奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 建設委員会
昭和59年法律第10号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会
- S59.3.9趣旨説明建設委員会 3196
- S59.3.23質疑・附帯決議・採決建設委員会 4390
- S59.3.27採決・委員長報告・附帯決議本会議 1133
参議院建設委員会
- S59.3.27趣旨説明建設委員会 228
- S59.3.31質疑・採決・附帯決議建設委員会 3223
- S59.3.31附帯決議・委員長報告・採決本会議 1036
提案理由
稻村佐近四郎 国土庁長官・北海道開発庁長官 昭和59年3月9日ただいま議題となりました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
奄美群島につきましては、昭和二十八年の本土復帰以来、特別措置法のもと、各般の事業を実施し、これにより奄美群島の基礎条件の改善とその振興開発を図ってまいったところであります。
しかしながら、奄美群島をめぐる諸条件は依然として厳しく、なお本土との間に格差が存すると考えられます。今後、その格差の是正を図り、国土の均衡ある利用を推進するためにも、奄美群島の特性とその発展可能性を生かし、積極的に社会基盤の整備と地域産業の振興を進める必要があります。
このような見地から、現行の振興開発特別措置法の有効期限を五カ年延長することにより、新たに総合的な振興開発計画を策定し、これに基づく事業を推進する等特別措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。
また、小笠原諸島につきましては、昭和四十三年の本土復帰以来、特別措置法のもと、各般の事業を実施し、その成果を上げてまいったところでありますが、本土から極めて隔絶した外海離島であるといつ自然的条件等のため、人口の定着、産業の育成等が十分には達成されていないと考えられます。
このような見地から、現行の振興特別措置法の有効期限を五カ年延長することにより振興計画を改定し、これに基づく事業を推進する等特別の措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。
以上が、この法律案を提出する理由であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
まず、奄美群島振興開発特別措置法の一部改正につきましては、第一に、この法律の有効期限を昭和六十四年三月三十一日まで五カ年間延長し、新たに昭和五十九年度を初年度とする五カ年の奄美群島振興開発計画を策定することとしております。
第二に、奄美群島振興開発基金について、役員の任期を二年とするとともに、内閣総理大臣及び大蔵大臣に提出する事業報告書に監事の意見をつけることとしております。
次に、小笠原諸島振興特別措置法の一部改正につきましては、法律の有効期限を昭和六十四年三月三十一日まで五カ年間延長し、小笠原諸島振興計画の計画期間も現行法の五カ年から十カ年に延長しております。
以上が、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第101回国会衆議院建設委員会議録第3号29頁(昭和59年3月9日)〔稻村佐近四郎国土庁長官発言・発言番号194〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれては十分御承知のとおりでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行にあたり、次の事項について、適切な措置を推進し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一奄美群島振興開発計画の策定及び小笠原諸島振興計画の改定にあたっては、地元市町村の意向を十分に尊重するとともに、今後も各事業量の確保及び補助率、補助単価、補助採択基準等について、市町村の財政状況、当該市町村の就労構造にかんがみ、特段の配慮をはらうこと。
二奄美群島における産業の振興に資するため、農業技術研究施設、観光施設、島内道路整備、大島紬産業育成策等について、特段の配慮をはらうとともに、奄美群島振興開発基金の拡充に努めること。また、小笠原諸島における産業の振興に資するため、農漁業施設、観光施設の整備及び本土との交通機関の整備等について特段の配慮をはらうこと。
三奄美群島及び小笠原諸島の住民生活の安定、向上のために、医療施設及び医療従事者の拡充、文教施設、児童福祉施設、老人福祉施設、下水道施設等の整備促進、気象観測体制の充実に努めること。
四硫黄島に対する帰島及び開発問題については、関係者の意向を参酌するよう努めるとともに、速やかに結論を出し、所要の対策を講ずるよう配慮すること。
政府は、本法の施行にあたり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一奄美群島振興開発計画の策定及び小笠原諸島振興計画の改定にあたっては、地元の意向を十分反映させるとともに、事業の実施については、事業量の確保及び補助率、補助単価、補助採択基準等の弾力的な運用に努めること。
二奄美群島における産業の振興を図るため、観光、大島紬等の産業育成と農業基盤、農業技術研究施設、漁港、道路等の整備を強力に推進するとともに、奄美群島振興開発基金の充実に努めること。また、小笠原諸島については、農漁業の生産・流通体制、観光レクリエーション施設の整備を推進するとともに、本土との交通機関の整備に特段の配慮を払うこと。
三奄美群島及び小笠原諸島の住民生活の安定、向上を図るため、立ち遅れている医療施設及び医療従事者の拡充、文教施設、児童福祉施設、老人福祉施設、下水道施設、交通通信施設等の整備を積極的に推進するとともに、気象観測体制の充実に努めること。
四硫黄島については、旧島民の帰島及び復興・開発問題について関係者の意向を参酌するよう努めるとともに、早急に将来の基本的方向を明確にし、遺骨収集、不発弾処理等の解決を含め適切な対策を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110101016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。