林業種苗法案
衆議院 農林水産委員会
昭和45年法律第89号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院農林水産委員会
- S45.3.26趣旨説明・補足説明・質疑農林水産委員会 616
- S45.4.14質疑農林水産委員会 10160
- S45.4.16採決農林水産委員会 115
- S45.4.17採決・委員長報告本会議 1266
衆議院農林水産委員会
- S45.5.12趣旨説明・補足説明・質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 27117
- S45.5.12委員長報告・採決・附帯決議本会議 2737
提案理由
倉石忠雄 農林大臣 昭和45年3月26日林業種苗法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
林業総生産の増大と林業の安定的発展をはかるためには、優良な林業種苗による造林を進めることが必須の要件でありますが、特に、最近においては国内林業生産の停滞と外材輸入の増大に対処して国内林業生産力の増強をはかることが強く要請されており、この一環として優良な林業種苗による適正かつ円滑な造林の推進を確保することが急務となっております。
また、現行法が昭和十四年に制定されましてからすでに三十年余を経過し、その間に林業種苗の生産、流通の状況、造林の実施状況その他林業種苗を取り巻く諸事情は、著しい変化をみているのであります。すなわち、林業種苗は産地の表示のないまま取引されるのが通例でありましたため、最近における造林地の奥地化、種苗流通圏の広域化等に伴い、産地の明らかでない苗木が遠隔の環境不適地に植栽され、あるいは不良な種苗が造林に供される等によって、少なからぬ地域において幼齢結実、樹木の成育不良、凍害の多発等の事態が発生しております。
そこで、このような事態を防止する措置を緊急に講じ、優良な林業種苗の質量両面の供給を確保する必要がありますので、現行林業種苗法を全面的に改め、林業種苗についての優良な採取源の整備、生産事業者の登録、配布する種苗への産地の表示の義務づけ等の措置を内容とする林業種苗法の制定を行なうこととし、この法律案を提出した次第であります。
以下この法律案の主要な内容について御説明申し上げます。
第一に、配布用の優良な種穂の採取に適する林分を指定採取源として整備し、その適切な保護管理をはかることとしております。
第二に、種苗の生産事業者について、都道府県知事の登録を受けなければならないこととし、この登録は、都道府県知事による種苗の生産、流通等に関する講習会の受講を要件としております。
第三に、生産事業者及び配布事業者は、配布する種苗にその産地その他必要な事項を表示しなければならないこととしております。
第四に、都道府県知事による種穂の採取時期の指定及び不良な種穂の採取禁止、農林大臣による種苗の配布区域の指定並びに種苗の輸出入につき一定の事態が生ずる場合に政府が所要の措置を講ずべきことの規定を設けております。
以上のほか、優良な種苗の供給の確保及び普及をはかるための国及び都道府県の監督、指導その他の援助について定めております。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決いただきますようお願いいたします。
第63回国会参議院農林水産委員会会議録第6号2頁(昭和45年3月26日)〔倉石忠雄農林大臣発言・発言番号12〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行にあたり、特に左記事項に留意して運用の万全を期すべきである。記
一最近の苗畑面積の減少傾向にかんがみ、苗畑経営の安定を図るようこれが育成助長の方途を講ずること。
二林業種苗の需給の安定を図るため、需給調整の体制を強化するとともに苗木価格の安定に努めること。
三木材需要増大の動向にかんがみ、当面外材輸入の適正円滑化に努めるとともに、国産材供給の施策を一層強化するため、林道その他林業の生産基盤の整備を促進し、特に民有林造林事業を推進するため造林体制の整備充実につき検討すること。
四農山村における優秀な林業労働力の維持確保をはかるため、各種社会保障制度の適用等がうけられるよう雇用の安定、労働条件の改善等について必要な措置を講ずること。
五林木の幼令結実及び凍害の対策について、検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106301101)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。