文化財保護法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 文教科学委員会
平成30年法律第42号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- H30.5.11趣旨説明文部科学委員会 10207
- H30.5.16質疑文部科学委員会 11180
- H30.5.18討論・採決・附帯決議文部科学委員会 12226
- H30.5.22委員長報告・採決本会議 2878
参議院文教科学委員会
- H30.5.29趣旨説明文教科学委員会 12175
- H30.5.31質疑・討論・採決・附帯決議文教科学委員会 13137
- H30.6.1委員長報告・採決本会議 2486
提案理由
林芳正 文部科学大臣 平成30年5月11日このたび政府から提出いたしました文化財保護法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
近年、過疎化や少子高齢化などを背景とする文化財の滅失や散逸、担い手不足への対応が喫緊の課題となっております。未指定を含めた文化財について、町づくりに生かしつつ、次世代に確実に引き継いでいくことができるよう、地域社会総がかりで取り組むことが必要です。
この法律案は、地域における文化財の総合的かつ計画的な保存及び活用を図るため、都道府県が文化財保存活用大綱を定めることや、市町村が作成する文化財保存活用地域計画及び所有者等が作成する重要文化財保存活用計画等の文化庁長官による認定と、これらの計画に基づく現状変更の許可等の特例について定めるとともに、条例により、地方公共団体の長が文化財の保護に関する事務の管理等をすることができることとする等の措置を講ずるものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、都道府県教育委員会は、区域内の文化財の保存及び活用に関する総合的な施策の大綱を定めることができることとするとともに、市町村教育委員会は、都道府県の大綱が定められているときはこれを勘案して、区域内の文化財の保存及び活用に関する総合的な計画を作成し、文化庁長官の認定を申請することができることとするものであります。また、認定を受けた市町村においては、文化庁長官の権限に属する事務の一部を行うことを可能とすることとします。
第二に、重要文化財等の所有者等は、当該重要文化財等の保存及び活用に関する計画を作成し、文化庁長官の認定を申請することができることとするとともに、認定を受けた計画に記載された現状変更の許可等について手続の弾力化を図るものであります。
第三に、地方公共団体は、条例の定めるところにより、当該地方公共団体の長が、文化財の保護に関する事務を管理し、及び執行することができることとするものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
第196回国会衆議院文部科学委員会議録第10号21頁(平成30年5月11日)〔林芳正文部科学大臣発言・発言番号205〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一文化財保護行政においては、文化財の保存と活用の双方が共に重要な柱であり、文化財の次世代への継承という目的を達成する上で不可欠になることを踏まえ、国及び地方公共団体は、文化財に係る施策を推進するに当たっては、保存と活用の均衡がとれたものとなるよう、十分に留意すること。
二文化財の保存及び活用が適切に行われるためには、文化財に係る専門的知見を有する人材の育成及び配置が重要であることを踏まえ、専門人材の育成及び配置について、国及び地方公共団体がより積極的な取組を行うこと。
三文化財の確実な継承のためには、適切な周期による修理及び修理に必要な原材料・用具の確保が必要であることを踏まえ、国及び地方公共団体は、文化財継承のための十分な支援を行うこと。また、文化財の修理においては、国が必要な予算を安定的に確保し、計画的な修理の実施が行われるよう努めること。
四重要文化財等の保存活用計画のうち、文化庁長官の認定を受けたものに認められる「美術工芸品に係る相続税の納税猶予の特例」については、美術工芸品の一般公開を目的とせずに節税等の目的で濫用されることがないよう、運用に十分に留意すること。
五本法律案による罰則の見直しについて、文化財の毀損等の行為に対して被害の現状に応じた実効性のある抑止力が整備されるよう、十分に周知徹底をするとともに、文化財保護法における罰則の在り方等について、不断の検討を行うこと。
六地方公共団体の長が文化財の保護に関する事務を担当する場合に当たっては、文化財の本質的な価値が毀損されないよう十分に留意するとともに、地方文化財保護審議会の役割の明確化及び機能強化、文化財保存活用地域計画の作成並びに文化財保護法第百八十三条の九に規定する協議会の設置が図られるよう、国の指針等においてその方向性を示すこと。
七文化財保護の推進は我が国の観光基盤の拡充等に資することに鑑み、国際観光旅客税法(平成三十年法律第十六号)により創設される「国際観光旅客税」について、文化財を保存しつつ活用する取組の財源としても活用できるよう検討を行うなど、文化財保護の財源の更なる拡充に努めること。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一文化財保護行政においては、文化財の保存と活用の双方が共に重要な柱であり、文化財の次世代への継承という目的を達成する上で不可欠になることを踏まえ、国及び地方公共団体は、文化財に係る施策を推進するに当たっては、保存と活用の均衡がとれたものとなるよう、十分に留意すること。
二文化財の保存及び活用が適切に行われるためには、文化財に係る専門的知見を有する人材の育成及び配置が重要であることを踏まえ、専門人材の育成及び配置について、国及び地方公共団体がより積極的な取組を行うこと。
三文化財の確実な継承のためには、適切な周期による修理及び修理に必要な原材料・用具の確保が必要であることを踏まえ、国及び地方公共団体は、文化財継承のための十分な支援を行うこと。また、文化財の修理においては、国が必要な予算を安定的に確保し、計画的な修理の実施が行われるよう努めること。
四重要文化財等の保存活用計画のうち、文化庁長官の認定を受けたものに認められる「美術工芸品に係る相続税の納税猶予の特例」については、美術工芸品の一般公開を目的とせずに節税等の目的で濫用されることがないよう、運用に十分に留意すること。
五本法律案による罰則の見直しについて、文化財の毀損等の行為に対して被害の現状に応じた実効性のある抑止力が整備されるよう、十分に周知徹底をするとともに、文化財保護法における罰則の在り方等について、不断の検討を行うこと。
六地方公共団体の長が文化財の保護に関する事務を担当する場合に当たっては、文化財の本質的な価値が毀損されないよう十分に留意するとともに、地方文化財保護審議会の役割の明確化及び機能強化、文化財保存活用地域計画の作成並びに文化財保護法第百八十三条の九に規定する協議会の設置が図られるよう、国の指針等においてその方向性を示すこと。
七文化財保護の推進は我が国の観光基盤の拡充等に資することに鑑み、国際観光旅客税法(平成三十年法律第十六号)により創設される「国際観光旅客税」について、文化財を保存しつつ活用する取組の財源としても活用できるよう検討を行うなど、文化財保護の財源の更なる拡充に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119601035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。