放送法及び電波法の一部を改正する法律案
参議院 逓信委員会
平成元年法律第55号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院逓信委員会
- H1.5.24趣旨説明逓信委員会 4266
- H1.5.25質疑・採決・修正案趣旨説明・附帯決議・修正案逓信委員会 5230
- H1.6.9委員長報告・採決・附帯決議本会議 2057
参議院逓信委員会
- H1.6.16趣旨説明逓信委員会 4255
- H1.6.20趣旨説明・質疑逓信委員会 5222
- H1.6.22質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案逓信委員会 6153
- H1.6.22附帯決議・採決・委員長報告本会議 1783
提案理由
片岡清一 郵政大臣 平成元年5月24日放送法及び電波法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
人工衛星の無線局により行われる放送の円滑な実施に資するため、受託放送事業者及び委託放送事業者に関し所要の措置を講ずるとともに、受託国内放送をする無線局の免許に関する規定を整備し、あわせて、放送番組の収集、保管等の業務を行う法人に関し所要の措置を定めるほか、日本放送協会の業務の委託等に関する規定を整備しようとするものであります。
次に、法律案の概要を申し上げます。
まず、放送法の一部改正の内容でありますが、その第一は、日本放送協会に関する事項についてであります。
日本放送協会は、一定の業務については、みずから定める基準に従う場合に限り、その業務の一部を委託することができることとしております。また、監事は、その職務を行うため必要があるときは、子会社に対し、営業の報告を求めることができることとし、子会社が遅滞なく報告を行わない等のときは、報告を求めた事項に関し子会社の業務及び財産の状況を調査することができることとしております。
第二は、受託放送事業者に関する事項についてであります。
受託放送事業者は、委託放送事業者から、その放送番組について放送の委託の申し込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならないこととしております。また、受託放送役務の提供条件について一定の提供条件を定め、その実施前に、郵政大臣に届け出なければならないこととするとともに、郵政大臣は、その届け出られた提供条件が委託放送業務の運営を阻害していると認めるときは、受託放送事業者に対し、当該提供条件を変更すべきことを命ずることができることとしております。
第三は、委託放送事業者に関する事項についてであります。
委託放送業務を行おうとする者は、一定の基準に適合していることについて郵政大臣の認定を受けなければならないこととしております。また、郵政大臣は、委託放送事業者がこの法律またはこの法律に基づく命令もしくは処分に違反したときは、三カ月以内の期間を定めて委託放送業務の停止を命ずることができることとし、委託放送事業者が当該命令に従わない等のときは、委託放送業務の認定を取り消すことができることとしております。
第四は、放送番組センターに関する事項についてであります。
郵政大臣は、放送の健全な発達を図ることを目的として設立された公益法人であって、放送番組を収集し、保管し、及び公衆に視聴させること等の業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、全国に一を限って、放送番組センターとして指定することができることとしております。また、放送番組センターは、放送事業者に対し、放送番組センターが放送番組の収集に必要な限度において定める基準及び方法に従い、放送番組に関する情報の提出を求めることができることとしております。
その他所要の規定の整備を行うこととしております。
次に、電波法の一部改正の内容についてでありますが、これは、受託国内放送をする無線局に関する事項でありまして、受託国内放送をする無線局の免許を与えない事由を定めることその他所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律は、平成元年十月一日から施行することとしておりますが、放送番組センターに関する放送法の改正規定等については公布の日から、日本放送協会の監事に関する放送法の改正規定については公布の日から起算して三十日を経過した日から施行することとしております。
以上が、この法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げる次第でございます。
第114回国会衆議院逓信委員会議録第4号34頁(平成元年5月24日)〔片岡清一郵政大臣発言・発言番号264〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。放送法及び電波法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、一本法の施行に当たり、次の各項に留意して、その実施に努めるべきである。
一通信衛星を利用する新たな放送サービスについては、国民の意向を十分反映するとともに、放送事業者の放送番組編集の自由を最大限に尊重すること。
一通信衛星を利用する新たな放送サービス事業の認定に当たっては、公平かつ透明性を確保し、マスメディアの集中排除に努めること。
一技術革新の成果を実用化するに当たっては、国民のニーズに沿って進めるとともに、技術基準の策定に際しては、慎重かつ十分な検討を行うこと。
一放送ニューメディアの発達による放送の将来像を明確にし、国会審議等広く国民の意見を踏まえ、放送法の抜本改正及びサービスの多様化と質的向上を図るため、制度の適時適切な見直しに取り組むこと。
一日本放送協会の業務委託基準については、協会の自主性を確保すること。
一放送番組センターの運営については、放送事業者の自主性を損なうことがないよう配慮するとともに、センターの円滑な運営に資するため、財政の支援措置を講ずること。以上のとおりであります。この附帯決議案は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合の四派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑の動向等を参酌して作成されたものでありますから、各項目についての説明を省かせていただきます。
政府は本法の施行に当たり、次の各項の実施に努めるべきである。
一通信衛星を利用して放送を行う委託放送事業者の認定に当たっては、マス・メディア集中排除原則に配意しつつ、公正かつ公平に行われるようにするとともに、委託放送事業者の放送番組編集の自由が最大限確保されるようにすること。
一通信衛星を利用する放送サービスについては、衛星放送、地上放送との調和ある発展に配慮すること。
一ニューメディアの進展等による通信、放送サービスの多様化、高度化に対処するため、国会審議等広く国民の意向を踏まえて、長期的展望に立った新たな放送制度の在り方について検討を進めること。
一日本放送協会が策定する業務委託基準について、良質な番組の提供等公共放送としての日本放送協会の役割が損なわれることがないよう留意すること。
一放送番組センターについては、運営の自主性が確保されるようにするとともに、業務の円滑な遂行に資するため財政上の支援措置を講ずること。右、決議する。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111401045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。