公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 国土・環境委員会
平成10年法律第18号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院環境委員会
- H10.3.12趣旨説明環境委員会 3212
- H10.3.19質疑・採決・附帯決議環境委員会 4117
- H10.3.20委員長報告・採決・附帯決議本会議 2065
参議院国土・環境委員会
- H10.3.24趣旨説明国土・環境委員会 59
- H10.3.31質疑・採決・附帯決議国土・環境委員会 6268
- H10.3.31委員長報告・採決・附帯決議本会議 1688
提案理由
大木浩 環境庁長官 平成10年3月12日ただいま議題となりました公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
公害健康被害の補償等に関する法律は、公害の影響による健康被害者の迅速かつ公正な保護を図るため、補償給付の支給等を行うものであります。
今回の改正は、このうち、既に認定したぜんそく等の大気汚染系疾病の患者に係る補償費用の財源を確保するために、所要の改正を行うものであります。
次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
今回の法律案は、大気の汚染の影響による健康被害に対する補償給付の支給等に要する費用の一部に充てるため、平成十年度から平成十四年度までの五年間、政府は、引き続き、大気汚染の原因である物質を排出する自動車に係る費用負担分として自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を公害健康被害補償予防協会に対して交付することとするものであります。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第142回国会衆議院環境委員会議録第3号38頁(平成10年3月12日)〔大木浩環境庁長官発言・発言番号210〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文を朗読して説明にかえさせていただきます。公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たり、関係省庁及び関係地方公共団体と密接な連係を図りつつ、公害健康被害者の迅速かつ公正な保護及び大気汚染の影響による健康被害の未然防止の視点から、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一被認定者に対する認定更新・補償給付の支給等に当たり、その保護に欠くことのないよう配慮するとともに、完治によって制度を離脱した者についても、健康被害予防事業によるフォローアップに努めること。
二健康被害予防事業については、関係地方公共団体の果たす役割の重要性を考えて、関係地方公共団体の要望を踏まえつつ適切かつ効果的に実施すること。
三主要幹線道路沿道等の局地的な大気汚染による健康影響については、科学的知見が十分でないため、個人曝露量の調査手法等今後の課題と指摘されている各種調査手法等の確立を図るとともに、必要な被害救済の方途を検討すること。
四大都市地域における大気汚染については、自動車等の移動発生源の寄与度が高いこともあり、依然として改善が見られないことから、自動車排出ガス規制のさらなる強化を図るとともに、窒素酸化物対策として、自動車NOx総量削減計画にそって平成十二年度までに環境基準が概ね達成されるよう、自動車単体対策、車種規制、低公害車の開発普及、物や人の流通対策等を含んだ大気汚染防止対策を総合的・計画的に実施すること。また、浮遊粒子状物質対策を推進するにあたっては、従来からの対策の充実を図りつつ、原因物質の削減に向けての総合的対策の確立に努めること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一被認定者に対する認定更新等が適切に行われるよう関係自治体の長を指導するとともに、治癒によって制度を離脱した者に対するフォローアップ事業についても、再発の防止に役立つよう努めること。また、被認定者の健康回復を図るための公害保健福祉事業については、その一層の充実強化を図ること。
二健康被害の未然防止は環境政策の基本であり、健康被害予防事業については、これまでの効果を踏まえ、適切かつ効率的な実施に努めるとともに、環境保健サーベイランスシステムについては、的確な運用を図ること。
三主要幹線道路沿道等の局地的な大気汚染による健康影響については、科学的知見が未だ十分でない現状にかんがみ、その早急な解明に努めるとともに、必要に応じ、被害救済の方途を検討すること。
四大都市地域における窒素酸化物、浮遊粒子状物質等による複合的大気汚染については、改善が大幅に遅れ、依然として深刻な状況にあることにかんがみ、早急に環境基準の達成を図るため、大気汚染防止対策を一層強化すること。なかんずく窒素酸化物については、平成四年五月の参議院環境特別委員会の決議を踏まえ、遅くとも二〇〇〇年までには環境基準が達成されるよう、最大限の努力を行うこと。
五近年の大気汚染については、ディーゼル車を中心として、自動車排出ガスの寄与度が高いことにかんがみ、自動車単体規制の強化、低公害車の開発普及の促進に一層努めるとともに、環境保全に配慮した総合的な交通対策を強力に推進すること。
六今後の環境保健施策の推進に当たっては、ダイオキシン等の問題が国民に大きな不安感を与えている現状を踏まえ、その実態解明に向けての調査研究を充実強化するなどにより健康被害の未然防止に万全を期すこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。