化に伴ないまして自動車航送船を含めた旅客船による輸送の安全の確保に関する事業者の責任はますます重大なものとなってきております。しかるに、現行法では、旅客輸送の安全を確保するための事業者の体制については明確な規定がありませんので、事故防止対策に万全を期するため、旅客輸送の安全の確保について事業者の責任体制に関する規定を設けるとともに、旅客の安全を害するおそれのある行為を禁止する等の措置を講ずる必要がございます。
以上の趣旨によりこの法律案を提出する次第でございます。
次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
改正の第一点は、旅客定期航路事業等の免許基準の改正でございます。旅客定期航路事業者が事業を開始するにあたり、旅客の輸送の安全を確保させるため、新たに運航管理の体制、輸送施設の管理運営の方法等事業の計画が適切であるかどうか、また、港湾以外の海上における船舶交通の安全に支障を生ずるおそれがないかどうかを判断することとし、これらを免許基準に追加するものでございます。
改正の第二点は、旅客定期航路事業者等に対し、運航管理規程の作成を義務づけることでございます。運航管理規程には、運航管理者の選任等運航管理の組織並びに実施の基準及びその手続その他輸送の安全を確保するため事業者及び従業員が順守すべき事項を、各航路の実情に応じ具体的に定めさせることとし、輸送の安全の確保に関する事業者の体制づくりをさせる所存でございます。なお、運輸大臣は、運航管理規程の変更または運航管理者の解任を命ずることができることとしております。
改正の第三点は、輸送の安全の確保に関し、運輸大臣は、旅客輸送の安全を阻害している事実があると認めるときは、事業者に対し、輸送施設の改善、事業計画の変更等必要な措置をとるべきことを命ずることができることとするものでございます。
改正の第四点は、操舵設備をみだりに操作する等旅客の安全を害するおそれのある行為を禁止することでございます。
以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
第63回国会衆議院運輸委員会議録第12号11頁(昭和45年3月27日)〔橋本登美三郎運輸大臣発言・発言番号94〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106301097)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。