商法の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
昭和49年法律第21号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会・法務委員会大蔵委員会商工委員会連合審査会
- S48.4.6趣旨説明・補足説明法務委員会 1683
- S48.5.8質疑法務委員会 2489
- S48.5.11質疑法務委員会 2667
- S48.6.1質疑法務委員会 28124
- S48.6.5質疑法務委員会 2993
- S48.6.12質疑法務委員会 31238
- S48.6.15参考人招致法務委員会 3356
- S48.6.19質疑法務委員会 34115
- S48.6.22質疑法務委員会 3691
- S48.6.26趣旨説明法務委員会大蔵委員会商工委員会連合審査会 1248
- S48.6.27質疑法務委員会 37168
- S48.6.29質疑法務委員会 3866
- S48.7.3質疑・討論・採決・附帯決議法務委員会 3979
- S48.7.3委員長報告・採決・附帯決議本会議 4950
- S49.3.1趣旨説明・参議院修正部分趣旨説明・質疑法務委員会 1126
- S49.3.5質疑法務委員会 12157
- S49.3.8質疑法務委員会 14212
- S49.3.12質疑・討論・採決法務委員会 15178
- S49.3.19採決・委員長報告本会議 1834
参議院法務委員会
- S48.7.5趣旨説明・補足説明・質疑法務委員会 13112
- S48.7.10参考人招致法務委員会 1452
- S48.8.30質疑法務委員会 19151
- S48.9.18質疑法務委員会 22237
- S48.9.20質疑法務委員会 23278
- S49.2.12質疑法務委員会 3134
- S49.2.14質疑法務委員会 4199
- S49.2.19質疑法務委員会 5270
- S49.2.21質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案法務委員会 688
- S49.2.22附帯決議・委員長報告・採決(修正)本会議 1115
提案理由
田中伊三次 法務大臣 昭和48年4月6日商法の一部を改正する法律案、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案及び商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案につきまして、その趣旨を便宜一括して御説明申し上げます。
商法の一部を改正する法律案は、現下の社会経済情勢にかんがみ、株式会社の運営の適正及び安定をはかり、あるいはその資金調達の方法に改善を加える等のため、早急に改正を必要とする事項について、商法の一部を改正しようとするものであります。
この法律案の要点を申し上げますと、第一に、株式会社の業務が適正に行なわれることを確保するために、監査役は、会計監査のほか、業務監査をも行なうものとし、このために必要な権限、たとえば取締役会出席権、取締役の違法行為の差止請求権等を認めるとともに、その地位の安定その他監査機能の強化のための措置を講ずることといたしております。
第二に、株式会社の運営の安定をはかるため、定款をもって、取締役の選任につき累積投票の請求を完全に排除できることといたしております。
第三に、株式会社の資金調達の便宜をはかる等のため、新株の発行にあたっては、法定準備金を資本に組み入れ、株主に対して発行価額の一部の払い込みを要しない株式を発行することを認め、また、転換社債の発行については、原則として取締役会の決議によってすることができるものとし、なお、株主の利益を保護するため、この場合における株主の引き受け権等に関する規定を整備することといたしております。
第四に、株主の便宜等を考慮して、営業年度を一年とする株式会社について、いわゆる中間配当の道を開くこととしております。
最後に、取引の安全をはかるため、すでに営業を廃止しているいわゆる休眠会社を整理する方途を講ずることといたしております。
次に株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案は、株式会社の実情にかんがみ、特に大規模の株式会社及び中小規模の株式会社の監査制度について、それぞれ改正後の商法の特例を設けようとするものであります。
この法律案の要点を申し上げますと、第一に、大規模の株式会社にあっては、株主をはじめ、従業員、取引先、下請企業者等の利害関係人の保護のため、その経理の適正を期することが特に重要でありますので、資本金五億円以上の株式会社は、計算書類について、定時総会前に公認会計士または監査法人の監査を受けるものとし、その会計監査の充実をはかることといたしております。
第二に、中小規模の株式会社については、その実情から見て、ある程度監査に関する負担を軽減する必要があると思われますので、資本金一億円以下の株式会社においては、監査役は会計監査のみを行なうものとし、監査報告書の記載事項は特に法定しない等の措置を講ずることとといたしております。
最後に、商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案は、商法の一部を改正する法律等の施行に伴い、非訟事件手続法外三十二の関連する諸法律について、改正を要するものの整理等を一括して行なおうとするものであります。
以上が商法の一部を改正する法律案、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案及び商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案の趣旨であります。
何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第71回国会衆議院法務委員会議録第16号14頁(昭和48年4月6日)〔田中伊三次法務大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
まず案文を朗読いたします。商法の一部を改正する法律案、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案及び商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案に対する附帯決議(案)わが国の株式会社の現状にかんがみるとき、商法等に改正を要する問題が少くなく、今回の改正をもつてしてもその十分な実効をあげることは困難である。よつて政府は、次の点について早急に検討すべきである。
一会社の社会的責任、大小会社の区別、株主総会のあり方、取締役会の構成及び一株の額面金額等について所要の改正を行なうこと。
二会計監査人の独立性を確保するため、その選任方法等について適切な方途を講ずること。
三商法の運用については、政府各行政機関において連絡を密にしその適正を期すること。
四監査法人の育成・強化を図る反面、個人たる公認会計士の業務分野についても行政上適正な措置をすることとし、もつて活動分野の調整をはかるものとすること。
五監査法人は、その社員が税務書類の作成などの税務業務を行なつている会社について、本法の監査業務を行なわないよう規制すること。
六休眠会社の整理に当つては、事前に十分なPRを行なう等、慎重に措置すること。
七「企業会計原則」の修正が租税に大きな影響をもたらすこととなるときは、租税法律主義に反しないよう必要な手続をとること。また、同原則の修正に当つては、より真実の財務内容の公開という目的に合致するよう留意すること。
八商業帳簿等としてマイクロフイルムを一定の条件の下に認めること。
九学校法人等公益的な性格の法人について公認会計士の監査対象とするよう速かに措置すること。
十会計帳簿の作成について零細な商人に複式簿記を強制しないよう行政指導をすること。本附帯決議の趣旨につきましては、質疑の過程ですでに明らかにされておりますので、重ねて説明することを省略いたしますが、
一現下の株式会社の実態にかんがみ、小規模の株式会社については、別個の制度を新設してその業務運営の簡素合理化を図り、大規模の株式会社については、その業務運営を厳正公正ならしめ、株主、従業員及び債権者の一層の保護を図り、併せて企業の社会的責任を全うすることができるよう、株主総会及び取締役会制度等の改革を行なうため、政府は、すみやかに所要の法律案を準備して国会に提出すること。
二監査法人は、その社員が税務代理、税務書類の作成及び税務相談を行なっている会社について、本法の監査業務を行なわないよう規制すること。
三企業会計原則は、企業の財政状態及び経営成績について真実公正な財務諸表を作成公示するための基準であるから、修正については、その目的に反することのないよう配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101102)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。