空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
令和5年法律第50号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
- R5.4.20趣旨説明・質疑本会議 2113
- R5.4.26趣旨説明国土交通委員会 11176
- R5.5.10質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 12190
- R5.5.12委員長報告・採決本会議 2553
参議院国土交通委員会
- R5.6.1趣旨説明国土交通委員会 17126
- R5.6.6質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 18150
- R5.6.7委員長報告・採決本会議 3041
提案理由
斉藤鉄夫 国土交通大臣 令和5年4月20日空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
近年、空家の数は増加を続けており、今後、更に増加が見込まれる中、空家対策の強化が急務となっております。
具体的には、周囲に悪影響を及ぼす特定空家等の除却といったこれまで進めてきた取組を一層円滑化するとともに、周囲に悪影響を及ぼすこととなる前の段階から空家等の有効活用や適切な管理を確保するなど、総合的に取り組むことが必要であります。
このような趣旨から、この度、この法律案を提案することとした次第です。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、空家等の活用拡大を図るため、市区町村が空家等活用促進区域を定めることができることとし、同区域において接道規制や用途規制の合理化等を図ることにより、空家等の建替えや用途変更等を促進するとともに、市区町村長が空家等の活用等に取り組む民間法人を空家等管理活用支援法人として指定することができることとしております。
第二に、空家等の適切な管理を確保するため、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれのある空家等を管理不全空家等と位置付け、その所有者等に対して、市区町村長から指導、勧告できる制度を創設することとしております。
第三に、特定空家等の除却等を更に促進するため、緊急時の代執行制度を創設するとともに、所有者等に代わって空家等の管理や処分を行う財産管理人の選任請求に係る民法の特例措置を講ずることとしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
――――◇―――――
空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第211回国会衆議院会議録第21号1頁(令和5年4月20日)〔斉藤鉄夫国土交通大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。
一市町村による空家等活用促進区域の指定に当たっては、条件として中心市街地等の他に地域の実情に応じて幅広く柔軟に指定できることを明確にし、指定の基準や手順を明示するなど、必要な支援を行うこと。
二市町村長による管理不全空家等に対する指導及び勧告が円滑に行えるよう、どのような空家等が管理不全空家等に該当するか、具体的な状態を示すこと。
三意思能力に欠ける疑いが強いが成年後見人が選任されていない、特定空家等の所有者等への助言又は指導、勧告、命令及び代執行の手続並びに管理不全空家等の所有者等への指導及び勧告の手続の在り方について、その者の自己決定権などへの配慮をしつつ、検討を進めること。
四多数者が共有する特定空家等に対する措置に関する手続について、市町村の行政負担が不合理なまでに過酷にならないよう検討を進めること。
五本法に基づく特定空家等に対する措置を受けた所有者が死亡した場合の新たな所有者に対して、その者の手続面での保障に配慮しつつ、同措置の効果を早期に発現させることについて検討を進めること。
六管理不全空家等に係る勧告等の対象となる者のうち、意思能力が不十分又は意思能力を欠く者については、その財産を管理する各種制度を積極的に活用できるよう検討すること。
七管理不全建物管理人制度等の周知に努めるなど、財産管理人による空家等の管理などが進みやすい環境を整備すること。
八命令等の事前手続を経るいとまがない緊急時の代執行制度について、過度な財産権の制限とならないよう、また、制度の円滑な活用が進むようにするため、どのような場合に緊急時の代執行ができるかについて具体的に示すこと。
九代執行の対象となる特定空家等に残された動産の取扱いについて、本法の円滑な実施の観点からの検討を進めること。
十借地上の特定空家等が代執行により除却された場合において、土地の利用価値が増加し土地所有者等に受益が生じるとして負担を求め得るかの検討を進めること。
十一市町村長による空家等管理活用支援法人の指定が円滑に進むよう、先進事例を紹介しつつ、指定に当たっての考え方を示すなど、市町村長が指定しやすい環境を整備すること。また、市町村が空家等管理活用支援法人を積極的に利用できるよう、十分な支援措置と予算措置とを講ずることについて、検討を進めること。
十二本法の円滑な施行に当たっては、地方公共団体の空き家担当職員の確保及び地方公共団体の空き家対策予算の充実が重要であることに鑑み、地方公共団体の担当職員の増員を促し、地方交付税制度等による財政の支援に努めること。
十三空家等の発生及び増加の抑制のための対策を講じ、地方公共団体にその対策を促すこと。また、空家等の活用等を促進するため、筆界又は境界の確定に関する所有者及び市町村への支援を行うこと。
十四本法の第十八条に定める空家等の活用の促進についての配慮が円滑に進むよう、都道府県や関係府省にその運用について十分に周知徹底すること。
十五本法の特例により、狭あい道路が更に狭あいになることがないようにすること。また、空家等に関する除却を行う際に狭あい道路を拡幅するなどの災害対策と空き家対策の連携方策について、検討を進めること。
十六国土交通省の空き家対策モデル事業においては、その趣旨及び目的に鑑み、地方公共団体と法務、不動産、福祉等の資格を有する専門家との積極的な連携を図り、地域の活性化に資する優良な取組を支援すること。
十七部分居住の長屋の非居住住戸が著しく保安上危険等の状態になっている場合に本法の適用対象とすることについて検討を進めるとともに、全部非居住の長屋も含めて、建物の区分所有等に関する法律を踏まえた本法の措置の在り方について、検討を進めること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一市町村による空家等活用促進区域の指定に当たっては、地域の実情に応じて幅広く柔軟に指定できることを明確にし、指定の基準や手順を明示するなど、必要な支援を行うこと。
二市町村長による管理不全空家等の所有者等に対する指導及び勧告が円滑に行えるよう、どのような空家等が管理不全空家等に該当するか、具体的な状態を示すこと。
三特定空家等又は管理不全空家等の所有者等で意思能力に欠ける疑いが強いが成年後見人が選任されていない者への勧告等の手続の在り方について、その者の自己決定権などへの配慮をしつつ、検討を進めること。また、管理不全空家等に係る勧告等の対象となる者のうち、意思能力が不十分な者又は意思能力を欠く者については、その財産を管理する各種制度を積極的に活用できるよう検討すること。
四多数者が共有する特定空家等に対する措置に関する手続について、市町村に過度な行政負担がかからないよう検討を進めること。
五本法に基づく特定空家等に対する措置を受けた所有者が死亡した場合、新たな所有者に対する手続面での保障に配慮しつつ、同措置の効果を早期に発現させることについて検討を進めること。
六管理不全建物管理人制度等の周知に努めるなど、財産管理人による空家等の管理などが進みやすい環境を整備すること。
七命令等の事前手続を経るいとまがない緊急時の代執行制度について、過度な財産権の制限とならないよう、また、制度の円滑な活用が進むようにするため、緊急時の代執行が可能な場合を具体的に示すこと。
八本法の円滑な実施の観点から、代執行の対象となる特定空家等に残された動産の取扱いについて検討を進めること。
九借地上の特定空家等が代執行により除却された場合において、土地の利用価値が増加することにより土地所有者等が利益を得るとして費用負担を求め得るかについて検討を進めること。
十市町村長による空家等管理活用支援法人の指定が円滑に進むよう、先進事例や指定に当たっての考え方を示すなど、市町村長が指定しやすい環境を整備すること。また、市町村が空家等管理活用支援法人を積極的に利用できるよう、十分な支援措置及び予算措置を講ずることについて、検討を進めること。
十一本法の円滑な施行に当たっては、地方公共団体の空き家担当職員の確保及び地方公共団体の空き家対策予算の充実が重要であることに鑑み、地方公共団体の担当職員の増員を促し、地方交付税制度等による財政の支援に努めること。
十二空家等の発生及び増加の抑制のための対策を講じ、地方公共団体にその対策を促すこと。また、空家等の活用等を促進するため、筆界又は境界の確定に関する所有者及び市町村への支援を行うこと。
十三本法に定める空家等の活用の促進についての都道府県知事等の配慮が円滑に行われるよう、関係機関にその運用について十分に周知徹底すること。また、本法施行後においても、空家等の活用促進などの空き家対策に関する地方公共団体からの要望や意見を確認し、今後の対策につなげるよう努めること。
十四本法に定める接道規制の特例により、狭あい道路が更に狭あいになることがないようにすること。また、空家等を除却する際に狭あい道路を拡幅するなど、災害対策と空き家対策の連携方策について検討を進めること。
十五国土交通省の空き家対策モデル事業においては、その趣旨及び目的に鑑み、地方公共団体と法務、不動産、福祉等の資格を有する専門家との積極的な連携を図り、地域の活性化に資する優良な取組を支援すること。
十六部分居住の長屋の非居住住戸が著しく保安上危険等の状態になっている場合に本法の適用対象とすることについて検討を進めるとともに、全部非居住の長屋も含めて、建物の区分所有等に関する法律を踏まえた本法の措置の在り方について、検討を進めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121101043)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。