中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律案
参議院 経済産業委員会
令和2年法律第58号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- R2.5.27趣旨説明経済産業委員会 13201
- R2.5.29質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 14259
- R2.6.2委員長報告・採決本会議 3032
参議院経済産業委員会
- R2.6.9趣旨説明経済産業委員会 134
- R2.6.12質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 14114
- R2.6.12委員長報告・採決本会議 2458
提案理由
梶山弘志 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 令和2年5月27日中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
中小企業は地域経済において重要な役割を果たしている一方で、経営者の高齢化により多くの経営者の引退期が迫る中、後継者候補が現経営者の経営者保証の存在を理由に承継を拒否するなど、経営者保証が事業承継の支障となっている事態が生じております。
このような状況を踏まえ、我が国の経済の活力の源泉であり、サプライチェーンや地域の経済、雇用を支えている中小企業の廃業を防ぎ、積極的な事業展開を支援する観点から、経営者保証の解除支援を始め、円滑な事業承継及び事業拡大の促進のために必要な措置を講ずるべく、本法律案を提出した次第です。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、経営者保証解除による事業承継の促進のための施策を講じます。事業承継時に経営者保証を不要とする信用保証制度の特例を設けることにより、経営者保証の解除を促すための施策を講じます。あわせて、事業承継支援体制の強化として、全国四十七カ所の認定支援機関の業務に、親族内承継支援及び経営者個人の保証債務整理支援業務を追加します。
第二に、中堅企業への成長促進のための施策を講じます。地域経済牽引事業計画について、承認を受けた事業者が、中小企業者要件を満たさなくなった場合においても、計画期間中は同計画による中小企業向け支援を継続することで、積極的な事業拡大を促進します。
第三に、事業者目線での施策整理を行います。近年の事業環境の変化を踏まえ、類似の計画認定制度を整理統合して、事業者にとってよりわかりやすく利便性の高い施策体系へと転換します。
第四に、海外展開の促進に向けた施策を講じます。経営革新計画等において、株式会社日本政策金融公庫による中小企業の外国関係法人等に対する直接融資等の特例を措置することで、中小企業の機動的な海外展開を促進します。
また、これらの措置とあわせて、独立行政法人中小企業基盤整備機構の業務について必要な改正を行います。
以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
第201回国会衆議院経済産業委員会議録第13号28頁(令和2年5月27日)〔梶山弘志経済産業大臣発言・発言番号199〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一中小企業の経営の安定及び資金調達の円滑化を図るため、経営者保証に依存しない融資を一層促進すること。また、事業承継の際の障壁となっている経営者保証の解除については、「経営者保証に関するガイドライン」及び同ガイドラインの特則の周知を図り適切な運用を促すとともに、本法により新たに措置される信用保証制度の活用状況及び経営者保証解除による事業承継促進への効果について適時検証し、円滑な事業承継が実現するよう、必要に応じて更なる対応策について検討すること。
二新型コロナウイルス感染症の影響に伴う景気悪化の中、中小・小規模事業者の廃業や倒産の回避のため、万全の対策を講じること。加えて、後継者が見つけられず廃業に追い込まれる中小企業が増加しないよう、第三者承継や中小M&A市場の活性化を含む施策を講じるとともに、税制面・予算面も含めた更なる支援策を早急に検討すること。
三中小企業の海外展開支援については、新型コロナウイルス感染症の影響によるサプライチェーンの多様化や国内における生産拠点の再構築の動向等も踏まえるなど、中小企業のニーズを把握した上で、的確な支援策の充実を図ること。また、中小企業が新型コロナウイルス感染症を契機に世界で生まれる新たな需要に対応できるよう、情報提供やニーズの発掘、マッチング支援等、資金面以外の支援もあわせて強化すること。
四各種計画制度の整理統合に当たっては、これまでの計画制度の運用実績、効果等の検証を的確に行い、事業者にとってより使い勝手のよいものとなるよう見直すとともに、既存の制度を活用してきた中小企業に混乱が生じないよう、情報の周知徹底を図ること。また、計画の申請手続については、可能な限り簡素なものとし、事業者の負担軽減を図るとともに、とりわけ、計画の電子申請については、申請書類等の合理化とあわせ、事業者間のデジタル・デバイド(情報格差)に十分に配慮しつつ取り組むこと。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一事業承継の際の障壁となっている経営者保証の解除については、本法により新たに措置される信用保証制度の効果や活用状況を適時検証し、必要に応じ更なる対応策について検討を行うこと。また、経営者保証に依存しない融資を一層促進するため、「経営者保証に関するガイドライン」及び同ガイドラインの特則の周知を図るとともに、中小企業と金融機関の橋渡し役となる経営者保証コーディネーター等が効果的に機能し、適切な運用が促進されるよう努めること。
二事業承継の円滑化が我が国経済の持続的な成長や地域における雇用の維持に極めて重要であることに鑑み、第三者承継への更なる支援や中小M&A市場の活性化等の施策を適切に講ずること。
三中小企業の海外展開支援については、海外生産拠点の分散化や国内生産拠点の再構築等の必要性も踏まえつつ、中小企業のニーズに対応して、資金調達面のみならず、情報提供やマッチング支援等、総合的な支援の一層の充実強化を図ること。
四各種計画制度については、事業者にとって使い勝手の良いものとなるよう引き続き適切な見直しを行うとともに、それら制度が今後の中小企業の発展につながるよう更なる環境整備に努めること。なお、計画の申請手続については、書類の簡素化等により、事業者の負担軽減を図るとともに、事業者間のデジタル・デバイド(情報格差)にも十分配慮しつつ、計画の電子申請を推進すること。
五新型コロナウイルス感染症の影響による中小企業・小規模事業者の廃業や倒産を回避するため、予算・税制・金融面での必要な支援策の検討を含め、万全の対策を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101050)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。