公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 文教科学委員会
令和3年法律第14号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- R3.3.10趣旨説明文部科学委員会 3271
- R3.3.12質疑文部科学委員会 464
- R3.3.16参考人招致・参考人質疑文部科学委員会 590
- R3.3.17質疑・採決・附帯決議文部科学委員会 6203
- R3.3.18委員長報告・採決本会議 1348
参議院文教科学委員会
- R3.3.23趣旨説明文教科学委員会 58
- R3.3.25参考人招致・参考人質疑文教科学委員会 689
- R3.3.30質疑・討論・採決・附帯決議文教科学委員会 7214
- R3.3.31委員長報告・討論・採決本会議 1244
提案理由
萩生田光一 文部科学大臣 令和3年3月10日この度、政府から提出いたしました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
ソサエティー五・〇時代の到来や子供たちの多様化が一層進展するなどの状況下において、安全、安心な教育環境の下、誰一人取り残すことなく全ての子供たちの可能性を引き出す教育へと転換し、個別最適な学びと協働的な学びを実現することが求められており、ICTを活用した、子供たち一人一人の教育ニーズに応じたきめ細かな指導を可能とする少人数学級を推進することが必要であります。
この法律案は、公立の義務教育諸学校の学級規模及び教職員の配置の適正化を図るため、公立の小学校等の学級編制の標準を改めるものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、公立の小学校及び義務教育学校前期課程の同学年の児童で編制する学級に係る一学級の児童の数の標準を四十人から三十五人に一律に引き下げることとしております。
第二に、この法律案は、令和三年四月一日から施行することとしておりますが、令和七年三月三十一日までの間における一学級の児童の数の標準については、第二学年から第六学年まで段階的に三十五人とすることを旨として、毎年度、政令で定める学年及び文部科学大臣が定める特別の事情がある小学校にあっては、四十人とする経過措置を設けることとしております。
第三に、政府は、公立の義務教育諸学校における教育水準の維持向上のためには、学級規模及び教職員の配置の適正化を図ることに加え、多様な知識経験を有する質の高い教員が教育を行うとともに、教育活動を支援する外部人材を活用することが重要であることに鑑み、学級編制の標準の引下げが学校教育活動に与える影響及び外部人材の活用の効果に関する実証的な研究を行うとともに、教員免許制度等の在り方について検討を行い、それらの結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとすることとしております。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
第204回国会衆議院文部科学委員会議録第3号35頁(令和3年3月10日)〔萩生田光一文部科学大臣発言・発言番号267〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、全ての子供たちの教育的ニーズに応じたきめ細かな指導体制と安全・安心な教育環境を整備するため、政府は、少人数学級の効果検証結果等を踏まえ、中学校三十五人学級の検討を含め学校の望ましい指導体制の構築に努めること。また、高等学校の学級編制の標準の在り方についても検討すること。
二小学校六年生までの段階的な三十五人学級編制は、必要な加配定数を削減することなく、安定的な財源によって措置すること。特に、地方公共団体がそれぞれ行っている三十五人を下回る少人数学級やチーム・ティーチング等の少人数指導、いじめ・不登校等に係る指導、専科配置などの加配定数は、教育環境の改善に必要不可欠なものであることを踏まえ、必要な教職員定数を引き続き確保すること。
三三十五人学級を担う教員の人材確保のため、文部科学省が進める教員免許更新制や研修の包括的な検証において、教員免許更新制の大幅な縮小や廃止を含め、教員の資質能力の確保、負担の軽減、必要な教員の確保の観点から検証・検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
四意欲と情熱をもって教育に取り組む優れた教員を確保するため、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法の趣旨を踏まえた処遇の充実を図るとともに、義務教育費国庫負担金及び地方交付税の財源確保を確実に行うこと。また、学校における働き方改革を推進するとともに、教育職員の勤務実態調査を行い、これを踏まえ、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法その他の関係法令の規定について抜本的な見直しに向けた検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。
五学級編制の標準の引下げが教育活動に与える影響に関する実証的な研究については、学力の育成のみならず、指導方法・学習環境の改善や不登校児童生徒、発達障害児童生徒など特別なニーズを持つ子供への対応などを含め総合的に行うこと。
六学校における働き方改革に資するため、小学校高学年の教科担任制は、教員の定数増を含め検討し、小学校教員の持ち授業時数の軽減を図ること。また、中学校教員が小学校で指導する場合には、十分な負担軽減策を講ずること。
七質の高い教員の確保に向けて幅広く人材を活用するために、多様な知識又は経験を有する社会人が働きながら教員免許状を取得することや教員免許状保有者が学び直しを経て学校現場で働くこと等を支援するなど、教育職員免許法の抜本的な見直しを含む検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
八本法により計画的な教員定数の改善が図られることによって、地方公共団体においては必要な教員を採用・配置しやすくなる。国は、非正規教員が増加することのないよう、地方公共団体に対し、正規教員を計画的・安定的に採用・配置するよう促すこと。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、全ての子供たちの教育的ニーズに応じたきめ細かな指導体制と安全・安心な教育環境を整備するため、政府は、少人数学級の効果検証結果等を踏まえ、中学校三十五人学級などさらなる改善を含め検討し、学校の望ましい指導体制の構築に努めること。また、高等学校の学級編制の標準の在り方についても検討すること。
二小学校六年生までの段階的な三十五人学級編制は、必要な加配定数を削減することなく、安定的な財源によって措置すること。特に、地方公共団体がそれぞれ行っている三十五人を下回る少人数学級やチーム・ティーチング等の少人数指導、いじめ・不登校等に係る指導、専科配置などの加配定数は、教育環境の改善に必要不可欠なものであることを踏まえ、必要な教職員定数を引き続き確保すること。
三三十五人学級を担う教員の人材確保のため、文部科学省が進める教員免許更新制や研修の包括的な検証において、教員免許更新制の大幅な縮小や廃止を含め、教員の資質能力の確保、負担の軽減、必要な教員の確保の観点から検証・検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
四意欲と情熱をもって教育に取り組む優れた教員を確保するため、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法の趣旨を踏まえた処遇の充実を図るとともに、義務教育費国庫負担金及び地方交付税の財源確保を確実に行うこと。また、学校における働き方改革を推進するとともに、教育職員の勤務実態調査を行い、これを踏まえ、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法その他の関係法令の規定について抜本的な見直しに向けた検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。
五学級編制の標準の引下げが教育活動に与える影響に関する実証的な研究については、学力の育成のみならず、指導方法・学習環境の改善や不登校児童生徒、発達障害児童生徒など特別なニーズを持つ子供への対応などを含め総合的に行うこと。
六学校における働き方改革に資するため、小学校高学年の教科担任制は、教員の定数増を含め検討し、小学校教員の持ち授業時数の軽減を図ること。また、中学校教員が小学校で指導する場合には、十分な負担軽減策を講ずること。
七質の高い教員の確保に向けて幅広く人材を活用するために、多様な知識又は経験を有する社会人が働きながら教員免許状を取得することや教員免許状保有者が学び直しを経て学校現場で働くこと等を支援するなど、教育職員免許法の抜本的な見直しを含む検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
八本法により計画的な教員定数の改善が図られることによって、地方公共団体においては必要な教員を採用・配置しやすくなる。国は、非正規教員が増加することのないよう、地方公共団体に対し、正規教員を計画的・安定的に採用・配置するよう促すこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。