総合研究開発機構法案
参議院 商工委員会
昭和48年法律第51号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S48.3.7趣旨説明商工委員会 7194
- S48.5.8質疑商工委員会 22151
- S48.5.9質疑商工委員会 23239
- S48.5.30質疑商工委員会 25209
- S48.6.1参考人招致・質疑商工委員会 2689
- S48.6.5修正案・修正案趣旨説明・附帯決議・採決(修正)商工委員会 27164
- S48.6.12委員長報告・修正案・採決(修正)・附帯決議本会議 4225
参議院商工委員会
- S48.6.14趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・補足説明・議案(衆議院修正部分)商工委員会 12196
- S48.7.3参考人招致・質疑商工委員会 16122
- S48.7.5質疑・附帯決議・採決商工委員会 17215
- S48.7.6採決・委員長報告本会議 2619
- S48.7.13附帯決議本会議 2933
提案理由
小坂善太郎 経済企画庁長官 昭和48年3月7日ただいま議題となりました総合研究開発機構法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
今日の経済社会は、環境問題、都市問題をはじめ、複雑かつ、広範な諸問題に直面しております。戦後、国民のたゆまざる努力によって驚異的な経済成長を遂げたわが国が、今後、一そうの発展をはかり、国民生活の向上を期するためには、わが国が直面するこれらの広範な諸問題を解明し、新たな方途を探究することが必要であります。わが国は、社会科学、自然科学等の個々の学問分野においては、世界的な水準にあると考えられますが、複雑かつ、広範な現代社会の諸問題を解明するため、これら諸科学における専門知識を結集して行なわれることが必要な総合的な研究開発については、まだその緒についたばかりであります。
近年、民間において、こうした大きな課題を総合的に解明するための新しい手法の研究を行なう組織が生まれてきております。また、政府といたしましても、かねてから、関係各省庁におけるこの種の調査研究等を強力に実施してきたところでありますが、多領域にわたる総合的な研究開発を効率的に実施するための体制の不備、研究開発のための資金や人材の養成不足、良好な研究環境に恵まれないこと等総合的な研究開発体制は必ずしも十分であるとはいえません。
この法律案は、このような現状にかんがみ、現代社会の広範な諸問題を全国民的な課題として取り上げ、民間研究機関の活用及び助成をはかりつつ、自主的な立場から、総合的な研究開発を推進する機関として、総合研究開発機構を設立しようとするものであります。
次に、この法案の要旨について、御説明申し上げます。
まず第一に、総合研究開発機構の設立につきましては、総合的な研究開発について識見を有する者が発起人となって、内閣総理大臣に設立の認可申請を行なうものとし、内閣総理大臣は、その申請の内容が一定の要件に適合すると認めるときは、一を限り、設立を認可することとなっております。
第二に、総合研究開発機構の資本金は、官民の出資によって構成されることとなっており、政府は、昭和四十八年度予算案におきまして三十億円の出資を計上しております。
第三に、総合研究開発機構の役員について規定し、その選任には内閣総理大臣の認可を要することといたしております。また事業計画等機構の運営に関する重要事項を審議する機関として、研究評議会を置くこととしております。
第四に、総合研究開発機構の行なう業務は、次のとおりであります。その一は、総合的な研究開発を実施し、助成することであります。その二は、総合的な研究開発に関する情報を収集整理し、各方面の利用に供することであります。その三は、総合的な研究開発に関する研究者に対する研修及び総合的な研究開発の企画調整に当たる者の養成を行なうことであります。その四は、研究施設その他の施設を研究者の利用に供することであります。さらに、他の研究機関との提携、交流等の業務を行なうこととしております。
その他、総合研究開発機構の財務及び会計に関する規定、機構に対する監督に関する規定等を定めるとともに、関係法律に所要の改正を行なうこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。
第71回国会衆議院商工委員会議録第7号12頁(昭和48年3月7日)〔小坂善太郎経済企画庁長官発言・発言番号68〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行にあたり、次の諸点について万全の措置を講ずべきである。
一機構に対する民間出資者が特定の企業、団体にかたよることのないよう指導するとともに、機構の役員及び研究評議員の人選については、機構の中立性が確保されるよう、慎重を期すること。
二機構における有能な人材の結集体制を確立するため、研究者の身分、処遇等について定款その他により明確にさせるとともに、研究者の待遇及び海外との交流、研究環境並びに機構の地方組織等について適切な指導援助に努めること。
三民間のシンクタンクが機構の目的に準じた趣旨のもとに健全な発展を遂げるよう、諸般の適切な施策を講ずること。
四附則第四条の規定による検討は、五年をこえない期間ごとに行なうこととし、機構に対する出資のあり方、機構の機能及び研究開発の課題等に重点をおくこと。
政府は、本法施行にあたり、次の諸点について努力すべきである。
一機構に対する民間出資者が特定の企業、団体にかたよることのないよう指導するとともに、機構の役員及び研究評議員の人選並びに機構の運営については、機構の中立性、独立性が確保されるよう慎重を期すること。
一機構の運営にあたつては、研究評議会の審議結果が十分反映されるよう指導するとともに、機構が実施した研究開発の成果が国の政策に積極的に活用、利用されるよう努めること。
一機構が実施する業務の分野及び範囲並びに人材の確保等については、民間シンクタンクと競合せぬよう十分調整すること。
一機構に結集する研究者の身分、待遇等については、十分な優遇措置が講ぜられるよう指導援助するとともに、これを定款その他により明確化させるよう努めること。
一機構が巨額の資金を運用することにかんがみ、その事務職員については、有能な人材を定数的にも十分確保し、いやしくも経理面で疑惑を生ぜしめないよう指導すること。
一知的生産物に対する法的保護、シンクタンクに対する寄附金に関する税法上の優遇措置等シンクタンク成立のための基盤整備について早急に検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101057)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。