無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するための航空法及び重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
令和2年法律第61号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
- R2.5.27趣旨説明国土交通委員会 15127
- R2.5.29質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 16182
- R2.6.2委員長報告・採決本会議 3032
参議院国土交通委員会
- R2.6.12趣旨説明国土交通委員会 205
- R2.6.16質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 21121
- R2.6.17委員長報告・採決本会議 2534
提案理由
赤羽一嘉 国土交通大臣 令和2年5月27日ただいま議題となりました無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するための航空法及び重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
無人航空機は、人手不足等の社会課題の解決や新たな付加価値の創造に資する技術としてその果たす役割が期待されており、近年、その利活用が急速に進展しております。一方で、無人航空機の利用をめぐってはさまざまな課題も顕在化しております。
まず、無人航空機の事故や必要な安全性の審査を経ずに無許可で無人航空機を飛行させる事案が頻発しているなど、飛行の安全が十分に確保できていない状況が生じていることが課題となっております。このため、事故等の原因究明や安全確保上必要な措置の確実な実施を図る上での基盤となる、無人航空機の所有者情報等の把握等の仕組みを整備する必要があります。
さらに、昨今、空港周辺における無人航空機の飛行と見られる事案により滑走路が閉鎖された結果、定期便の欠航等により航空利用者や経済活動に多大な影響が及ぶという事態が発生しております。このため、空港における無人航空機の飛行等による危険の防止対策を強化するとともに、非常時等における空港の対処能力を強化する必要があります。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、無人航空機の飛行の安全のさらなる向上を図るため、国土交通大臣による所有者情報等の登録や、登録を受けていない場合及び登録記号の表示等の措置を行っていない場合の飛行の禁止等を内容とする無人航空機の登録制度を創設することとしております。
第二に、国土交通大臣が指定する空港を、その周辺地域の上空において小型無人機等の飛行が禁止される対象施設に追加するとともに、空港管理者等が、一定の範囲での飛行の禁止のための命令や小型無人機の飛行の妨害その他の安全の確保のための措置を講ずることができることとしております。
第三に、非常時等における空港の対処能力を強化するため、空港等の設置者が施設を管理するために従うべき基準の範囲を拡大し、空港等における無人航空機の飛行等の空港等の機能を損なうおそれのある事象が発生した際に講ずべき措置に関する事項等について規定することとしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案を提案する理由でございます。
この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。
第201回国会衆議院国土交通委員会議録第15号22頁(令和2年5月27日)〔赤羽一嘉国土交通大臣発言・発言番号125〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。
一無人航空機の登録に当たっては、購入者に対する登録手続の周知について、販売店に対し協力を求めるとともに、訪日外国人等に対する多言語による情報発信を含め、飛行禁止区域等についてわかりやすく丁寧な周知に努めること。
二無人航空機の登録制度の運用に当たっては、今後の機体の性能向上や遠隔で機体の識別を可能にする技術開発の進捗を踏まえ、登録制度の対象となる機体の範囲や表示のルール等について、安全が確保されるよう、機動的に見直しを図ること。
三小型無人機の空港周辺における違法な飛行に対して対象空港管理者が行う飛行の妨害等の措置については、その職務の執行に関する本法の規定が厳格に遵守されるよう適切な助言等を行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一無人航空機の登録に当たっては、購入者に対する登録手続の周知について、販売店に対し協力を求めるとともに、訪日外国人等に対する多言語による情報発信を含め、飛行禁止区域等について分かりやすく丁寧な周知に努めること。
二無人航空機の登録制度の運用に当たっては、今後の機体の性能向上や遠隔で機体の識別を可能にする技術開発の進捗を踏まえ、登録制度の対象となる機体の範囲や表示のルール等について、安全が確保されるよう、機動的に見直しを図ること。
三手作り又は改造を加えた無人航空機について、安全上の確認体制を整備するとともに、登録内容の変更、更新、抹消等の手続が確実に行われるよう、関係者間で連携し、登録制度の着実な定着を図ること。
四無人航空機の登録制度システムの構築及び無人航空機の飛行に関する許可・承認の申請に係るシステムの運用に当たっては、安全性、信頼性を確保した上で、機体情報等の入力を簡略化するなど、所有者の申請手続に係る負担の軽減に努めること。
五小型無人機の空港周辺における違法な飛行に対して対象空港管理者等が行う飛行の妨害等の措置については、その職務の執行に関する本法の規定が厳格に遵守されるよう適切な助言等を行うこと。
六小型無人機の利活用が急速に進展している一方、事故等が頻発していることに鑑み、事故の実態等を踏まえ、小型無人機の運航供用者に係る賠償資力の確保の在り方について、調査・検討を行うとともに、関係団体と連携し、小型無人機の運航供用者の保険加入を促進させること。
七空港の設置者が空港機能管理規程を定めるに当たっては、自然災害、無人航空機の侵入その他の空港等の機能を損なうおそれのある事象が生じた場合等において、機能確保基準に沿った適切な対応が空港の設置者において確実になされるよう、その内容を精査するなど、必要な措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101029)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。