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国会審議›第114回国会›閣法第74号
閣法第114回国会 第74号成立修正あり

貨物運送取扱事業法案

平成元年法律第82号 貨物利用運送事業法
提出平成元年3月30日 内閣
付託衆議院 運輸委員会
参議院 運輸委員会
成立
平成元年法律第82号
審議会議 10回・発言 1,174(政府答弁等 489)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院運輸委員会

  1. H1.11.15趣旨説明運輸委員会 1221
  2. H1.11.17質疑運輸委員会 2285
  3. H1.11.21参考人招致運輸委員会 3364
  4. H1.11.28質疑・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案運輸委員会 4158
  5. H1.11.30委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 1058

参議院運輸委員会

  1. H1.11.30趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明運輸委員会 2246
  2. H1.12.5質疑運輸委員会 3303
  3. H1.12.7参考人招致運輸委員会 464
  4. H1.12.12質疑・討論・採決・附帯決議運輸委員会 5275
  5. H1.12.13附帯決議・委員長報告・採決本会議 1226

提案理由

江藤隆美 運輸大臣 平成元年11月15日

ただいま議題となりました貨物運送取扱事業法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 経済構造の転換、国民生活の向上を背景として、貨物の運送に対する需要は多様化、高度化の傾向を強めており、貨物運送取扱事業は、利用者の需要を各種の運送サービスに的確に結びつける機能を果たすものとして、一層重要な役割を担うものと考えられます。

 本法律案は、このような貨物運送取扱事業の円滑な機能の発揮と事業の適正かつ合理的な運営を確保するため、現在、通運事業法等各運送機関ごとの個別の法律において規定されている貨物運送取扱事業の規制制度について、その内容を見直し、それぞれの機能に応じた横断的、総合的な制度を整備しようとするものであります。

 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。

 第一に、貨物運送取扱事業が果たす機能及び利用者に対する契約上の責任の内容に応じて、貨物運送取扱事業を、運送事業者の行う運送を利用して貨物の運送を行う利用運送事業と自己の名をもってする貨物の運送の取り次ぎ等を行う運送取次事業とに区分することとしております。

 なお、利用運送事業のうち、航空または鉄道運送に係る利用運送と自動車による集配の運送を一貫して行う事業を第二種利用運送事業とし、その他の利用運送事業を第一種利用運送事業とすることとしております。

 第二に、利用運送事業について、その開始を許可制とするとともに、事業計画の変更、利用運送約款、事業の休止及び廃止等について、それぞれ所要の規定を設けることとしております。

 第三に、運送取次事業について、その開始を登録制とするとともに、利用運送事業に準じて、変更登録、運送取次約款等について、所要の規定を設けることとしております。

 第四に、貨物運送取扱事業に係る運賃及び料金については、あらかじめ運輸大臣に届け出ることとし、運輸大臣は、一定の事由に該当するときはこれを変更すべきことを命ずることができることとしております。

 第五に、外国人等の行う国際貨物運送に係る利用運送事業及び運送取次事業について所要の規定を設けることとしております。

 第六に、附則において、通運事業法を廃止するほか、現在貨物運送取扱事業に関して規定している関係法律について、所要の改正を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いする次第でございます。

 続いて、貨物自動車運送事業法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 貨物自動車運送事業は、産業基盤資材から生活必需物資まで経済活動や国民生活に必要不可欠な物資輸送を担っており、国内貨物輸送において基幹的役割を担っているところでありますが、一方において、経済構造の転換や国民生活の向上を背景とした輸送ニーズの多様化、高度化への対応、過労運転等輸送の安全を阻害する行為の防止という課題への取り組みの必要性が高まっているところであります。

 本法律案は、こうした社会経済情勢の変化に対応して、貨物自動車運送事業者の創意工夫を生かした事業活動が迅速かつ的確に行えるよう、事業規制を抜本的に見直すとともに、貨物自動車運送に関する秩序の確立に資する民間団体等の自主的な活動を促進する措置を講じ、もって貨物自動車

運送事業の健全な発達を図ろうとするものであります。

 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。

 第一に、貨物自動車運送事業の事業区分を、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業及び貨物軽自動車運送事業の三種類に整理し、その簡素化を図ることとしております。

 第二に、一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の開始については、許可制とし、貨物軽自動車運送事業の開始については、届け出制とするとともに、事業計画の変更、事業の休止及び廃止等の事業規制についても、現行道路運送法と比較して大幅な規制の緩和、手続の簡素化を図った上で、所要の規定を設けることとしております。

 第三に、一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業については、特定の地域で供給輸送力が輸送需要量に対し著しく過剰となり、当該地域における事業者の相当部分について事業の継続が困難になると認められる場合等には、期間を定めて新規参入の停止の措置等の緊急調整措置を講じることができることとしております。

 第四に、一般貨物自動車運送事業に係る運賃及び料金については、あらかじめ運輸大臣に届け出ることとし、運輸大臣は、一定の事由に該当するときはこれを変更すべきことを命ずることができることとしております。

 また、経済事情の変動により一般貨物自動車運送事業に係る運賃及び料金が著しく高騰し、または下落するおそれがある場合であって、特に必要があると認められるときは、標準運賃及び標準料金を設定することができることとしております。

 第五に、輸送の安全に係る事業者の遵守義務として過労運転及び過積載の防止に関する規定を新たに設けるとともに、運輸大臣が行う試験に合格する等一定の要件を備える運行管理者の選任を義務づけることとしております。

 第六に、輸送の安全を阻害する行為の防止その他貨物自動車運送に関する秩序の確立に資する事業を推進するため、この事業を適正かつ確実に行うことができると認められる公益法人を地方貨物自動車運送適正化事業実施機関及び全国貨物自動車運送適正化事業実施機関として指定することができることとするとともに、これら実施機関について所要の規定を設けることとしております。

 第七に、運輸大臣が行う運行管理者試験の実施に関する事務を、指定試験機関に行わせることができることとするとともに、この指定試験機関について所要の規定を設けることとしております。

 第八に、運輸大臣は、一般貨物自動車運送事業者または特定貨物自動車運送事業者に対し一定の命令または処分をする場合において、当該事業者に違反行為を指示した荷主に対しても、当該違反行為の再発の防止を図るため適当な措置をとるべきことを勧告することができることとしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。

第116回国会衆議院運輸委員会議録第1号28頁(平成元年11月15日)〔江藤隆美運輸大臣発言・発言番号216〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 運輸委員会平成元年11月28日

まず、案文を朗読いたします。貨物運送取扱事業法案に対する附帯決議(案)政府は、本法施行に当たり、次の点を配慮すべきである。

一貨物運送取扱事業者その他関係者に本法の趣旨、内容の十分な周知徹底を図ること。

二貨物運送取扱事業者が実運送事業者に対して不当な運賃料金の引き下げを強要することのないよう関係者を指導するとともに、運賃料金の遵守について本法及び関係事業法の運用を徹底すること。

三貨物運送取扱事業者が実運送事業を不当に圧迫して輸送の安全を阻害する等実運送の正常な運営が阻害されることのないよう適切な指導を行うこと。

四許可又は登録を受けた貨物運送取扱事業者について、計画的かつ着実な監査を実施する等許可又は登録後の指導監督を強化すること。

五貨物運送取扱事業の参入については、厳正に審査を行うとともに、その基準を具体的に定め統一性、透明性を確保すること。

六貨物運送取扱事業の適正化を図るため、運賃料金の変更命令、事業の改善命令、許可の取消し処分等について厳正かつ機動的に運用すること。

七利用運送事業者が行う国際複合一貫輸送の進展により港湾運送に関する秩序に支障が生じることのないよう、港湾運送の認可料金の遵守等になお一層努めること。

参議院 運輸委員会平成元年12月12日

政府は、本法施行に当たり、関係者に本法の趣旨、目的を周知徹底させるとともに、次の事項につき、万全の措置を講ずべきである。

一貨物運送取扱事業者が実運送事業者に対して、不当な運賃料金の引き下げを強要することのないよう関係者に対する指導監督を強化するとともに、運賃料金の遵守について本法及び関係事業法の適正な運用を図ること。

二貨物運送取扱事業者が、実運送事業等を不当に圧迫して輸送の安全を阻害する等実運送等の正常な運営を阻害しないようその趣旨を省令において定めるとともに、適正な指導監督を行うこと。

三貨物運送取扱事業者の不適正な事業活動を防止するため、更新制と同様の効果が期せられるよう計画的かつ着実な監査を実施する等許可又は登録後の指導監督を強化すること。

四貨物運送取扱事業の適正化を図るため、運賃料金の変更命令、事業の改善命令、許可の取消処分等について厳正かつ機動的に行うこと。

五貨物運送取扱事業参入の許可又は登録に当たっては、その基準を具体的に定め、統一性、透明性を確保すること。

六港湾運送事業に本法の適用がないことを関係者に周知徹底すること。

七利用運送事業者が行う国際複合一貫輸送の進展により港湾運送に関する秩序に支障が生じないよう、港湾運送の認可料金の遵守については、(社)日本港運協会に対し、港湾労働者の意見を尊重しつつ、荷主、利用運送事業者等に対し、その適正収受の確保につき積極的働きかけを行う体制を整備させる等その効果的対策になお一層努めること。

八港湾運送の認可料金が遵守されるよう法令上の手当てを含め所要の措置を検討すること。

九コンテナリゼーション、国際複合一貫輸送の進展による港湾荷役の変化に対応して、港湾物流センターの整備、港湾運送事業者の協業化、協同化、集約化等により港湾運送事業者による物流機能の充実を図り、港湾運送の職域確保を支援する方策を推進すること。

十港湾労働者の雇用の安定を図るため、ILO第一三七号条約の批准に向けて、できる限りすみやかに必要な条件整備に努めること。右、決議する。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111401074)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。